12月3日(土) 摂南大学 vs 関西学院大学
メンバー表 | マッチレポート | フォトギャラリー |
レフリー:水谷 元紀(関西協会)
アシスタントレフリー:阪本 浩助(関西協会) / 平昭 功太(関西協会) / 河村 隆史(関西協会)
摂南大学 | 関西学院大学 | |||
31 | FULL TIME | 25 | ||
24 | 前半 | 18 | ||
7 | 後半 | 7 | ||
勝点 4-1 詳細(PDF) |
▶摂南大学 10大津直人
摂南大学 | ||||||
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監督 | 瀬川 智広 | |||||
No. | Pos. | 氏名 | 学年 | 身長 | 体重 | 出身中学・スクール→高校 |
1 | PR | 森山 正臣 | 4 | 175 | 95 | 藤森中→京都工学院 |
2 | HO | 高木 崇太郎 | 4 | 174 | 95 | 本庄中→大阪 |
3 | PR | 原渕 修人 | 3 | 175 | 106 | 原山台中→摂津 |
4 | LO | 徳永 リオ 吉平 | 4 | 184 | 100 | 東住吉中→上宮 |
5 | LO | ヴェティ・トゥポウ | 3 | 189 | 110 | Nausori District School→レリアン・メモリアル |
6 | FL | 河野 秀太郎 | 2 | 179 | 88 | 吹田RS→報徳学園 |
7 | FL | 森山 迅都 | 3 | 182 | 100 | 藤森中→京都工学院 |
8 | NO.8 | ヴィリアミ・ルトゥア・アホフォノ | 4 | 186 | 107 | G.P.S Atele→トンガカレッジ |
⑨ | SH | 藤谷 龍哉 | 4 | 162 | 66 | 藤森中→京都成章 |
10 | SO | 大津 直人 | 2 | 165 | 75 | 常翔啓光学園中→常翔啓光学園 |
11 | WTB | マイケルズ・カストン | 1 | 166 | 74 | アウテニクワスクール |
12 | CTB | 嶋本 大賀 | 2 | 175 | 82 | 茨田中→大産大附 |
13 | CTB | 東 将吾 | 4 | 176 | 91 | 淀中→芦屋学園 |
14 | WTB | 恒石 仁 | 4 | 163 | 75 | 淀中学校→東海大仰星 |
15 | FB | 前薗 斗真 | 3 | 174 | 86 | 東住吉中→東海大仰星 |
16 | Re. | 恩田 慶吾 | 1 | 168 | 86 | 滋賀学園中→滋賀学園 |
17 | Re. | 仲嶺 夏輝 | 3 | 170 | 96 | 北神戸RS→尾道 |
18 | Re. | 大西 翔 | 3 | 173 | 101 | 寝屋川市立第三→大産大附 |
19 | Re. | 蔭山 奏 | 4 | 180 | 96 | 徳島RS→徳島城北 |
20 | Re. | 松川 嵩良 | 3 | 167 | 88 | 本庄中→天理 |
21 | Re. | 三田村 裕城 | 3 | 170 | 76 | 蹉跎中→石見智翠館 |
22 | Re. | ヴィリアミ・サポイ | 2 | 182 | 98 | Mount Roskill Districts Rugby Club→開志国際 |
23 | Re. | 小畑 美嵐 | 2 | 180 | 85 | 摂津市立第四中→淀川工科 |
関西学院大学 | ||||||
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監督 | 小樋山 樹 | |||||
No. | Pos. | 氏名 | 学年 | 身長 | 体重 | 出身中学・スクール→高校 |
1 | PR | 大東 将也 | 4 | 172 | 108 | 姫路RS→関西学院 |
2 | HO | 山田 哲平 | 4 | 168 | 98 | 東海大大阪仰星中→東海大大阪仰星 |
3 | PR | 安達 朋樹 | 3 | 165 | 107 | 吹田RS→大阪桐蔭 |
4 | LO | 川内 悠斗 | 3 | 179 | 103 | 志賀中→中部大春日丘 |
5 | LO | 入江 元気 | 4 | 183 | 102 | 八幡 |
6 | FL | 國本 周亮 | 3 | 176 | 94 | 三田RCジュニア→関西学院 |
7 | FL | 稲垣 直希 | 2 | 177 | 97 | 帆柱ヤングラガーズ→石見智翠館 |
8 | NO.8 | 平生 翔大 | 2 | 174 | 104 | 関西学院中→関西学院 |
⑨ | SH | 坂原 春光 | 4 | 163 | 73 | 蹉跎中→東海大大阪仰星 |
10 | SO | 泉谷 尚輝 | 3 | 178 | 81 | 河合第二中→東海大大阪仰星 |
11 | WTB | 加藤 匠朗 | 3 | 174 | 88 | 関西学院中学→関西学院 |
12 | CTB | 本山 峻也 | 4 | 173 | 88 | 兵庫県RS→関西学院 |
13 | CTB | 松本 壮馬 | 2 | 172 | 86 | 宇摩RS→石見智翠館 |
14 | WTB | 伍々 拓也 | 4 | 165 | 74 | 西宮ラグビー少年団→京都成章 |
15 | FB | 武藤 航生 | 1 | 174 | 82 | 兵庫県RS→関西学院 |
16 | Re. | 舘山 颯人 | 4 | 176 | 100 | 清真学園中→清真学園 |
17 | Re. | 黄 世邏 | 2 | 180 | 108 | 愛知朝鮮中高級→中部大春日丘 |
18 | Re. | 浅井 海翔 | 4 | 168 | 110 | 蹉跎中→東海大大阪仰星 |
19 | Re. | 藤井 崇弘 | 2 | 182 | 100 | 堺RS→石見智翠館 |
20 | Re. | 小林 典大 | 1 | 185 | 100 | 上京中→京都成章 |
21 | Re. | 牟田 陸人 | 4 | 166 | 70 | 兵庫県RS→関西学院 |
22 | Re. | 佐藤 然 | 3 | 178 | 93 | 守山東中→中部大春日丘 |
23 | Re. | 中 俊一朗 | 1 | 176 | 82 | 東海大大阪仰星中→東海大大阪仰星 |
マッチレポート
2022ムロオ関西大学ラグビーAリーグ第7節、花園ラグビー場第2グランドの第1試合は、同志社大学、立命館大学の結果次第では入替戦を回避できる摂南大学と、近畿大学の結果次第では大学選手権出場の可能性がある関西学院大学の対戦。どちらも負けられない一戦となった。
無風快晴の中、11時45分、摂南10番SO大津直人のキックで試合開始。いきなり試合が動く。2分、関学陣内10mL少し入った右ラインアウトから9番キャプテン藤谷龍哉からの10番大津に。大津がそのまま縦にスルスルと抜け出し右中間にトライ、自らゴールも決めて7−0と先制。続く7分にも、関学のオフサイドの反則からGLまで10m右ラインアウトを選択。そのモールを押し込み2番HO高木崇太郎が右すみにトライ。(10番G成功、14−0)
立ち上がり動きの固かった関学だったが、10分を過ぎてようやく摂南陣内に入ると、左中間10mL付近でボールを受けた15番FB武藤航生が、抜群のスピードとステップで内に内に切れ込み中央にトライ。(13分)10番SO泉谷尚輝がゴールを決めて14−7と追撃開始。続く19分にも、右中間22mLのラックから左に展開、BKラインで11番WTB加藤匠朗、加藤から左大外で待っていた6番FL國本周亮にパス、國本が左スミに飛び込んだ。Gは不成功だったが、14−12と試合を振り出しに戻した。
試合中盤、なんとしても勝ちがほしい両チームは、相手の反則で得たペナルティでPGを選択、互いに1本づつ成功し17−15の2点差のまま。しかし次に関学に痛いミスが出る。摂南のリスタートキックの処理をミスし、弾いたボールは摂南11番WTBマイケルズ・カストンにすっぽりと入る。マイケルズがそのまま40m走りきり左中間にトライ、10番大津のゴールも決まり24−15と9点差。(31分)これ以上離されるわけにはいかない関学は、34分に右中間35mのPGを10番泉谷が成功し、24−18、1T1Gで逆転できる6点差として前半を終了した。
後半、関学のキックでリスタート。先に敵陣深く攻め込んだのは関学だった。優位に進めるスクラムでペナルティをとるとゴール前ラインアウトへ、しかしノットストレートの痛いミスでチャンスを潰す。ピンチを凌いだ摂南は、関学の3つのペナルティで関学陣内に深く入り、G前5m右ライアウト。
そのラインアウトモールは崩れたが、そのラックから12番CTB嶋本大賀に、嶋本のニアに走り込んできた13番CTB東将吾が抜け出し中央に回り込んでトライ、ゴールも決まり31−18と13点差に広げた。(8分)
15分過ぎからは、摂南のペナルティの多さもあり、関学が終始摂南陣内で試合を進めていき、たびたびGL直前まで迫るも、ノックオンやハンドリングミスなどが重なりGLを破ることができないまま時間が過ぎていった。終盤に入った30分を過ぎても、摂南陣内で関学がボールを支配する。しかし摂南のペナルティからのタッチキックを2度失敗、チャンスを生かせない。ようやく得点したのは、ロスタイムに入った47分だった。摂南の後半10回目のペナルティから22番CTB佐藤然が素早くGO、右中間にトライ。Gも成功したが遅過ぎた。ここで試合終了、31−25、6点差で摂南の勝利となった。
Playerofthematchは先制トライを含めて16得点の10番大津直人が選ばれた。
摂南大学はこれで勝点4を獲得し12点として全節終了。結果的には来週の入替戦に回ることになったが、7年ぶりとなるリーグ3勝(藤谷キャプテン談)をあげ、上位に十分に対抗できる力を証明したシーズンであった。
一方関学は、勝点1を上乗せして12点となり最終結果は4位でシーズン終了。大学選手権への道は断たれてしまったが、昨年の最下位から上位に戻るきっかけとなるシーズンとなった。
会見レポート
関西学院大学
小樋山樹 監督
本日も関係者の皆様、ありがとうございました。本日の試合は、選手権がかかった大事な試合だったので、相手も強い摂南さんにここで勝って、選手権に行こうという事で臨んだのですが、自分達のミス、ペナルティが多く、特に試合の入りで重なってしまったのが、この結果につながってしまったと思います。
坂原春光 キャプテン
本日はありがとうございました。本日の試合は、大学選手権がかかった大事な一戦で、自分達はこの一戦に向けて準備をしてきたのですが、自分達のミス、ペナルティが重なってしまって、良いペースに乗れなくて、逆に摂南大学さんにスコアされてしまって、最後まで自分達の流れに乗ることができず、このような結果になってしまったと思います。
Q同志社大学の勝ちがわかり、選手権に行けないと分かった時の感情の流れを教えて下さい。
坂原キャプテン
今は、準備していたことを出来なかった事とまずは試合に勝てなかった事が悔しいです。チームを支えてくれた試合に出れなかったメンバーに対して、勝ちという結果を残せず、キャプテンとして何も出来なかったことが悔しいです。
Qアタックが続く中で取り切れなかった理由は?
坂原キャプテン
ミス、焦り、緊張から自分自身も前のめりになりすぎてしまい、チームに迷惑を掛けてしましました。摂南大学さんのプレッシャーがきつく、ミスが重なってしまったと思います。
Q近畿大学、立命館大学に勝利しながら、最後に勝てなかったのは?
小樋山監督
準備してきた事に間違っていないと思いますし、特に試合に出ていない4年生を含めた選手、スタッフが頑張ったので、結果に関しては、自分の責任と思います。ピークを後ろに持ってこれなかった理由は、けが人だけではないので、しっかりと振り返って、この負けを無駄にしないようにしていきたいと思います。
Q試合中にペナルティやミスが多発した原因は?
小樋山監督
練習中からオフサイドに注意するために1歩バック、2歩バックを言ってきたのですが、今週特にそれを言ってきたかといえば、そうではなかったと思います。
Qハーフタイムでどのような指示を出しましたか?
小樋山監督
自分達の強みを選手たち主体で確認しながら、敵陣に入って、ペナルティからは積極的に外に展開する事、ディフェンスは、前半ペナルティから自滅していることが多かったので、防げるミス、ペナルティは絶対防ぐと話しました。
Q4年間を振り返って思うことをお願いします。
坂原キャプテン
勝って選手権と思っていたので、何も考えられないというのが一番です。特にこの1年間はキャプテンとして、チーム全員の支えがあったので、ここまでのチーム作りができたと思います。ただ最後の試合で何も出来なかった事は、不甲斐なく思っています。このチームで4年間やってきた事は、間違っていなかったと思います。今後の人生に必ず生きてくると思います。
Q後輩たちに一言お願いします。
坂原キャプテン
一日一日を後悔せず、悔いなく取り組む事が大事だという事を伝えたいと思います。
摂南大学
瀬川智広 監督
コロナ渦の中、関西ラグビー協会並びに各チームの努力により、最終節まで試合を実施する事が出来たという事は、非常に大きなことだったと思います。またその事でラグビーが出来た事に感謝しています。
今日の目標は、入れ替え戦どうこうよりも、関西学院大学さんに勝つという姿勢で臨みました。これまでなかなか勝ち星があげられない中、前節の立命館大学さん、前々節の関西大学さんに勝つことが出来て、チームとしては1週間良い雰囲気で過ごすことが出来ました。その中で良い準備が出来ました。学生たちは80分間一生懸命戦い、よく勝ってくれたと思います。この勝利というものは、これからの摂南大学にとって、非常に大きな勝利だと思います。
今後さらに努力して、次の目標に向かって頑張っていきたいと思います。入れ替え戦に回るかどうかは分からないですが、自分達としてはやり切りましたので、結果を待ちたいと思います。
藤谷龍哉 キャプテン
秋のシーズンを関西協会の皆様、記者の皆様、大学関係者の皆様に最終節に花園での試合が出来た事に感謝します。今年1年間、摂南大学はオールアウトを合言葉にやってきました。この試合もオールアウトを合言葉に1年間やってきたことを出し切ろうと試合に臨みました。全員が80分間ファイトして、力を出し切れたと思います。
後半30分間程、自陣でディフェンスが続く場面がありましたが、最後に1本取られましたが、粘り強くディフェンス出来た事がこのチームの成長だと思います。今後どうなるかは結果次第ですが、どうなろうとやり切ろうと思います。
Qこの勝利は、今後の摂南大学にどの様に影響を与えますか?
瀬川監督
摂南大学は、留学生のパワフルなランナーを中心に勢いに乗れば、非常に良いラグビーをする、但し、戦略的に一つ一つ勝ち星を重ねる事が出来なかった文化がある中で、学生たちが自分達で話し合い、練習メニューを考え、課題を克服しようと、練習に取り組んでくれました。その中で、なかなか勝てない結果が続いていた中で、何か一つきっかけがあれば、チームが大きく変わるだろうと思っていました、それの一つ目が関西大学戦の勝利、その後に立命館大学戦の勝利と二つ続けて勝利した事が非常に大きかったと思います。その流れを止めることなく、今日の関西学院大学さんにも勝つ事が出来ましたので、チームとしてはいけるという手応えを掴んできましたので、今日試合に出ていない学生も摂南のジャージを着て試合に出たいと思えるような雰囲気を感じていました。
Q今年1年を振り返ってください。勝てるようになった要因は?
藤谷キャプテン
大きな分岐点となったのは、同志社戦の1週間前だったと思います。その時から4年生が中心となり、学生で話し合い本当に勝つチームとはどういうものなのか、学生が勝つという意識がなければ、学生スポーツは勝てないという事を意識し、瀬川監督のアドバイスを聞き、学生主体で頑張りました。同志社戦に10点差で負け悔しい思いをし、次の天理戦で手応えを感じ、次の関大戦で勝ちました。選手たちは同様にすればよいのかを考えるチームになりました。
Q長く続いたディフェンスの時間にどの様な気持ちでしたか?
藤谷キャプテン
攻められてもパッション、勢いで相手を押し返そうとハードワークと気持ちで戦いました。
Q最終節に向けて選手のモチベーションを上げるためにしたことは?
藤谷キャプテン
摂南大学が7年ぶりに3勝を達成しようと前向きなイメージを言ってきました。しかし関学さんも勝てば選手権という所で、意地の張り合いだと練習に取り組みました。
Q学生達の自主性を重んじるアプローチに変えた理由は?
瀬川監督
勝つという事は私がプレゼントする事が出来ないので、自分達で掴み取るしかない、そのきっかけさえあれば大きく変わると思っていました。練習中に笛を吹いて、指示を出していたことを、少し違うなと感じ、少し下がることにしました。結果的には凄く良くなってきたと思います。
(文責:大阪府協会 矢倉孝二)