12月6日(日) 第4節 豊田自動織機 対 神戸製鋼
2015年12月6日(日) 13:00キックオフ グラウンド:ニンジニアスタジアム | ||||
レフリー:松岡辰也 (日本協会A) アシスタントレフリー:町田裕一 / 岡田欣久 / 山下洋太 |
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豊田自動織機 シャトルズ |
神戸製鋼 コベルコスティーラーズ |
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12 | FULL TIME | 27 | ||
12 | 前半 | 5 | ||
0 | 後半 | 22 | ||
勝点 0 |
詳細(TL公式) | 勝点 5 |
マッチサマリー
神戸製鋼が後半一気に逆転し勝ち点5をゲット
ここまで1勝2敗の豊田自動織機と,前節,NTTドコモに1点差で敗れ2勝1敗となった神戸製鋼の対戦は,2017年愛媛国体に向けて改修工事が進む愛媛県・ニンジニアスタジアムで開催された。
2003-2004年シーズンに始まったトップリーグも今シーズンで13年目。愛媛での開催は8回目である。最初2回の開催では,3000人を超える集客を得たが,その後は2000人前後に低迷。しかし今シーズンは,ワールドカップをきっかけとしたラグビーブームで過去最高の3370人の観客が詰めかけた。
ゲームは13時に豊田自動織機のキックオフで始まった。「チャレンジャー」(松岡毅キャプテン)として神戸製鋼に挑んだ豊田自動織機は,立ち上がりから神戸製鋼陣に攻め入り,前半15分にWTB徐吉嶺のトライで先制。FB山下一のゴールも決まって7-0とリードした。
神戸製鋼は前半23分に豊田自動織機のパスミスからFL橋本大輝がトライ(ゴール不成功)して5-7と追いあげるも,ここまでミスを連発し調子がでない。
前半28分には豊田自動織機がHL付近からBKに展開し,WTB朝見力弥がタックラーをかわして独走トライかと思われたが,その前にスローフォワード。しかし前半34分,神戸製鋼が攻め込んだ場面でのインターセプトから,豊田自動織機SOマーク・ジェラード→FB山下とつながり,山下が走り切ってトライ(ゴール不成功)。12-5と神戸製鋼を突き放して前半を終えた。豊田自動織機の出来の良さが目立った前半であった。
しかし,ハーフタイムにアリスター・クッツェー・ヘッドコーチから,個人個人の仕事を果たすよう指示を受けた神戸製鋼は後半立ち上がりから一気にギアチェンジ。後半2分にスクラムから数度縦を攻めたあと,左に展開しWTBアンダーソンフレイザーが左隅にトライ。ゴールキックは不成功も10-12と追い上げた。さらに後半6分にはモールを押し込んでFL前川鐘平のトライで逆転。SO山中亮平のゴールキックも決まって17-12とした。さらに後半17分にはCTBジャック・フーリーがトライ(山中がゴール成功),23分には山中がPGを決めて27-12とリードを広げた。
しかし残り時間10分となった頃からは,豊田自動織機が再び猛攻。ゴールライン前で攻め続けたが,神戸製鋼の堅い守りに結局トライラインを割ることができず,15点差のままノーサイドとなった。
勝った神戸製鋼は,4トライ以上のボーナスポイントも得て勝ち点5をゲット。第4節を終えてグループBで4位,豊田自動織機は6位となった。
マン・オブ・ザ・マッチは神戸製鋼のLO中島ヴァカウタイシレリ選手。反則を犯すことなく,ひたむきに体を張り続けた。
会見ダイジェスト
◎豊田自動織機シャトルズ 丹生雅也ヘッドコーチ
神戸製鋼さんにチャレンジということで,前半の入りから我々の持てる力を出し切るつもりで戦った。前半の出来はすごくよかった。後半も前半同様で臨んだが,自分たちのミスから神戸製鋼さんに勢いを与えてしまった。チームとしては課題を少しずつ改善できているので,また来週に臨みたい。
松岡毅キャプテン
僕らはチャレンジャーなので,先制パンチをくらわして,前半から仕掛けて行こうと話をしていた。その点ではすごくいい入りができた。後半も意識を確認して臨んだが,入りのところでいくつか大きなミスがでてしまった。そういうミスを見逃さず,神戸製鋼さんはスコアにつなげた。そこが敗因と思う。またゴール前に何度も迫って,あれだけ攻めて,2トライしか奪えなかった。ここは課題と思う。修正したい。」
Q.前半リードしたことで,後半立ち上がりのアグレッシブさがなくなったように見えたが,どうか?
松岡キャプテン
神戸製鋼さんはこのままでは終わらない。必ずスイッチを入れて攻めてくることはわかっていたので,相当集中力を入れて後半に臨んだつもりだったが,神戸製鋼さんの集中力がすごかった。それと自らの大きなミス。その両方で神戸製鋼さんに流れが行ってまった。
神戸製鋼コベルコスティーラーズ アリスター・クッツェー ヘッドコーチ
今日のゲームで一番重要なのは勝点5をとって勝つことだった。そういう意味ではミッションは完遂した。ただチームとしては,前半の出来はハッピーではない。個人的なシンプルなミスが多かった。後半見せたプレーが我々のしなければいけないプレーだ。そうしたプレーを80分間+αの時間できるようになることが重要である。
橋本大輝キャプテン
先週に続いて,ベーシックなスキルの点でミスがでて,前半はああいう展開になってしまった。後半は自分たちの流れを取り戻すことができたので,次に向けて修正していきたい。
Q.ハーフタイムに具体的にどのような指示をしたのか?
クッツェーHC
もしできるならば選手を鞭で打ちたかったが(笑),選手へはシンプルなメッセージを出した。チームとしていいプランがあるので,選手1人1人が自分の仕事をすることを徹底した。うちのチームはペナルティの少ないチームではあるが,重要な局面で反則を犯すことがあるので,そこを減らすように指示した。それがゲームコントロールにもつながる。
Q.前半ミスが多かった原因は?メンバーが変わったことにあるのか?
クッツェーHC
今週から新たにリーグ戦に先発出場した選手が何名かいるが,それは言い訳にはしない。それ以外の選手もミスをしていたからだ。ミスを多く犯したことはハッピーではないが,勝点5を得ることができたのはハッピーだ。そういうミスを少なくするために厳しい姿勢で修正していきたい。