2月2日(日) 神戸製鋼 97-0 NTTドコモ

トップリーグ 第4節神戸製鋼 VS NTTドコモ

2020年2月2日(日) 13:00キックオフ
グラウンド:神戸総合運動公園ユニバー記念競技場
入場者数:9446人
天候:晴れ/弱風
レフリー:塩崎公寿(日本協会A)
アシスタントレフリー:橋元教明(日本協会A1)/下田紘朗(関西協会)/辻宏伸(関西協会)
神戸製鋼 NTTドコモ
97 FULL TIME 0
40 前半 0
57 後半 0
詳細
(日本協会公式)

マッチレポート

好天、微風の下、NTTドコモのキックオフで試合開始。序盤はNTTドコモが攻勢をかけるが、ファーストトライは徐々に盛り返した神戸製鋼。

前半8分、相手のパスミスから一気に前進。敵陣22m中央ラックから一瞬の隙をつき、NO.8ナエアタからWTB11山下へパス。中央へトライし、先制する。(ゴール成功7-0)


前半10分、神戸製鋼はハーフライン付近からフェーズを重ね前進、NO.8ナエアタからSH9アンドリュー・エリスへパスでつなぐと、エリスは相手に掴まれながらも力づくでトライ。ゴール成功14-0と突き放す。
その直後、同じく右ハーフライン付近から5人で華麗にパスをつなぎ、NO.8ナエアタがトライ。ゴール成功21-0。
この後もNO.8ナエアタを起点に、トライを重ね、前半を40-0で折り返す。


後半開始1分、ノーホイッスルでNO.8ナエアタが右サイドを走り切りトライを獲ると、神戸製鋼のトライラッシュが止まらなくなる。
後半20分過ぎ、ドコモも果敢に攻めボールを奪うが、神戸製鋼FWの前になすすべなくターンオーバーされ、チャンスを潰す。最終スコアは三桁目前の97-0。
試合後の会見でNTTドコモ・ミーウィットキャプテンが、マイク・タイソンの名言を引き合いに出したように、ドコモがプランを実行に移す前に、神戸製鋼に‘連打を浴び’、ノックアウトしてしまった。MOMは5トライを挙げたNO.8ナエアタが受賞。

(文責:宮崎 愛佳、編集:廣島 治)

記者会見

NTTドコモ マイケル・ブリューワーヘッドコーチ
ゲームの入りはよかったが、最初の10分で3つのミスを犯し、勢いを失った。そこからは日本一強いであろう神戸製鋼に好きなようにやられた。
迷う場面も沢山あり、プレーがいまくいかない場面でメンタルダウンした。今日の試合で何がうまく出来、何が駄目だったかを振り返りたい。
我々は未だトップチームと競るには力不足と認識しているが、神戸のようなクオリティの高いチームと試合をこなしていかないと強くなれない。

キーパ・ミーウィットキャプテン
今日の試合内容に関しては残念。神戸製鋼は世界のクラブ内でも、トップクラスの選手がいるチーム。そのワールドクラスの選手たちがいる神戸を相手に、今日のようなパフォーマンスではこのような結果になることは判っていた。選手を代表して今日のパフォーマンスを申し訳なく思う。

Q:開始10分迄はドコモが攻めるシーンも多く、パフォーマンスも高かったように感じたが、それが続かなかった理由は。
ブリューワーHC

今日の戦術は、サイド攻撃を企図し、最初はサイドにボールを動かすことが出来ていたが、その後のプレーに迷いが生じ、判断や対応が遅れ、通用しなかった。我々はトップリーグに復帰したばかりの若いチームで、まだまだ状況に応じた対応ができない場面がある。一例としてターンオーバーした際に相手を見てしまい一瞬の対応が遅れてしまう。この一瞬の対応が遅れてしまうと、今日のような強いチームに通用せず、結果、相手チームから、試合中に授業を受けることになる。この試合に向けていい準備をしてきたつもりだが、若いチーム故のプレーが出、今日のような結果になった。次戦のヤマハ戦にむけてしっかりと準備をしていきたい。

ミーウィットキャプテン
今日の試合に向けていい準備が出来、日本一のチームと対戦することを楽しみにしていた。ただチームが試合中に感情的になる場面があった。ゲームの中ではファイトし続けることが大切で、プレッシャーを受ける場面でもそのファイトを継続することが重要。マイク・タイソンの「プランを有していても、殴られたら意味がない」という言葉があるが、日本のトップチームと戦う中で、攻められ、それに反応できないようでは力不足だと感じている。

Q:本日出場していなかったファンデルヴァルト選手の状態や他の選手の状態は。
ブリューワーHC

ファンデルヴァルトはワールドカップ後に行った手術のリカバリー中。茂野もあと4~6週間程度時間が必要。エラスマスも怪我でリカバリー中。

神戸製鋼 デーブ・ディロンヘッドコーチ
今日の結果は、チーム全体の努力の賜物。本日3人の選手がトップリーグデビューを果たし、エリスキャプテンは今日の試合でしっかりとリーダーシップを発揮してくれた。

アンドリュー・エリスキャプテン
同じ関西の相手チームに対し、リスペクトしている。今日の試合に対しても、しっかりと準備をして臨むべしと話し合い、今日の試合を迎えた。この試合では、どれだけ自分たちのレベルを上げ、集中してプレー出来るかを考えていた。その上で精度とフィジカルについても課題を持ってプレー出来た。

ラファエレ ティモシー選手
我々にとって、良いゲームだった。最初の10分は、相手チームがフィジカルの強い攻めで向かってきたが、我々のフォワードがしっかり対応し、バックスもいいプレイが出来た。

Q:97得点と、相手チームを完封したことについて。
ディロンHC

97得点については嬉しい。チームがどれだけ80分間プレーに集中できるか、ホーンが鳴った後でも、常にアタックし続けることを考えている。先週の試合もそうだが、ベルコーチ・森田コーチ・ホルテンコーチ・ベッカーコーチが素晴らしい仕事をしてくれたことで、我々は今日の結果を得ることが出来た。スタッフを含めた選手たちは最後まで気持ちを切らすことなくプレーし、その結果完封出来た。

Q:5トライをあげたナエアタ選手について、春先はロックでの起用が多かったが、今シーズンはNO.8に起用している理由とパフォーマンスについて。
ディロンHC

ご覧の通り、オン・オフフィールドの部分で素晴らしい動きをしている。まわりの選手たちが、彼に対し良いアドバイスをしているのも、良いパフォーマンスにつながっている。NO.8での起用は、素晴らしい結果を残してくれているから。

シーズンを戦っていく中で、チーム力が上がってきている実感はあるか。
ディロンHC

初出場したメンバーに関しては、チーム内で厳しい練習や取組み、競争からそのポジションを得たということ。長いシーズンだからこそ、チーム内で競争し、一致団結できるかが重要だと考え、試合毎に活かしていくことも大切だと考えます。まずは最初の4試合で4勝出来た。その中で選手たちがいいパフォーマンスと高い意識で試合に臨んでいることを嬉しく感じている。

(木村 真樹)

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■撮影者:前田寛文