大学選手権3回戦
慶應義塾大学 VS 立命館大学
2017年12月16日(土) 12:05キックオフ グラウンド:キンチョウスタジアム | ||||
慶應義塾大学 | 立命館大学 | |||
101 | FULL TIME | 12 | ||
49 | 前半 | 5 | ||
52 | 後半 | 7 | ||
詳細 (TL公式) |
マッチレポート
関東大学対抗戦グループを3位で選手権出場を果たした慶應義塾大学、一方、出場権が混沌となった関西大学Aリーグの最終節で勝利をおさめ最後の出場を射止めた立命館大学。準々決勝にはどの大学が進出を果たすのか。曇り空のもと金鳥スタジアムで試合が開始された。
立命館のキックオフで試合が開始されるが、慶應は自陣からもボールを展開する。強い当たりでタックルを受けてもレッグドライブで一歩、二歩前進する試合運び。3分に右フランカー7番永末千加良がトライを挙げると、前半だけで7トライ、SO10番古田京もゴールを全て決めて前半49-5と大差で前半を折り返す。
後半には入っても、自分たちのラグビースタイルを貫く慶應は、ノーサイドホーンが鳴っても攻めの姿勢を継続、8トライ6ゴールを挙げ101-12と得点を三桁に乗せて立命館を破った。立命館は終了間際、この日2本目のトライをNo8⑧番中村亮介がうばったものの反撃もここまで。立命館にとっては関東の壁を肌で感じとった一戦となった。この結果、慶應義塾大学が準々決勝では大東文化大大学と対戦することとなった。
会見レポート
立命館大学
中林正一監督
関西リーグが終わって3週間、チームとしては良い準備ができていて映像で見た慶應への対策も出来ていたつもりだったが、唯一分からなかった接点が試合において大きな差があった。選手はよく頑張ってくれたが、コーチや指導者はもう一度考え直さなければならないゲームになってしまった。これでシーズンが終わってしまうという締めくくりの試合としてはとても内容の悪いゲームだったが、一年間続けてきた事は間違いではなかったと思っているので、何とかこの敗戦から学んだことを次に向けて活かしていきたい。
山田一輝キャプテン
今年の立命館は関西リーグでは関西制覇、大学選手権では関東の大学を倒すことを目標に取り組んできた。立命館の強みは前に出る強いディフェンス。そのディフェンスを慶應相手に前面に押し出そうと取り組んできたが、慶應の強い接点や速いテンポに対して自分たちのディフェンスの強みを上手く出せずに大量失点を重ねられ、とても屈辱的な敗戦になってしまった。シーズン最後としてはとても悔しい終わり方だったが、これからの立命館は大学選手権で関東の大学に勝てるよう、後輩たちにはこの敗戦を無駄にせず立命館の悔しい歴史として残してこれからに繋いでほしい
ー慶應大学に対する対策の内容とその評価は?
中林正一監督
やってくる内容は映像で見ていたとおりのアタックだったが、接点一つずつの強さやアタックの幅に立命館のディフェンスが全く機能できなかった。ディフェンスの一対一で対峙する部分はやはりやってみなければわからない不安はあったが、その不安が的中してしまった。この点は試合中の指示で修正できるものではないので、こうなってしまった原因をしっかりと探していきたい。
ー今シーズン、リーグ戦の3連敗から立ち直って4連勝で3位と全体を振り返ってどうだったか。
山田一輝キャプテン
3連敗した中でチームとしては下向きになったが、そこで落ちるのではなく前に向かって1勝1勝積み重ねる中で一番意識したのは雰囲気で、暗い雰囲気を払拭するために4回生が率先して下級生を引っ張ったりして、チームとして良い方向に向け勝利に繋げることができた。
慶応義塾大学
金沢篤ヘッドコーチ
今日の試合は勇気をもってアタックし、自分たちのボールを持つ時間を長くしようとしたことを選手が体現してくれた。特にフィジカルのところで相手を上回れた結果が今日の点差になったと思っている。また来週ラグビーができるので、日吉でしっかり練習して次に望みたいと思う。
佐藤大樹キャプテン
今日の試合は相手が関西のチームなので、相手のムードにさせると良いラグビーをされると考え、相手の強みであるスクラムでもプレッシャーをかけ、自分たちのボールを長く持つということを意識して試合に臨んだ。後半、立命館にボールを持たれる時間帯もあって良いラグビーをされることもあったので、特にディフェンス部分で課題が残る。修正して次戦に臨みたい。
ーボールを持つ時間を長くするために心がけたことは?
金沢篤ヘッドコーチ
基本的に慶應はボールを持つ時間の少ないチームだが、単にボールを持つというよりも実際にはキックをどう使うかが最も大きな課題である。キックで簡単に相手にボールを与えないというイメージで、今日に限れば裏に蹴って単純に相手にボールを渡すという場面もあったのでその辺りを修正していきたい。端的に言えばスペースにボールを運べればそれがキックでもランでも良いが、いかに良い判断ができるかと考えて試合に臨んだ。
(文責 大阪府協会:山林右二、石川悟、丸井康充)