4月4日(日) Honda 17-53 東芝

トップリーグ2021 第6節
2021年04月04日 12:00 KO
入場者数:1685人 天候:くもりのち雨/弱風
レフリー:松本剛(日本協会A)
アシスタントレフリー:北村浩士(日本協会A) / 西村純(関西協会) / 嵯峨慶二(関西協会)
Honda 東芝
17 FULL TIME 53
10 前半 25
7 後半 28
詳細
(日本協会公式)
プレイヤー・オブ・ザ・マッチ
▶東芝ブレイブルーパス 12セタ・タマニバル

マッチレポート

2月20日に開幕したジャパンラグビートップリーグ2021リーグ戦もいよいよ残すところあと2週となった第6節。レッドカンファレンスでこれまで1勝4敗と苦戦の続く名門東芝と、未だ勝ち星のないHondaの一戦、共に2週間後に始まるプレーオフトーナメントに向けて何とかきっかけをつかみたい。今にも雨の降り出しそうな空の下、聖地東大阪市花園ラグビー場でHonda HEAT対東芝ブレイブルーパスの一戦がHondaSO⑩朴成基のキックオフで幕を開けた。

いきなり先手を取ったのはHonda。前半4分のゴール前左ラインアウトから出たボールをSO⑩朴が右サイドに大きくキックパスし、FB⑮マット・ダフィーからWTB⑭生方信孝へ繋ぎ右中間に先制トライ、SO⑩朴のゴールも決まり7-0とした。
しかし東芝もすぐさま反撃、9分にゴール前左ラインアウトからBK陣も加わったモールを押し込み7-5と追いすがる。さらにCTB⑫セタ・タマニバルらの強烈なラインブレイクを契機にトライを重ねる。
HondaもPR具智元を欠くFW陣だったがPR①鶴川達彦、HO②藤浪輝人らの踏ん張りで伝統の東芝FWからスクラムでペナルティを奪うなど健闘。しかし、ゲームの主導権は常に東芝が握り、10-25と大きくリードして前半を終える。

後半に入っても東芝のペースが続き、BKラインが常に前に出て激しくコンタクトする東芝の伝統を発揮してHondaに付け入るスキを与えない。FW・BKが一体となって5分、21分、33分、42分と4トライを重ねた東芝に対してHondaは修了間際の36分にWTB⑪尾又寛汰がトライを返すにとどまる。ゲームは終始力強いブレイクでHondaを圧倒した東芝がこれまでの試合のうっ憤を晴らすかのように17-53とHondaを大きくリードして2勝目を挙げた。

マン・オブ・ザ・マッチ(MOM)にはアタックでは終始ラインブレイクを繰り返し、前に出るディフェンスでチームを引っ張った東芝CTB⑫セタ・タマニバルに贈られた。次週第7節、東芝は宗像サニックスブルース、Hondaは初勝利を賭けて三菱重工相模原ダイナボアーズと対戦する。少しでも優位にプレーオフトーナメントを迎えるため、総力戦で臨んでほしい。

記者会見レポート

Honda HEAT
ダニー・リー ヘッドコーチ(HC)
はっきり言って非常に恥ずかしい思いをした。このゲームに際して、自信ときちんとした準備をして東芝戦に臨もうとしたが、それらを発揮してプレッシャーをかけ続けることができなかったことで、自分たちがコントロールすべき内容が全くコントロールできなかった。アタックに関してもボールを継続することができなかったり、ディフェンスでも一対一のタックルが決めきれないことで簡単に抜かれてしまったりというエラーが多発し、最終的なスコアはあのようになってしまった。本当に恥ずかしい思いをしたということで今日のゲームを総括させていただく。

小林亮太 キャプテン
今日のゲームは先制点が取れたところまでは良かったが、敵陣で我慢強くアタックするとチームで話していたのに前半、敵陣にいる間にスコアできなかったところ、ヘッドコーチが言った通りディフェンスでもしっかりできなかったところがこのような結果になった原因だと思う。ただ試合は続いていくので、来週に向けてチーム一丸となって準備をしていきたい。

藤浪輝人 選手
セットプレイを中心に話したいと思う。ラインアウトは非常に修正できてとても安定していたが、スクラムの部分ではうまくいった点、うまくいかなかった点がたくさんあり、レフリーとのかみ合いの部分も多くあったが、やはりゴール前で集中すべき時にミスをしてしまうなどが痛かった。メンバーは変わったが、そこで遜色のないプレイヤーがいるのに持ち味であるスクラムの部分で後手に回ってしまった。次の試合に向けては、まずそのスクラムの部分をしっかり修正して、FWからトライが奪えるようにしていく。

Q.HCがおっしゃったとおりアタックが継続できず、ディフェンスでも一対一で抜かれてしまっていたようだがその原因は?
小林キャプテン
原因は個人的な部分が大きいと思う。チームとしてシステムはきちんと落とし込めており、あとはそれが実行できるかどうかだが、それができていなかったことでこのような結果になった。

Q.なかなか勝てずに苦しい状況が続いているが、リーグ戦最終節からプレーオフトーナメントに向けてどういったことを考えていきたいか?
小林キャプテン
しっかりと下を向かずに前を向いて、自分たちのやるべきことに集中していきたい。

Q.今日、具選手がいない中のフロントロー3人はどういった意気込みで臨んだのか?
藤浪選手
先ほど述べた通りメンバーが変わっても遜色ないプレイヤーが揃っているのでエナジー高くやっていったが、東芝も伝統的にFWが強いチームなので、スクラムのヒットの部分で少し後手に回ってしまってレフリーのジャッジに繋がってしまった。具選手がいないときに力が落ちてしまってはいけないので、もう一度ビルドアップしたい。

Q.前半は両チームのチャンスの数に差はなかったと思うが、そこでこれだけ点差がついた原因は?
リーHC
確かにポゼッションの部分では同程度のレベルだったと思うが、セットピースで役割をきちんと果たすことができなかった。それぞれの仕事に徹しきることができなかったことが大きな原因の一つとして挙げられる。そこに付随する形で我慢強さ、あとはプレイの精度が足らずにプレッシャーを相手にかけることができなかったことで、ポゼッションが相手と同じであっても苦しい展開になってしまい、ボールを落としてしまうことによりディフェンスに転じてしまった。先週末のゲームでのディフェンスのパフォーマンスは素晴らしいものだったが、今回は非常に平均的。先週末と比べてもあまりよろしくないパフォーマンスだと感じる。それに対して東芝はアタックでもディフェンスでも非常に良いプレイをしていたと思う。彼らのキープレイヤーであるX-ファクターと呼ばれるプレイヤーたちがしっかりとステップアップして自分から前に出ていた。特に前半にはスコアの起点になることが多く、そこから我々は下げられて下げられてといった後ろ向きになる苦しい展開に繋がってしまい、後半あのようにスコアが開いてしまったことの大きな要因だと思う。


東芝ブレイブルーパス
トッド・ブラックアダー ヘッドコーチ
Hondaと今日の試合ができたことに感謝する。チームとしてリスペクトしているチームである。それに対して良い準備をして臨むことができた。相手も良いプレイをしてきた。ただ自分たちのチームのパフォーマンスはそれ以上だった。良いラグビーができたと思う。ディフェンスも上手くできた。基本的な部分は良くできたと思っており、そこに向けてトレーニングしてきた。自分たちの粘り、忍耐力が出せたと思うし、チームとして各選手がステップアップしてくれたことを誇りに思う。

リーチ マイケル ゲームキャプテン
雨の中にも関わらず大阪のファン、東芝ファンが応援してくれたことに感謝する。今年、東芝の成績はあまりふるわないが、内容的に自分たちが修正する部分には毎週、毎試合あがっていて、リスペクトしているHondaに対して立てたプラン、フィジカルに行くということとコミュニケーションを大きくとるという2つについてはしっかり実行できた。この試合の中での課題もたくさんあり、次のサニックス戦、トーナメントに向けて良い準備をしていきたい。

セタ・タマニバル 選手
まずトッドHCが話したように、チームとして一丸となってプレイできたことはすごく良かった。今シーズン、結果が思うようにいかずに苦しんだ部分もあったが、今日は一体感が持てたことで良い結果に繋がったことは良かった。80分間、全員がハードワークしてくれたことも良かった。

Q.連敗で苦しい状況だったと思うが、この試合に向けた1週間変えてきたことなどは?
リーチ ゲームキャプテン
うれしい結果がついてこなかったこれまでの試合は、10分間、特に前半は東芝のポテンシャルもあったが、その中でどう試合をコントロールするかが常に課題だった。悪い結果の中で東芝のスタッフが良かった点はブレずにチームの練習を変えず、大きな変化なしに東芝がやってきたことを実行すれば結果に繋がると信じたこと。またノンメンバーがずっとサポートしてくれ、そのノンメンバーの思いをもって試合に臨んだ。この試合は今後のトーナメント優勝に向けた良いスタートになったと思う。

Q.今日、トライも決めていたが、リーチ選手自身のコンディションは?
リーチ ゲームキャプテン
毎試合ごとに練習中のGPSのデータ、試合のデータが上がってきているが、トーナメントに向けて順調に仕上がってきている。チーム全体もトーナメントに向けて良い形になっていると思う。

Q.今日はかなり若いメンバーであったが、若い選手たちの評価は?
ブラックアダー HC
チームに招かれた際に若手を育てるというチャンスをもらったことはうれしいことだった。トレーニングもきちんとやってくれており、チャンスをつかむことに値する選手たちだった。リーチキャプテンが話した通り自分たちのシステムを信じる、仲間たちを信じることができたと思う。そういった選手たちのフィールド上での活躍を見ることができたのはとてもうれしく思う。彼らのキャリアの最初としてこのような結果になったので、素晴らしい選手に成長してくれると信じている。

Q.途中でマット・トッド選手を下げて松永拓朗選手を出した時点で、SOのジャック・ストラトン選手をFWに移したのはプラン通りか?
ブラックアダー HC
それはプランしたものではなくセタ・タマニバル選手をスクラムの横に置こうと思ったのだが、ジャック・ストラトン選手にFWを任せることがなくよかった。

Q.前半の逆転トライ、敵陣での激しいブレイクダウンでのターンオーバーという東芝らしさの出たプレイが起点だったが、手応えとか勢いづいたという感覚は?
リーチ ゲームキャプテン
キーワードは「勢い」だったと思う。プレッシャーをかけてボールを奪ったのは一つ成長できた場面だと思う。

Q.今季、なかなかブレイクダウンが上手くいかない場面もあったが、どこが改善されてきたのか?
リーチ ゲームキャプテン
寄りのスピード、ボールキャリアの質に関して今週一週間しっかり取り組んできて、スタッフからもシーズン初めからずっと言ってきたことが今週のノンメンバーたちから評価されたことで、これをスタートとして続けていきたい。

Q.今季、なかなか思うような試合運びができない中で、これまでの試合と今日の試合の一番大きな違いは?
ブラックアダー HC
アタック時のブレイクダウンは今日の試合はすごく良かった。ディフェンスに関しても前に出るといった点で、これまでの試合よりもずっとアグレッシブにできたと思う。セットピースもすごく良くなってきたが、まだ改善点はある。これまで結果はついてきていなかったが、何も試みていないというわけではなく徐々に向上、成長していた兆しは見られた。その結果があらわれてきたことはうれしく思う。それはまさにチーム全体のハードワークの結果だと思う。

(文責:大阪府協会 石川悟)

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