マッチレポート
皇子山での2戦目は、交流戦2節とも勝利をあげ3試合目となる同志社大学と今日が今季初試合となる近畿大学との対戦となった。
14時、風下の近大15番FB中洲晴陽のキックオフで始まった。先制したのは同志社。6分、ペナルティからラインアウトを選択、右ゴール前5mからのラインアウトモール後、左、左とサイド攻撃を繰り返し、最後は6番FLキャプテン中尾泰星がポスト下にねじ込んだ。15番FB笠原浩史のゴールキックも決まる。(7−0)
その後も同志社が10分近く近大陣内でゲームを進めるがオブストラクションでチャンスを潰す。近大は11番WTB宮宗翔が自陣から左タッチ際を抜け出し同志社陣内に入ると、22m左中間のラックからFW、BK一体となってボールを維ぎ、10番SO森元翔紀が右中間にトライ、ゴールも決めて同点に追いついた。(7−7)
リスタート後、同志社は近大陣で大きなミスなくフェーズを重ね、20分、ゴール前中央のラックから12番CTB桑山太一の飛ばしパスを受けた14番WTB南紀成が右隅にトライ。(15番G成功、14−7) 同志社は続いて24分、相手陣内でのターンオーバーからゴール前左隅でスクラムを得る。安定したスクラムから8番No.8大熊陽介が右サイドをついてトライをあげ突き放した。(15番G成功、21−7)
前半終盤32分、持ち味のオフロードパスで同志社陣に入った近大は、ペナルティからの左ゴール前5mラインアウトモールを右に押し込み2番HO金子隼が左中間にトライし追いすがる。(10番G成功、21−14)
しかし、前半最後に得点を奪ったのは同志社。敵陣内でラックを連取し、36分、中央22mのラックから右に展開、10番SO田村魁世−11番WTB谷川司−14番南が右隅にトライした。(15番G成功、28−14)
後半、同志社のKOで開始。7分、同志社は前半最初の得点と全く同じような形。FWが2人3人と塊で押し込み8番大熊が右ポスト下にトライ、(15番G成功、35−14)21点差とした。19分にも同じような攻め、左ゴール前5mラインアウトモールからFWがサイドをつく。最後は6番中尾がゴールラインを破り、15番笠原がこの日6個目で自身100%となるゴールを成功(42−14)し、4T 4G差とした。
近大にペナルティが多くなかなか同志社陣に入れないまま後半の終盤を迎える。31分、同志社はまたもやペナルティ−ゴール前ラインアウトモールで2番HO谷本卯楽が左隅にトライ(12番G失敗、47−14)し、試合の大勢を決めた。後半得点の無い近大は35分に意地を見せる。リスタートから同志社陣でペナルティをもらい、同志社と全く同じように左ゴール前ラインアウトモールを押し込み、6番FL宮本学武がトライ、22番CTB水野景介がゴールを決め47−21とする。しかし、終了直前39分、同志社がまたもやラインアウトモールを押し込み16番HO鈴木優輔がトライ(12番G成功)し、54−21で試合終了。
この試合、同志社、近大ともにほとんどのトライがゴール前ラインアウトモールからであった。準備期間の短い今シーズン、非常に有効な得点パターンになっている。
同志社は良く前に出るディフェンスと7番FL梁本旺義に代表される低く突き刺さるタックルが光った。3試合目ということもあり小粒ながら姿勢良く塊で押し込む場面も多かった。近大はスタンディングのままサポート、オフロードパスでしばしば抜け出すシーンが見られたが、初戦ということが大きかったのか?、要所でタイミングよくボールを動かせなかった。前評判の高かったスクラムでも3つの反則を取られ主導権を取ることが出来なかったことも痛かった。
Payer of the Matchには、2つのトライをあげた同志社キャプテン6番FL中尾泰星が選ばれた。
試合後コメント
【同志社大学 伊藤紀晶 HC】※囲み取材から
近畿大学さんは公式戦1試合目ということもあったので、緊張感のところで違った部分があったのでは?と思う。そういった部分では優位に進められたのではないかと思う。(自陣でも敵陣でも)ゴール前でミスが起きたりしていたので、もっと集中力を高めていけるよう修正していきたいと思います。
収穫は、(協会等関係者の方々への感謝も含めて)3試合(緊張感を持った)公式戦ができたということです。課題は、まだまだ(80分間ずっととは言わないが)集中力を保てていないというところですね。
【同志社大学 中尾泰星 主将】※Player of the Matchコメントから
近畿大学さんはどんどんアタックしてくるチームなので、全員でプレッシャーをかけようと臨んだ。そこがしっかりできていたことが今日の勝因だと思います。
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KRPU 坂田勇三
KRPU 萩原康夫