マッチレポート
冬の陽が穏やかに差し、心地よさも感じるコンディションの下、東京学芸大学のキックオフで決勝戦の火蓋が切られた。
相手陣深く蹴り込まれたボールを中部大学は落ち着いて処理、中盤での攻防となる。
スクラムで圧力をかける東京学芸大学はキックで地域を進めたいが、わずかに精度が合わず、中部大学が攻撃を継続する。
東京学芸大学は中盤でタックルが芯に入り前進、攻撃権を取り返す。
風上の利を生かす東京学芸大学は、徐々に地域を進める。
中部大学は落ち着いて防御を繰り返し、大きな前進を許さない。
スコアが動いたのは前半12分。中部大学のラインアウトからの攻撃を落ち着いて受け止めると、狙い澄ましたようなチャージダウン、⑫梅本が中央にトライ。コンバージョンも成功し7−0と先制する。
直後のキックオフがノット10m、東京学芸大学はセンタースクラムを選択するとそのまま押し込みペナルティーを獲得する。
前半16分、ショットを選択すると⑮岡田が悠々と決め10−0とする。
勢いのついた東京学芸大学は、前半18分、同じようなセンタースクラム展開から⑩渡部が中央を巧みに抜け出し中央にトライ、コンバージョンも成功し17−0と引き離す。
悪い流れを断ち切りたい中部大学はブレイクダウンを制し相手陣へ地域を進める。
積極的な中部大学の攻撃に対し、東京学芸大学は堅守で対抗、地域を押し戻す。
この間、中部大学は2枚のイエローカード、13人でのプレーを余儀なくされる。
それでも中部大学はゴール前の防御で集中力をみせ2回のターンオーバー、得点を許さない。
対する東京学芸大学は、前半38分、ゴール前ラインアウトの攻撃から数的優位を生かし大きく展開、⑬片岡が右隅にトライ、22−0と安全圏にリードを伸ばす。
前半終了間際の前半42分、東京学芸大学は相手ラインアウトを奪うと⑩渡部が左中間に2つ目のトライ、コンバージョンも成功し29−0で前半が終了した。
後半、早い時間で得点を挙げたい中部大学、キックカウンターから攻撃を仕掛けるが東京学芸大学は冷静に接点で圧力をかけターンオーバーを披露する。
後半1分、①宮崎が抜け出すとそのまま中央にトライ、コンバージョンも成功し36−0、絶好のスタートを切る。
キックの攻防でも優位に立つ東京学芸大学は、後半5分、50:22キックで前進、ラインアウトモールをそのまま押し込み①宮崎が連続トライ、41−0と大きくリードを広げる。
反撃に転じたい中部大学は中盤でペナルティーを得ると絶妙のタッチキックでゴール前に進む。
ラインアウトモールからそのままトライを狙うが、東京学芸大学が堅守で対応し得点には至らない。
中盤に押し戻された中部大学に対し、東京学芸大学は鋭い出足で攻撃の芽を潰す。
後半12分、そのしつこい防御から中部大学のミスを誘うと⑪光宗が左隅にトライ、46−0と勢いが止まらない。
なんとかチャンスを作りたい中部大学は、東京学芸大学のペナルティーを誘い相手陣ゴール前で攻撃を継続する。
それでも東京学芸大学は、高い集中力は切れず防御は崩れない。
たまらず裏のスペースへのキックでボールの再獲得を狙うが、東京学芸大学はフェアーキャッチで対応する。
それでも中部大学は、後半26分、スクラムから攻撃を開始すると⑧高見が左中間に押し込み待望のトライ、5−46とする。
直後の後半29分、お返しとばかりに東京学芸大学は⑮岡田が左隅にトライ、51−5と主導権を渡さない。
その後も東京学芸大学は、後半35分、②内田がラインアウトモール、後半39分⑰清原がラックからそれぞれトライをあげ圧倒、61−5で東京学芸大学が3年ぶり4回目の優勝を遂げた。
(文責 品野いっせい)