マッチレポート
2020ムロオ関西大学ラグビーA リーグEvenリーグ第3節。強風の布引グリーンスタジアムの第2試合は、ともに1節、2節を勝利し、Evenリーグの1位をかけ、同志社大学と京都産業大学の伝統校の対戦となった。
今日の勝利でAリーグ2位以内が決まると同時に、大学選手権出場が決まる大事な一戦でどちらも負けられない。布引らしい強風のコンディションも勝敗に少なからず影響するであろう。
13時、同志社15番FB桑山太一のキックオフで始まった。先制のチャンスは同志社、京産陣10mL中央少し入たところからPGを狙うが風下からのキックで惜しくも外れる。ここから同志社が立て続けに反則を犯し、京産大が同志社陣ゴール前に迫ると、9分、ゴール前5m左のラインアウトからモールを形勢、7番FL三木皓正が左隅にトライ、10番SO西仲隼のゴールも決まり京産大が先制。(0−7)
しかし同志社もすぐさま反撃、京産大のリスタートの処理ミスから京産陣に入り、12分、左ラインアウト、フェーズを重ねてできた中央付近のラックから左に回し10番SO田村魁世が左中間トライ、15番桑山のゴールも決まり同点に追いつく。(7−7)
15分、今度は京産大が得点する。12番CTB家村健太が中央をラインブレイク、パスを受けた11番WTB吉松玲於が左すみにトライ。(10番G不成功 7−12)
2度リードを許した同志社だったが、ファーストトライ同様にすぐさま取り返す。19分、自陣10mL中央付近かのタップキックを拾った11番WTB和田悠一郎が左タッチL際を快走、中央まで持っていきトライ、15番桑山のゴールも決まり、2点リードする。(14−12)
前半終盤は同志社が得点を重ねる。26分、先ほどと同じようにタップキックから右に回し14番WTB山口楓斗、15番桑山で右すみにトライ。(15番G成功)
35分、ラインアウトからバックスへ展開、CTB内に入ったブラインドサイドの14番和田がきれいに抜け出し中央にトライ、(15番G成功、28−12)そのまま前半を終える。
風下の京産大のキックで後半開始。開始直後から風上の同志社が京産陣で試合を進める展開となり、これ以上離されてはいけない京産大であったが同志社に得点される。
5分、22mL付近のラックから7番FL木原音弥が抜け出しそのまま中央にトライし点差を広げる。(15番G成功、35−12)
その後中盤にかけて、得点のない状況が続くが、同志社が終始京産陣で主導権を握った展開を続け、京産大は同志社陣になかなか入れない。終盤に差し掛かった31分、同志社12番CTB岡野喬吾が京産大のキックをチャージし、13番CTB稲吉渓太にパス、そのまま中央にトライ。(15番G成功、42−12)ほぼ勝利を決めた。
35分にも、京産陣22L付近で京産大のパスをインターセプトして14番山口がトライ。(10番G成功、49−12)
後半得点のない京産大は、ようやくロスタイム43分に9番SH廣田瞬が意地のトライを見せて一矢報いる(10番G成功)も、ここで試合終了。同志社が49−19で京産大を破りEvenリーグ1位となり、大学選手権出場を決めた。
Player of the Matchは、持ち前の快速で2トライを挙げた同志社大学11番WTB和田悠一郎が選ばれた。
試合後コメント
京都産業大学
伊藤鐘史 監督
毎回言っていますが、試合の機会をいただけ感謝しています。今日は、同志社が素晴らしいゲームをしたと思います。京産大は最初のトライを見て貰えばわかる通りFWでプレッシャーをかけてモールでトライしたように、試合の入りは良かったのですが、その後のゲインライン上でのバトルで大変な時間帯があって、その辺今日は同志社さんが良かった。今は、気持ちを切り替えて来週に向かって進んでいきたいと思います。
田中利輝 キャプテン
同志社の強いプレッシャーを強く感じてしまい、焦ってプレーすることが多くなり、アタックでボールをキープできない、トライを取りきれないところがありました。デフェンスでも低いタックルをテーマにしていましたが、高くなり、同志社に前に出られてしまいました。また、こぼれたボールにセービングにいかないなどルーズなプレーもありました。来週の順位決定戦に向けてそこのところを修正していきたい。
Q.来週に向けて
田中キャプテン
今回負けた事を真摯に受け止めて、力を出し切れたのか?を見つめ直して、京産大のプライドをかけて準備したいと思います。
同志社大学
伊藤紀昌 ヘッドコーチ
最初に取られましてしまいましたが、集中力を持って試合に臨めていたのかなと思います。
中尾泰星 キャプテン
前半入りで同志社の流れでできなかったが、ボールキープで我慢してやっていこうとを前半中盤からできたからこそ後半のスコアにつながったと思います。
Q.ご自身の今日のプレーについて
POM 和田悠一郎 選手
(個人的には)初戦で緊張もあったのですが、やるべき事は決まっていたので、コミュニケーションをとってしっかりできたと思います。
Q.今日の点差についての評価と何が良かったのか?
伊藤HC
ディフェンスを意識してやっていた。スクラムでもしっかり止められていて、ディフェンスが前に出ていけたので、この点差になったかなと思います。
Q.チーム状態がかなり上がってきていると思うが
伊藤HC
振り返ると、交流戦初戦で関大さんに勝てて、リーグが始まった時に緊張もあったが気の緩みもあったのかなと思います。そこから切り替えて、しっかりディフェンスで前に出られたとか、練習でやってきたことをしっかり出せている、と言うのが今の状態かなと思います。
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KRPU 渡辺隆夫