2月1日(土) トヨタ自動車 58-29 Honda

トップリーグ 第4節トヨタ自動車 VS Honda

2020年2月1日(土) 14:00キックオフ
グラウンド:パロマ瑞穂ラグビー場
入場者数:8734人
天候:晴れ/強風
レフリー:加藤真也(日本協会A)
アシスタントレフリー:新井卓也(日本協会A1)/土屋幸大(関西協会)/田舎片一司(関西協会)
トヨタ自動車 Honda
58 FULL TIME 29
17 前半 8
41 後半 21
詳細
(日本協会公式)

マッチレポート

日が傾き、1試合目の日野・ヤマハ戦と風の強さは変わらないコンディションのもと、ヒートのキックオフでゲームがスタート。


風下のヒートは開始早々、2つのペナルティーを中盤で獲得、地域獲得を試みるがヴェルブリッツの堅守が上回る。
対するヴェルブリッツは、前半7分、同様に中盤でペナルティーを得ると、⑨茂野が速攻を仕掛けると⑮ルルーが反応し好走、ルーズになりかけたボールを⑫マレ・サウがキャッチし、そのまま中央にトライ、コンバージョンも成功し7−0と先制する。


ヒートは、ヴェルブリッツ⑭高橋のビックゲインでピンチを迎えるが、ターンオーバーに成功し逆襲、相手陣に進むとハイパント、⑮エイダンの好キャッチから攻撃を継続する。
すると、前半20分、相手陣正面のペナルティーを得るとショットを選択、⑩ベイデンが慎重に決めて7−3と追い上げる。
ヴェルブリッツが、PGを返し10−3とした直後の前半24分、ヒートは相手ゴール前まで前進、⑩ベイデンが大きく右へボールを動かし⑦小林がキャッチし右隅にトライ、10−8とする。


その後もめまぐるしく攻防が入れ替わり、スタジアムは大いに湧く。
均衡が破ったのは、ヴェルブリッツ。
前半37分、中盤でのボールの争奪からヴェルブリッツが確保、FW・BK一体の攻撃は、⑪ジェイミー、⑧フェツアニと渡り、最後は⑥シュネルがトライ、コンバージョンも成功し、17−8として前半が終了した。

後半、風上に立ちリズムに乗りたいヒートであったが、キックオフのボールを痛恨のノックオン、ヴェルブリッツ⑪ヘンリーがボールを拾い上げ、そのまま左隅にノーホイッスルトライ、22−8からのスタートとなる。
落ち着いたヒートは、利する風上からキックで前進を試みる。


対するヴェルブリッツは、中盤のスクラムから左展開、⑪ジェイミーが華麗な個人技で抜け出すと、⑨茂野がゴール目前へ、ヒートのディフェンスもよく戻る。
後半9分、ヴェルブリッツは右スクラムから左展開、一発で⑪ジェイミーが仕留め左隅にトライ、コンバージョンも成功して29−8とリードを広げる。
さらにヴェルブリッツは、⑩アンガスのPGを挟んだ、後半18分、ラインアウトからの攻撃を⑨茂野が好判断、ゴール中央まで進むと、最後は⑦姫野が中央に飛び込みトライ、コンバージョンも成功し、39−8と大きく差を広げる。


勢いを止めたいヒートは、直後のキックオフから⑭レメキの好走でのトライと、⑰鶴川の力強い突進からのトライと、連続トライ(いずれもコンバージョン成功)により39−22と巻き返す。
意地の張り合いとなった展開は、後半26分、ヴェルブリッツ⑭高橋のトライ(コンバージョン成功)、後半29分、ヒート⑭レメキのトライ(コンバージョン成功)、後半31分、ヴェルブリッツ⑤ジェイソンのトライと、トライの応酬で51−29となる。
最後は、終了直前、ヴェルブリッツ㉓ツイイドラキが締めのトライ(コンバージョン成功)でノーサイド。
東海ダービーの熱戦は、58−29、ヴェルブリッツの2連勝で幕が閉じた。

記者会見

HondaHEAT ダニー・リーヘッドコーチ
特別な気持ちで準備した。
前半は熾烈な争いができ、プレッシャーをかけて攻撃できた。うまくいっている気持ちがあり、しっかりとしたラグビーができたのは嬉しい。ミスからトライを許したが8−17で終えられた。
後半は、最悪と言って良い入りで悪い方向へ進んでしまった。後半もプレーヤーの努力はあり、しっかり逆転可能なポジションで追ったが、スコア上追いつけなかったのは残念。
トヨタに8トライ取られたのが恥かしいことで、もう一歩進む上で向上が必要。
トヨタは良いチームで、実力がある。非常に大きな圧力を感じた。
次戦まで1週空く(バイウィーク)のは良いタイミングで、これまでを振り返り、良い形を整えたい。

小林亮太キャプテン
前半は、風下で得点もでき、クロスゲームで進められた。
後半は、風上でよく入りたかったが、自分たちのミスで相手の勢いを止められなかった。
ボールを持てば得点できると理解しているので、バイウィーク(1週休み)強みと課題を見つめ直し、良いホンダスタイルを出すためにトレーニングし準備したい。

Q:後半、足が止まったように見えたがフィジカルの問題か?
小林キャプテン

スタミナより、ペナルティーが多くなった規律が要因。
相手のキープレーヤーの15番など、外のプレーヤーをフリーにしてしまったのが圧力を受けた要因で、自分たちに圧力をかけてしまった。

トヨタ自動車ヴェルブリッツ サイモン・クロンヘッドコーチ
良いプレーもあったが、課題が多いゲームだった。
ラックのリサイクルがうまくいかず、フェーズを重ねられ得点につながったし、トライ後すぐ取られるキックオフのレシーブも課題。1対1のタックルミスでも、相手の得点に繋がった。
10点満点であれば5点、あと5点必要だが良い点もあった。

姫野和樹キャプテン
HCのコメント通りだが、成長への種もあった。まだまだこれからであるし、1戦1戦成長しなければいけないし、キャプテンとしてもトライしていきたい。

Q:前半、風上の戦いがゲームプラン通りか?
サイモンHC

前半は、エラーが重なった。キックは、自陣22mからのキックがうまくいかず相手に走られた。

Q:成長の種とは?
姫野キャプテン

防御面。トライ後のレシーブや(ディフェンスラインの)ノミネート。
映像を見返して修正したい。

Q:4ゲームを終えたスクラムの評価は?
サイモンHC

大きな課題を持ってスタートした。
テクニック面では、不十分であったが修正できた。
もっとプレシーズンでスクラムを組み、自分たちの弱みを知りたかった。
まっすぐ組むことやバックファイブの修正ができ、困難な局面で圧力をかけられた。
若いプレーヤーが多いので期待したい。

(文責:早坂一成)

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■撮影者:清水良枝