マッチレポート
両チームとも2敗を喫し大学選手権出場権を失ったが、何としても1勝をあげたいとのぞむであろう、好ゲームが期待できる一戦は、琵琶湖からの強風が吹く滋賀県東近江市の布引グリーンスタジアムで行われた。
風下から関西大が蹴ったボールを立命大が大きく動かし関西大陣へ。ゴール前左中間ラックから出たボールを右へ大きくキックパス。これをキャッチした14番藤井健太郎が右隅に押さえ5-0と先制する。その後17分、43分と13番木田晴斗が続けてトライし、自らが蹴るゴールキックも決め19-0として折り返す。
後半サイドが変わって風上から攻撃する関西大。キックを効果的に使って攻めていき、チャンスを作るもののミスで取り切れないところで、立命大が19分関西大陣ゴール前からのラインアウトから2番中川 魁が左中間にトライ24-0。29分には12番山口魁生が、37分にはゴール前スクラムを起点に8番キャプテンの庄司拓馬がダメ押しのトライ。22番森 駿太の2本のゴールも決まり38-0と関西大を完封した。
POMは2本のトライと2本のゴールキックに加えて度々のビックゲインで勝利に貢献した立命大 木田晴斗が選ばれた。
関西大は前へ鋭く出るディフェンスと、前半の風下、後半の風上でパスの角度やアタックラインの深さを変えるなど緻密なラグビーで立命大に立ち向かったが、立命大のこのゲームに期する気持ちの入ったプレーに跳ね返された。しかしながら点差を感じさせない見ごたえのある好ゲームであった。
試合後コメント
関西大学
園田晃将ヘッドコーチ
チャンスはいくつか作れていたのですが、前節はそのチャンスを生かし切れていなかったことから、そこを課題としてのぞんだのですが、やはりそれが出てしまい結果的に0点となってしまいました。フィジカルの部分で立命さんが強いのはわかっていたのですが、そこでトライをとられましたし、アタックでは近いところでプレッシャーを受けてターンオーバーを許してしまい「やられたな」という感想です。
淡野徳蔵キャプテン
第2節で目標だった大学選手権出場は途絶えてしまったけれど、切り替えてAリーグでの1勝を勝ち取りにいこうとのぞんだ試合でした。ゲームの入りでスコアされてしまったことと、アタックでのミスと、それに簡単に自陣に入られてしまってアタックさせてしまったことが敗因だと思います。
Q.チャンスを作るがとり切れない要因は?
園田ヘッドコーチ
くずせているシーンがあるなかで取り切るという意識よりか、例えばラインブレイクした後のリアクションの遅さとか、もっとシンプルにスペースを狙ってアタックをすればよかったりとか、もう一度外へ振る意識であったりと、くずした場面でもっと勝負すればよかったかなと思います。
立命館大学
中林正一監督
自分たちのやってきたことをやっていこう、やってきたことをすべて出すことができるかそれにチャレンジしようとのぞんだ結果、自分たちの流れを失うことなくゲームができました。
庄司拓馬キャプテン
自分たちのラグビーをどれだけするか、前半に良い入りができたので、立命館のアタック、ディフェンスができたと思います。
Q.この1週間のチームの取り組みは?
中林監督
2連敗して目標が途絶えたが、スローガンであるハングリー・アローをどう体現できるかを課題として取り組んだ。
Q.ハングリー・アローの意味は
庄司キャプテン
ハングリーは飢えるとか熱量、アローは一つの方向に向くという意味で捉えています。4回生は立命大生として最後の試合になります。ハングリー・アローを体現させて終わりたいです。
POMに選ばれた木田晴斗選手へのインタビュー
Q.今日のパフォーマンスについて、またこれだけ長い距離をゲームで走ったことは?
90ⅿ以上走ったのは初めてです。走り切ることだけを考えていたので長いとは感じなかったです。スペースのあるところでボールをもらえてよかったです。
フォトギャラリー
KRPU 渡辺隆夫