9月10日(土) 第3節 コカ・コーラ 7-48 神戸製鋼

img_9424ジャパンラグビートップリーグ 第3節 コカ・コーラ VS. 神戸製鋼

2016年9月10日(土) 18:00キックオフ グラウンド:石川県西部緑地公園陸上競技場
コカ・コーラ 神戸製鋼
FULL TIME 48
前半 19
後半 29
 詳細(TL公式)

マッチレポート

 トップリーグ第3節「コカ・コーラレッドスパークス 対 神戸製鋼コベルコスティーラーズ」の対戦が、石川県・西部緑地公園陸上競技場で開催された。両チームには昨年のW杯や今夏のリオデジャネイロ五輪に出場した選手が在籍しており、生で迫力あるプレーを観ようとラグビーファンが集まった。

神戸製鋼15番コディ・レイのキックオフで前半が開始された。敵陣で優位にゲームを進める神戸製鋼は、前半4分、相手チームのノッコンによるアドバンテージを有効に活かし、ラックを10回連取、No8マット・バンリーベンが、右隅にトライ(G不成功 0-5)。20分、相手陣左サイド22m付近のラインアウトから右へ展開しラックを5回連取、11番山下(楽)が左隅に飛び込みTMO判定後、トライが認められた(G不成功 0-10)。さらに26分、33分、36分に敵陣22m中央付近で得た3回のショットを15番レイが確実に決め前半を終了した(0-19)。

コカ・コーラはPGの失敗、ハンドリングミスなどで好機を逸してしまった。

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後半も、神戸製鋼のペースで始まる。13分、敵陣20mのラインアウトから左へ展開。ラックを7回連取し、10番イーリニコラスのキックパスをキャッチした14番アンダーソンが右隅に持ち込む。TMOの判定後、トライが認められた(G不成功 0-24)。
一方、コカ・コーラは15分、神戸製鋼No8マット・バンリーベンが、ノーバインドタックルによる反則でシンビン。数的優位を得て、17分、ゴール15mのセンタースクラムから、No8のポジションにいた途中出場の19番タキタキエロネから9番江頭へ。最後は12番ティモシー・ラファエレが内に切り込み中央にトライ( 5-24)。Gもラファエレが決めた( 7-24)。

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神戸製鋼は相手にトライを許すも29分、敵陣13m中央付近でノットロールアウェイの反則でショットを選択。15番コディ・レイのPG成功(7-27)。
31分、敵陣22m付近のラインアウトからモール、ラックの連続攻撃で、途中出場の19番伊藤が内に切り込み、中央にトライ(7-32)。15番レイのG成功(7-34)。
34分、自陣22mからの連続攻撃で11番山下(楽)がキックしたボールを相手が処理にもたつく。山下自らボールを拾って中央にトライ(7-39)。15番レイのG成功(7-41)。
36分、ハーフウェイライン中央のスクラムから、23番トニシオ・バイフが突進し、最後は11番山下(楽)にパスを繋いでトライ(7-46)。15番レイのGも成功(7-48)。神戸製鋼がコカ・コーラに48対7で勝利した。

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神戸製鋼は、とれるところは着実にショットで加点。連続攻撃でトライをとるゲームプランは、前節(パナソニック)の負けを払しょくする内容である。山下裕史選手の100試合出場に花を添えることが出来たゲームであった。

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一方、コカ・コーラは開幕3連敗となり、初勝利に向けてアタックとディフェンスの修正が急務である。

マン・オブ・ザ・マッチには、3トライを挙げた神戸製鋼11番山下楽平が選ばれた。

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監督&キャプテンコメント

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コカ・コーラレッドスパークス
臼井章広監督
今日は、大勢のファンの方々に来ていただきありがとうございました。今日の試合については、神戸製鋼はフィジカルが強いチームであり、最初の10分を大切に、全てを賭けていた。上手さと強さで一本取られたが、想定内でのスタートであった。ディフェンスがなかなか崩せなかった。次に向けてアタックとディフェンスを整備し、チーム一丸となって修正していきたい。石川県は初めてであり、素晴らしい環境で試合が出来た。協会の皆様に感謝したい。

山下昂太主将
点差のとおりであり、なかなか攻めきることが出来なかった。簡単にトライを取られている。ここ3試合、イージーなミス、ペナルティー、タックルミスの3点に絞ってトレーニングしてきたが、成果が出ていない。チャレンジングなラグビーが出来なかった。次のサニックス戦は負けられない試合であり、一週間良い準備をしたい。

―神戸製鋼のどういうディフェンスがよかったか。オーストラリアのコーチに替わって?
14人が立って広がっるディフェンスで、やり難かった。フィットネスは自分たちが勝り、フェイズを重ね、アタックしたかったがミス、ペナルティーで相手にボールを与えてしまった。

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神戸製鋼コベルコスティーラーズ
ジム・マッケイ ヘッドコーチ
勝てて大変良かった。先週の負けから選手、スタッフが良い準備をして良い結果を出せた。コカ・コーラは危険なチームであるが、選手がハードワークをしてくれた。

―最初のトライは11フェイズを重ねてのトライであったが、それは理想の形か?
その通り。いいチームトライだった。ポジィティブなラグビーを目指した結果である。ボールを動かすことが目的ではなく、ハードワークをして、細かいところもしっかりやりきるところにフォーカスしている。

―SOの変更の評価は?
イーリニコラスは初めてのスタメンであり、この機会を得るためにハードワークを重ね、その結果として良いパフォーマンスを示せた。チームの層の厚さを示す結果にもなった。

―PGで3点を重ねるキャプテンの判断は?
グランドでは橋本キャプテンの判断を100%信頼している。試合に勝つことが第一の目標であり、ベーシックなことをやって選手がハードワークした結果、今日のゲームはアタック、ディフェンスとも改善された。

橋本大輝主将
コカ・コーラは80分間、気の抜けないチーム。途中、ボーナスポイント取ることも考えたが、3点を重ねる戦略で戦った。

―来週のトヨタ戦に向けて
今週得た収穫と課題はディフェンス、アタックとも良い部分があった。ディフェンスに関してはペナルティーが多かったので、規律の部分を修正したい。アタックについてはもっと得点したい。そのためにもハードワークをしっかりしたい。

100試合出場 山下裕史選手
神戸製鋼の大先輩である松原選手と同じ場所で記録を達成できたことに、感慨深いものがある。目標にしていた選手なので、少しは追いついたかなと思います。

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―思い出に残ることは?
毎試合、自分の使命を果たすこと。怪我なく乗り越えてきたこと。家族、頑丈に産んでくれた親に感謝します。

― 今後の目標は?
チームに必要な選手となって、神戸製鋼で200試合を目標にしたい。

― チーフスを経験して神戸製鋼に必要なことは?
アイスバスの整備。瞬発的な個々の能力。

(石川県ラグビーフットボール協会 早川裕二)

フォトギャラリー

2016年9月10日(土) コカ・コーラ対神戸製鋼 撮影: