トップリーグ 第11節
Honda VS. パナソニック
2016年12月10日(土) 11:45キックオフ グラウンド:東大阪市花園ラグビー場 | ||||
Honda | パナソニック | |||
14 | FULL TIME | 69 | ||
0 | 前半 | 29 | ||
14 | 後半 | 40 | ||
詳細 (TL公式) |
マッチレポート
ジャパンラグビートップリーグ2016-2017第11節。1勝9敗勝点6で15位に低迷するHonda HEATと、上位のヤマハ発動機、サントリーには不覚をとったものの8勝2敗勝点38と3位につけるパナソニックとの一戦。北風の吹きすさぶ中、観戦に訪れた5,000名近い熱心なファンの見守る中、パナソニックの大学生トップリーガーSO10番山沢拓也の風下からのキックオフで幕を開けた。
前半、先手を取ったのはやはり日本代表を大量に擁するパナソニック。7分にゴール前5m左中間のスクラムを押し込み、最後は№8・8番ホラニ龍コリニアシが抑えて先制した(0-5)。
その後もパナソニックがボールを支配し、Hondaに攻め入る隙を与えない。時折Hondaもマイボールを果敢に展開するが、パナソニックDFの早い出足を警戒した深いラインがほとんどゲインを超えられない。逆にパナソニックは14分、ゴール前中央ラックから出たボールをSO10番山沢がインゴールに蹴り込み、WTB11番福岡堅樹が抑え0-10とした。
その後も29分、36分にはゴール前のラインアウト・モールを強力FW陣が押し込んで加点。さらに前半終了間際にもSO10番山沢が個人技でHondaのDF網を突破してトライを挙げ、パナソニックが0-29とHondaを圧倒して前半を終えた。
後半に入っても風上に陣取ったパナソニックの一方的なペース。接点で競り勝ちFWが効果的にBKにボールを供給、快速BK陣がHondaのDF陣を蹴散らしてトライを重ねる。初登場の現役オーストラリア代表のFL7番デービッド・ポーコックが接点で実力を見せ、高速WTB11番福岡がトップリーグタイ記録となる1試合6トライを挙げるなどFW・BKが一体となった攻めで後半も6T5Gを重ねる。
Hondaも14分にCTB13番レリア・マサンガ、20分にはLO19番鎌田祐太郎がそれぞれトライを返すが焼け石に水。攻守に圧倒したパナソニックが14-69でHondaを破り、勝点5を獲得した。
パナソニックは下位チームを相手にもきちんとしたゲーム運びで勝点を重ね、上位2チームを追走。自力での逆転は難しいが、タレントを揃えてチーム状態は安定。一方のHondaは引き続き入替順位で厳しい状況が続く。一つでも順位を上げて行きたい。
マン・オブ・ザ・マッチには6トライ(トップリーグタイ記録)を挙げたパナソニックWTB11番福岡堅樹に贈られた。
記者会見ダイジェスト
Honda HEAT
藤本知明ヘッドコーチ
今年初の花園ということで、非常に良いグラウンドでプレイすることができた。試合の方は後半少し修正できて良いラグビーもところどころ見られたが、前半のスクラムトライやラインアウト・モール、ルーズボールへの反応のところでHondaのリアクションが遅く、そのあたりをパナソニックに突かれたことが前半の得点差となった。来週は切り替えて、良い準備をして試合に臨みたい。
小林亮太キャプテン
「今日は前半から全く流れを掴むことができず、パナソニック相手に向かっていく気持ちを前面に出して行こうと話していたが、その気持ちが空回りしてペナルティが多くなってしまった。そこで修正できなかったことが前半悔やまれる点である。FWに関してもパナソニックのアタックに対応できずにずるずるやられてしまった。
パナソニックワイルドナイツ
ロビー・ディーンズ監督
選手の交代についてはケガで予期せぬ交代などがあり少し難しい点もあったが、選手たちがしっかり80分間、激しい強度で試合を続けてくれて良いゲームができた。それは今日キャプテンとしてチームを引っ張ってくれた坂手のおかげである。選手たちを常に仕事に集中させることができた。そして今日は福岡堅樹が素晴らしいパフォーマンスを見せてくれ、パナソニックに入って公式戦初トライ、6トライと申し分なかった。
坂手淳史ゲームキャプテン
一試合を通じて80分間一貫した良いプレイができたと思っている。その中で2トライ奪われたところはアタックからディフェンスに変わる瞬間に少し遅れた部分があり、そこは大いに修正する必要がある。今日の戦いが次につながる良い形になったので、チーム一丸となって良い試合ができるよう準備して行きたい。
(記事:石川悟、丸井康充)