12月27日(土) 2nd・第5節 神戸製鋼 54−19 NTTコミュニケーションズ

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12月27日(土) 2nd・第5節 神戸製鋼 vs NTTコミュニケーションズ

2014年12月27日(土) 13:00キックオフ グラウンド:ノエビアスタジアム神戸
レフリー:加藤真也 (日本協会A1)
アシスタントレフリー:麻生彰久 / 岡田欣久 / 坂平誠
神戸製鋼
コベルコスティーラーズ
NTTコミュニケーションズ
シャイニングアークス
54 FULL TIME 19
28 前半  5
26 後半 14
 勝点
5
詳細(TL公式)  勝点
0

◎レポート
ジャパンラグビートップリーグ2014~20152NDステージも、佳境に入り、ノエビアスタジアムにて、神戸製鋼コベルコスティーラーズv NTTコミュニケーションズシャイニングアークスの試合が開催された。前節、ヤマハ発動機ジュビロ戦では相手に攻撃の隙を与えぬディフェンスで圧倒し、大勝した神戸製鋼。NTTコム戦でも引き続き勝利を収めることができるか。対するNTTコミュニケーションズは今2ndステージで、未だ勝ち星を上げることができていない。今年最後の試合を白星で飾ることができるか。

前半は神戸製鋼のキックオフで試合が開始された。開始序盤から神戸製鋼の猛攻に、ノエビアスタジアム初見参のNTTコムは後手に回る。7分、NTTコムゴール前のラックサイドで神戸製鋼がボールを奪うと、PR3山下がT。CTB12山本が手堅くGを決め先制する(7-0)。その後も神戸製鋼はNTTコムの小さなミスやペナルティへの素早いリアクションでゲームを支配し、NTTコムに攻撃の機会を与えない。

13分、ゴール前ラインアウトモールからFWで押し込み、最後はLO5ベッカーがT。G成功でリードを拡げる(14-0)。しかし17分、NTTコムのSH9西橋がスクラムから持ち出したボールにFB15羽野がクロスで走り込み、それまでNTTに隙を見せなかった神戸製鋼ディフェンスのギャップを突き、ゴール中央にT(14-5)。巻き返したいNTTコムはボールの展開力を活かし、グラウンドを広く使うラグビーで掻き乱すが、神戸製鋼のディフェンスラインに対応され、得点を重ねることができない。

21分、神戸製鋼は相手陣10m付近のラインアウトを押し込んだ後に展開。最後はLO5ベッカーが208cmの長身でゴール中央に飛び込みT。36分中央ゴール前から左に展開し、SO10山中が相手タックラーを引きずってT。どちらもCTB山本が難なくGを成功させ、前半で早々とボーナスポイントを獲得する。

後半、NTTコムは序盤から展開ラグビーで猛攻。対する神戸製鋼は厚いディフェンスでペナルティを誘い、NTTを自陣に釘付けにする。48分、52分と相手ディフェンスを切り裂く走りでFB15正面が立て続けにTを奪い、NTTコムを圧倒する(40-5)。NTTコムは19分、相手陣ゴール前ラインアウトの密集サイドからLO5ロスが飛び出し、神戸製鋼のディフェンスをいなしてT。SO22ヤンチースがGを成功させて追い上げる(40-12)。

72分、神戸製鋼はキックチェイスからのターンオーバーにより一気に相手陣へ。FB15正面のショートパントに反応したPR17安江がボールを左端に押し込んでT。CTB12山本が難しい角度のGを決め、47-12とする。点差を拡げられたNTTコムだが、最後まで神戸製鋼に挑み続ける。76分、瞬足BKの攻撃でフェーズを重ねると、FL20クレバーが左隅にT。Gを成功させ、47―19とするも、NTTコムの反撃もここまで。ボーナスポイントを求め、ラストワンプレーで攻め続けるも獲りきれずにいたところを、神戸製鋼がターンオーバー、最後はPR17安江がT。CTB12山本がキックを成功させ、自身の100試合出場に華を添えた。(59-19)。MOMはFL6前川鐘平。

(会見ダイジェスト)
NTTコミュニケーションズ
―本日の試合を振り返って
ペニーHC(ヘッドコーチ):神戸製鋼はとても強いチームだった。我々は彼らの強いモールに対応しきれなかった。しかし、チームとしては良い点もあったので、この2ndステージでの経験が今後の糧になると思っている。NTTコムには能力のある選手が集まっているので、それらのことをポジティブに考え、成長させていきたい。また、はるばる神戸の地まで応援に駆けつけてくださったサポーターの皆さまに、いつも以上の試合をお見せすることができなかったことを申し訳なく思う。観客席から声援を送ってくれた方々に、心から感謝の意を表したい。
栗原GC(ゲームキャプテン):コンタクトレベルで神戸製鋼に圧倒されていた。NTTコムのチャンスメイクを潰されたことが大量失点につながってしまった。今後は、アタックシチュエーションでのブレイクダウンの精度とディフェンス面でのタックルの精度を上げていきたい。課題が残る試合だが、前を向いて良い点を伸ばしていきたいと考えている。最後に、私からも本日応援に来てくださったサポーターの皆さまにお礼の意を表したい。

―神戸製鋼のコンタクトを他チームと比較しての感想は
栗原GC:接点のレベルでは今まで戦ったどのチームよりも一つ上だった。しかしそこで、NTTコムとして今一歩のハードワークをしなければならない。ブレイクダウンやタックルの精度を高めることでチャンスメイクを活かし、今日のような結果を繰り返さぬようにしたい。

神戸製鋼
―今日試合を振り返って
ゴールドHC:NTTコムは非常にアタッキングなチームであり、フィールドを広く使うことに長けている。今日はその点を注視して試合に臨んだ。神戸製鋼としては、常にプレッシャーをかけ続け、スコアを積み重ねることができた。正しいゲームプランを選択して試合を終えることができたと思う。

橋本C(キャプテン):試合のキーとなる局面に集中して取り組むことができた。攻められる局面もあったが、最後まで集中を保ち続けることができたのは成長できた点だと思う。

―前週の試合からディフェンス面での精度が上がっているが、システムを変えたのか
ゴールドHC:今日のNTTコムが展開力のあるチームであったように、対戦相手によってプレースタイルも変わる。必然的にそれに対応した動きにはなるが、システムは何も変えていない。

―正面選手がFBとなり、2トライをあげたことについて、どのように評価しているか
ゴールドHC:彼は非常に走力のある選手で、良いランナーだ。FBになり、ボールを持つ時が増えたことで、その強みを活かすことができている。また、ディフェンス面でも優れており、SOの経験から試合の流れを読む力もある。試合では、良いパフォーマンスを出していると思う。

―現在SOの山中選手についてはどう思うか
ゴールドHC:彼は大きく、強く、スピードがある選手だ。ボールを持って仕掛けない場面であっても、ディフェンスにとって大きな驚異となっているだろう。また、SOとしてのスキルとバリエーションも豊富だ。彼がSOとしてプレーし、その後ろにFBとして正面選手がいることで、戦術の幅も広がるだろう。

(記事:水野正蔵 写真:小巻真司 広報担当:廣島治)