2月22日(土) Honda 13-14 NTTコム

トップリーグ 第6節Honda VS NTTコム

2020年2月22日(土) 13:00キックオフ
グラウンド:三重交通G
入場者数:3,111人
天候:くもりのうち雨/弱風
レフリー:麻生彰久(日本協会A)
アシスタントレフリー:梶原晃久(日本協会A1)/杉戸大樹(関西協会)/稲垣翔平(関西協会)
Honda NTTコム
13 FULL TIME 14
13 前半 0
0 後半 14
詳細
(日本協会公式)

マッチレポート

トップリーグ第6節、天候は小雨、2勝3敗で現在9位のHonda HEATと、3勝2敗で現在7位のNTTコミュニケーションズシャイニングアークスの一戦が三重交通Gスポーツの杜鈴鹿にて行われた。

Hondaのキックオフでスタート。
先制したのはHonda。前半4分、ペナルティを獲得すると⑩ベイデン・カーが落ち着いてPGを決め3点を先制する。Hondaは出足の早いDFでスペースを奪い、プレッシャーをかける。
NTTコムは素早いカウンターアタックからビッグゲインをするも、HondaのDFがアグレッシブで粘り強く、あと一歩で阻まれる。それでもNTTコムは積極的に前に出るHondaのDFの裏のスペースをキックで効果的に獲得し、エリアで優位に立つ。
一進一退の攻防が続く中、次にスコアが動いたのは31分。Honda⑮レメキのゲインから⑩カーのキックパス。⑭生方が大外でキャッチし、サポートの⑥スクーマンがインゴールに飛び込みトライ。10-0とする。
35分にはHondaが再び敵陣でペナルティを獲得しPGで3点を追加。13-0とリードを広げる。

NTTコムは39分、⑬マフーザがラインブレークしインゴールに飛び込みトライかと思われたが、Honda⑮レメキが決死のタックル。その後TMOによりNTTコムの、前のプレーでのスローフォワードが確認されトライは認められず。前半終了間際、NTTコムが怒涛の攻撃を見せるも最後はHondaがスクラムでターンオーバー。堅守で光ったHondaが13-0のリードで前半を折り返す。

後半、雨脚は強くなる。後半7分、Hondaにアクシデント。キャプテン小林がDFの際に負傷し交代。そこからNTTコムはアタックを継続し敵陣ゴール前で攻め続ける。後半もHondaはDFで粘り続けるがペナルティを犯してしまい、自陣から抜け出せない。
すると16分、NTTコム⑫池田がDFを突破しトライ。その後のゴールも決まり、13-7と点差を縮める。

Hondaは勢いづいたNTTコムの圧力に反則を繰り返してしまい、22分には⑳服部がシンビン。
NTTコムは29分、②マークスがラックからゴールラインに飛び込みトライ。ゴールも成功し、NTTコムが13-14と遂に逆転する。
さらに33分、NTTコムは連続攻撃でインゴールに飛び込む。しかしTMOにより前のプレーでNTTコム⑥ブリッツの危険なプレーが認められ、レッドカードで一発退場。Honda⑳服部のシンビンが終わり、今度はHondaが数的優位となる。しかしその後もポゼッションを支配したNTTコムがホーンの後に蹴り出しノーサイドとなった。

アグレッシブなDFが印象的なHondaだったが後半9本のペナルティと相次ぐケガが響いてしまった。対して後半のほとんどを敵陣で戦いボールを支配し続けたNTTコムが接戦を制した。

記者会見

Honda ダニ-・リー ヘッドコーチ(HC)
今日の選手を誇りに思っている。ハーフを13-0で折り返し、NTTにはかなりプレッシャーをかけられたと思うが、予想外にも多くのけが人が出てしまい、6番、8番をケガ、7番も脳震盪で交代せざるを得ない状況となった。フッカーがフランカーに、時にはセンターがフランカーをプレーする状況の中での戦いになり、負けは負けで言い訳はしたくないが、残念だった。
こういった状況の中、NTTは後半うまくボールを保持し、テリトリーをコントロールできていた。
このような状況でもHondaとしては、やるべきことはやったので選手を誇りに思える、胸をはれる内容(NTTの2倍タックルをしているのではないか)だった。それ故に全てをだしきった選手にとっては、やりきれないロッカーの雰囲気だったが、しっかり状況を見極めて次に向けて準備していきたい。

小林亮太 キャプテン
ありがとうございました。HCのコメントのように、自分たちでも誇りに思える内容で前半ハーフを終えたが、2ndでプレッシャーがかかりゲームの流れが自分たちから出ていってしまった。自分たちがやりたいことを出せた時間帯も多くあったので、しっかり準備して次につなげたい。自分としては、途中ゲームからはずれたが、仲間がハードワークしている姿は誇れるものだった。最後にこのような雨の中、来ていただいたファンに感謝したい。

Q:2,3年前だとこの内容のゲームは出来なかったと思うがここまでの成長はどのようになしえたのか?
リー HC

多くのプレーヤーと3年間一緒にやってきて、大きな変化があり、自分たちがスタンダードとして何を求めていくのか。選手全体でpushしていかなければいけない。下位に甘んじるのではなく、より上を向いていけるようトレーニングを心がけてきた。チームスタンダードを上げるのは練習からかなり働きかけている。選手もコーチの指導をよく聞いており、コーチングのしがいがある。ラグビーの文化やスキルセットも見違えるような成長がある。良きリーダーが多く、このようなメンバーがスタンダードを上げてくれている。
このような質問をいただけたことは嬉しく思うし、更に高めて成長していきたい。ここまで頑張ってくれている選手に、今日の結果は残念でしたが、今日で終わりではないのでここからまた頑張っていきたい。

小林キャプテン
メンバーとして出ているが、ノンメンバーもチームの練習で競争しハードにやっていけていることがチームとして成長している。

Q:地元戦2連敗になったが多くのファンへ次節に向けて一言お願いします。
リーHC

素晴らしく多くのファンにかこまれてゲームができており、ワールドカップの影響から多くのファンに来てもらっているが良い結果を提供できていないのは、残念な気持ちになりますが、このような雨の中でも来てくれ、負けはしましたが「今日のゲーム内容は良かった」と激励してくれるファンもいたのでそんなファンのためにも次節に良いパフォーマンスをして結果を出したい。
ゲームを行う上で、ファンやサポートの方が100%で対応してくれているので、それに対して我々も100%の姿勢で頑張っているので理解してほしい。

NTTコム ヒュー・リース エドワード ヘッドコーチ(HC)
今日は前半チャンスがあったにも関わらず(スコアを)取れ切れていないことがあり、我々の今日の試合の学びとして持ち帰りたい。最終スコアは14-13、(レッドカードの退場もあり)14人にもなったが、勝ちきれて4点をしっかりポイントを重ねられたのは良かった。

金正奎 キャプテン
勝って学べることが何より良かった。前節大勝して、今節苦戦して、簡単にはいかないと学べたので、その反省を次に向けていい準備をしたい。試合内容としては綺麗な勝ち方ではなかったけど、勝利を信じたチームメイトや準備に携わったスタッフに感謝している。

(文責:マッチレポート:伊藤栄紀 会見レポート:田中誠治)

フォトギャラリー

■撮影者:萩原康夫