1月25日(土) トヨタ自動車 61-31 日野

トップリーグ 第3節トヨタ自動車 VS 日野

2020年1月25日(土) 14:00キックオフ
グラウンド:パロマ瑞穂ラグビー場
入場者数:8888人
天候:晴れ/無風
レフリー:関谷惇大(日本協会A1)
アシスタントレフリー:梶原晃久(日本協会A1)/土屋幸大(関西協会)/金谷俊明(関西協会)
トヨタ自動車 日野
61 FULL TIME 31
19 前半 14
42 後半 17
詳細
(日本協会公式)

マッチレポート

前評判通り、多くの観客が駆けつけ、良い雰囲気のスタジアムのもと、レッドドルフィンズのキックオフでゲームがはじまった。

それを歓迎するかのように、ヴェルブリッツは⑩クロニエからのキックパスを⑭高橋がキャッチ、そのまま右中間にノーホイッスルトライ、5−0と幸先の良いスタートを切る。
さらにチャンスを迎えるヴェルブリッツに対し、レッドドルフィンズはブレイクダウンで良い反応を見せる。
ボールを奪取すると,前半10分、④ディネスバランが抜け出し巧みにオフロードパス、攻撃が継続され⑫オーガスティンが中央にトライ、コンバージョンも成功し5−7と逆転する。
対するヴェルブリッツは、相手陣の絶好な位置からのスクラムを得て攻撃を仕掛けるも細かなミスで後退する。
それでも我慢強くポゼションを握り中盤に押し戻す。

前半21分、攻守が入れ替わりレッドドルフィンズの好機かと思われたパスを、ヴェルブリッツ⑮ルルーが冷静にインターセプトしトライ、コンバージョンも成功し12−7と再度リードを奪う。
レッドドルフィンズも⑮ギリースのアングルをつけたランやノールックパスでチャンスを演出し、得点の機会を伺う。
すると、前半32分、⑮ギリースの巧みなパスから大きなチャンスを迎えると、ヴェルブリッツ⑮ルルーの防御はイリーガルと判定(イエローカード)、認定トライとなり12−14と拮抗する。
白熱した展開は続き、ヴェルブリッツがゴール前まで地域を進める。
前半の終了を告げるフォーンが鳴るなか、スクラムから⑧ラウタイミが力強く突進、左サイドにボールを動かすと⑪ジェイミーが左隅にトライ、コンバージョンも見事に成功して19−14、ヴェルブリッツのリードで前半が終了した。

後半開始直後は、ヴェルブリッツのペナルティーでレッドドルフィンズがチャンスを迎える。
中盤のラインアウトから⑫オーガスティンがラインブレーク、あと一歩まで進むがヴェルブリッツがピンチの芽を摘む。
中盤まで戻されたレッドドルフィンズであるが、前半6分、ラインアウトから攻撃を継続すると⑧堀江がスペースを見つけ走り込みトライ、コンバージョンも成功して19−21、ゲームの拮抗は続く。

直後の前半8分、今度はヴェルブリッツ⑫マレ・サウが同じようにスペースに走り込みトライ26−21と、気の抜けない展開で観客を大きく沸かす。
レッドドルフィンズは、後半11分、ラインアウトモールを押し込み②崩が右中間に飛び込みトライ、26−26、この時間に来て振り出しに戻る。
すると、今度は後半14分、ヴェルブリッツ⑪ジェイミーが左中間に飛び込みトライ、コンバージョンも成功し33−26、ラグビー場は興奮のるつぼと化す。
その後もめまぐるしく攻防が入れ替わる展開の中、ヴェルブリッツが魅力的にボールを繋ぎチャンスを伺う。
すると、後半24分、相手ゴール前右サイドでペナルティーを得ると、意表をつくキックパス、⑪ジェイミーが再び左中間にトライ、コンバージョンも成功し40−26と引き離す。
さらに、ヴェルブリッツは、後半28分、途中出場の⑳姫野がサイド攻撃、タックルされるが素早くボールを持ちかえ左隅にトライ、コンバージョンも成功し47−26、ゲームを決定づける。

その後はヴェルブリッツが、後半33分に㉑滑川が相手パスをインターセプトしトライ、後半39分、㉓小原のトライ(コンバージョン成功)により、61−26と大きく引き離す。
レッドドルフィンズは、後半42分に⑮ギリースが抜け出しトライを決めるがノーサイド。最終スコアは61−31、ヴェルブリッツの今シーズン初勝利となった。

記者会見

日野レッドドルフィンズ 細谷直監督
後半のトヨタのラグビーにやられた。
前半、後半の中盤までは我慢してプランに沿ったゲームができた。前半、トヨタのシンビンでもスコアできず、後半シンビンを出してしまい、トヨタにスコアされる差が出た。結果的に離された形だが、次戦、ヤマハ戦に向けて修正したい。

オーガスティン・プル 共同キャプテン
監督の言った通り、前半はしっかり我慢して戦え、後半はデイフェンスが崩れ、ペナルティーも増えてしまい、得点を重ねられる形になってしまった。がっかりしている時間はない。強いチームだと信じているので13試合、良いパフォーマンスを出したい。

Q:トヨタのラグビーにやられたところは?
細谷監督
試合前から相手を分析し、FWは大きいがしっかり戦える準備をした。
バックスリーに走られるのを警戒したが、やられたくない外のスペースに対し、しっかりしたディフェンス幅を持って前で止め続けようとしたが、後半は外に振られてしまった。

Q:互いにシンビンが出たが勝敗への影響は?
細谷監督

シンビン間のスコアには力の差があると感じた。トヨタにやりたいラグビーをされた。

Q:トヨタのプレッシャーはあったか?
プル共同キャプテン

プレッシャーは感じなかった。自分たち自身にプレッシャーを与えてしまった。結果、ペナルティーが増え、ゲームのコントロールが悪かった。トップリーグでの競争のためにしっかり戦っていきたい。

トヨタ自動車ヴェルブリッツ サイモン クロン ヘッドコーチ(HC)
今の段階ではこの結果はポジティブに捉えている。60点得点できる攻撃力があるが、30点取られる防御は課題満載だ。

茂野海人ゲームキャプテン(GC)
結果的に勝ったのは良かったが課題の多いゲームだった。次戦に向けて修正していきたい。

Q:ヤマハ戦は互角に思えた。ここまで勝てなかったが自信は?足りないものはあったか?
クロンHC

今シーズンは困難で、プレシーズンがない状態のスタートだったが乗り越えてくれた。ヤマハ戦は35%のポゼッションの中、相手を苦しめることができた。今、プレシーズンが終わった感覚で修正しながら前に進んでいる状態だ。トヨタの選手は人格者が多く、やれることを各自精一杯行なっている。

Q:後半、アタックのリズムが変わったが何か変えたか。何がうまくいったか?
茂野GC

前半はミスがあったり、ターンオーバーされたりしたが、後半は一瞬一瞬の仕事に集中して、アタックが機能した。

(文責:早坂一成)

フォトギャラリー

■撮影者:KRPU萩原康夫