マッチレポート
新型コロナウィルスの影響でようやく迎えた関西大学Aリーグの第1戦は、昨年5位の近畿大学と昨年3位関西学院大学の対戦。変則日程となった今季、大学選手権出場を確実にするためには、1戦も負けられない戦いが始まった。
12時、左から攻める近大15番FB中洲晴陽のキックオフで始まった。
試合の入りは両チームとも相手陣22mの中には入れず中央での争奪戦が続く。
近大がボールを支配する時間がやや多かったが、先制したのは関学。やっと敵陣22m内に入った右中間スクラムで近大が反則。15番FB奥谷友基がPGを決めた。(20分、0–3)
そのままペースを掴んだ関学は、26分に追加点。ペナルティからラインアウトを選択、左ゴール前5mFWでモールを組み、9番SH橋詰学–11番WTB奥平湧で左中間にトライ。(15番G成功、0–10)
近大は自陣から果敢にボールを回すがノットリリースの反則、32分、関学15番奥谷が2つ目のPGを決めリードを広げた。(0−13)
近大はようやくロスタイム42分、左ゴール前のペナルティからラック、8番No.8末廣大智がサイドをついて左中間にトライ。後半につないだ。(15番G成功、7−13)
後半は関学のキックで開始。僅か6点差、リスタート後の得点が試合の流れに大きく影響する状況の中、最初のチャンスは近大。9分、関学陣に入った中央10mから15番中洲がPGを狙うが惜しくも右に外れる。
次は関学、16分、近大と同じように15番奥谷が中央30mPGを狙い見事成功、後半最初の得点をあげた。(7−16)
次の得点も関学。敵陣右10mのラックから9番が左にパス、1番PR田畑司がラインブレークし、中央ゴール10mまで迫る。できたラックからFWも入って左に回し、22分、14番WTB伴井亮太が左隅にトライ、貴重な追加点をあげた。(15番G不成功、7–21)
これ以上離されてはいけない近大は30分、関学中央ゴール前5mのスクラムから左に、できたラックから4番LO坂上友志がトライ、15番中洲のGも成功し、残り10分で1T1G差に詰め寄った。
なんとしても追いつきたい近大だが、細かいミスが出て相手陣になかなか入れないままロスタイムに入る。最後は関学15番奥谷が蹴り込んだボールを自ら押え左隅にトライ、Gも決め14−28でゲーム終了。
関学が重要な第1戦を制した。
Player of the Matchには、ディフェンスでの活躍が光った6番FL魚谷勇波が選ばれた。
試合後コメント
【近畿大学 中島茂 総監督 コメント】※記者会見から
ハンドリングエラーとペナルティーが約30ほどあった。イージーミスを修正すべく臨んだ。前半は、6対4くらいで近大が攻撃していたと思うが、細かいミスで(自ら)チャンスを潰してしまった。後半は、トライを取り急がずPGなどで点を重ねたかったが、前半同様イージーミスが起きてしまった。ゲームの運び方の拙さが出てしまった。一方、関学さんはそつのないゲーム運びをされたと感じました。
【近畿大学 森田博斗 主将 コメント】※記者会見から
近大らしいアタックでボールをスペースに運んでいこうとしていたが、関学さんのジャッカルにやられてPGで得点を重ねられたのが敗因だと思います。
次節は天理大学ですが、1週間、自分達のアタッキングラグビーをしっかり修正して、臨みたいと思います。
【関西学院大学 小樋山樹 監督 コメント】※記者会見から
このような大変な状況下でリーグ戦の試合の場を設けていただいた関係者に感謝いたします。試合については、試合の入りが全てだと練習時から言っていた。アタック、ディフェンスとも集中力を持って出来た。
【関西学院大学 竹内海斗 主将 コメント】※記者会見から
まず試合に勝てたことが嬉しいです。今年は練習自体がなかなか出来なかったのですが、その中で結果が出たことが嬉しいです。
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KRPU 渡辺隆夫