トップリーグ 第3節クボタ VS NTTコム
2020年1月25日(土) 13:05キックオフ グラウンド:万博記念競技場 入場者数:4,794人 天候:くもり時々晴れ/弱風 |
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レフリー:加藤真也(日本協会A) アシスタントレフリー:真継丈友紀(日本協会A1)/八木聖也(関西協会)/西本武史(関西協会) |
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クボタ | NTTコム | |||
28 | FULL TIME | 27 | ||
21 | 前半 | 7 | ||
7 | 後半 | 20 | ||
詳細 (日本協会公式) |
マッチレポート
両チーム共にワールドカップで活躍した強豪国の選手が加入。強い思いでこのリーグ戦を迎えたもののここまで2戦を終えて1勝1敗。3戦目にかける意気込みがひしひしと伝わるなかキックオフとなった。
先制したのはクボタ。2分、NTTコムのタックルが甘さを狙って最後は14番WTB近藤英人がトライ。その後も2つのトライを重ね、21-0となりこのまま「クボタ圧勝」のムードが漂った。
ところが25分のNTTコム。12番CTB石橋拓也がトライを奪うと状況は一変(5-21)。その後もゴール前で攻め続け、いいムードで前半を終えた。
後半開始早々も前半の流れをそのままにNTTコムの新加入、2番HOの南アフリカ代表マルコム・マークスが強烈な突進。
相手ディフェンスをなぎ倒してトライを奪うと10番SOクリスチャン・リアリーファノもPGを決め6点差(15-21)。
27分にはまたしてもマルコム・マークスが押さえついに1点差(20-21)となり、勝負の行方はまったくわからなくなった。
流れは完全に逆転したNTTコムに。迎えた35分、12番CTB石橋拓也のトライ(22-21)でついに逆転するとこのままノーサイドかと思われた。
ラグビーは80分の勝負、下駄を履くまではわからない。
今度はクボタがノーサイド直前、10番SOバーナード・フォーリーが起死回生のトライを奪い、Gも決まってシーソーゲームに終止符を打った。終わってみれば28-27。MOMには2トライと活躍したマルコム・マークスが選ばれた。
記者会見
NTTコミュニケーションズ ヒュー・リース・エドワード ヘッドコーチ
いま選手達ともミーティングをしてきた。0-21で負けている状況から一時は逆転できた。チームはチャンピオンになるべきチームだと話しをしてきた。しかし4トライは簡単に与えすぎたので、これを修正したい。最後の笛が鳴るまで勝負はわからないので、最後の数分もしっかり集中してプレーすることが重要である。結果には悔しい思いがあり、ここからどれだけ学び来週につなげるかだ。
金 正奎キャプテン
ラグビーは80分のスポーツで、笛が終わるまで勝敗はわからないんだと改めて学んだ。しかし確実に言えることは自分達のやっていることは間違いじゃないということ。前に進むしかないが、この努力が結果に結びつかないことはつらい。またいい準備をして戦いたいと思う。
Q:スクラムでは相手を圧倒していた。その要因は?
金キャプテン
フロントローが日ごろの練習からがんばっている。それに付随してバック5もしっかり押している。8人が一緒に押すことができていると思う。
Q:マルコス マークスはじめ新加入選手もチームにフィットしてきているようだか?
金キャプテン
見ての通りにすばらしいパフォーマンスを発揮してくれている。むしろチームを牽引してくれていると思う。周りも影響を受けて、もっともっと努力しようと思えている。そんな姿を見せてくれている。
クボタ フラン・ルディケ ヘッドコーチ
すごく激しい試合だった。そして絶対勝たなければならない試合だった。勝ててよかったと思う。最後まで信じきることで勝利を得られた。前半はいいスタートで勢いをつけられたが、後半はスクラムでプレッシャーをかけられてうまくいかなかった。そして最後のチャンスはひとつしかなかったが、そのひとつで勝てた。それはリーダーの能力とチームが信じ切っていることで勝てたと思う。
立川 理道 キャプテン
本当にタフな試合になった。少しのチャンスを生かして勝ち切れたことをうれしく思う。ただ、すごく課題が出た試合だったと思うので、また次の試合に向けてしっかりと修正しながら勝ち星を重ねたい。
Q:ルールの関係で、バーナード・フォーリー選手、ライアン・クロッティ選手、ドウェイン・フェルミューレン選手が同時に試合には出られないが、今後はどう起用するのか?
ルディケ ヘッドコーチ
きょうの試合は、バーナード、立川、ライアンのコンビネーションが必要だった。2試合連続でSOバーナードのコントロールがチームを導いてくれている。ドウェインはFWのなかでも専門家であり、タフさを持っている。これからも一試合一試合、対戦相手等を考慮し、状況に応じて起用する。
Q:逆転を許しながら勝ち切れた要因は? そしてこの試合で見えた課題は?
立川キャプテン
課題はこれからビデオを見て細かくレビューするが、ペナルティーが多かったこと、スクラムでプレッシャーをかけられたこと、そこは第一に修正したい。逆転できた要因は、最後2~3分くらいはチームがパニックになるようなシチュエーションだったが、インゴールで次にやることを明確にでき、全員が頭ブルーヘッドで冷静に対できたことが最後のチャンスをモノにできた要因かと思う。
Q:はじめてオーストラリア代表のSOバーナードとオールブラックスのCTBライアンを組ませてスタートしたが、この2人に挟まれることで去年とはどう違ったか?
立川キャプテン
キャプテンとしてチーム全体を見ることが仕事だと思っている。彼らに分担してリーダーシップをとってもらえることで自分のプレーに集中できる。バーナードはゲームの作り方等で経験値が高く、ライアンは周りの選手をつかまえてディフェンスを修正してくれている。自分のやりたいことを押しつけるのではなく、チームに溶けこんで自分達のよさを出してくれているので助かっている。
(文責:大阪府協会 長澤良行)