1月19日(日) Honda 21–23 クボタ

トップリーグ 第2節Honda VS クボタ

2020年1月19日(日) 13:00キックオフ
グラウンド:三重交通G
入場者数:6778人
天候:晴れ/弱風
レフリー:松本剛(日本協会A1)
アシスタントレフリー:佐々木裕司(日本協会A1)/杉戸大樹(関西協会)/金谷俊明(関西協会)
Honda クボタ
21 FULL TIME 23
14 前半 3
7 後半 20
詳細
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マッチレポート

冬の晴れ空の下、ラグビーワールドカップの影響もあり、三重交通Gスポーツの杜鈴鹿に6778人もの観客が集まった。大観衆が見守る中、Honda HEAT vs クボタスピアーズのトップリーグ第2節が開催。両チームともワールドカップで活躍した日本代表選手を擁し、激しい熱戦が予想された。


クボタのキックオフでゲームスタート。開始早々、日本代表のクボタ7番ラブスカフニが出血交代するなど激しい攻防となった。
前半9分、自陣ゴール前でペナルティーを獲得したHondaがラインアウトからモールを形成し、崩れたところをすぐさま中央に展開。ペナルティーのアドバンテージがある中、10番朴のキックパスを13番ノックスがインゴールでキャッチしトライ。10番朴がキックを決め、7点を先制した。

その後、クボタが敵陣に果敢に攻め込むもトライまで続かない。
前半17分、クボタがペナルティーキックを獲得し、10番フォーリーが40mのゴール成功。3点を取り返す。

その直後、日本代表の14番レメキが10mライン付近にピンポイントに落ちる精巧なキックオフを蹴り、ワールドカップで優勝した南アフリカ代表5番スナイマンが長身を生かし、キャッチ。そのままゴールまでディフェンスを振り切り左中央にトライ。相手を引き離した。スクラムで圧力をかけ、攻勢をかけるクボタが、敵陣に押し込むも粘り強いディフェンスでHondaが守り切り、膠着状態が続き、そのまま前半が終了した。

Hondaのキックオフで後半スタート。前半からプレーの精細に欠くHondaからペナルティーを獲得したクボタは、後半5分、10番フォーリーがペナルティーゴールを決め得点を6点とする。前半と同様、攻めるクボタと守るHondaの状態が続く。
膠着状態が崩れたのは後半14分。Hondaのディフェンスの数が減った隙を、クボタ13番クロッティが22mラインから裏へのキックパス。14番近藤がタッチライン付近で危なげなくキャッチし、トライ。ゴールも決まり14対13と1点差に迫る。

その後も攻め続けるクボタ。後半21分が敵陣10m付近でオフサイドのペナルティーを獲得。10番フォーリーが決め、クボタがとうとう14対16と逆転した。
その直後、Honda14番レメキのキックオフのボールを、クボタがキャッチミス。11番生方が拾い、そのままトライまで持ち込み、ゴールも決め21点とHondaが再逆転。
その後ミスを繰り返し、自陣まで追い込まれるHondaであったが、ゴール際で必死のディフェンス。
しかし後半37分、攻め続けたクボタ10番フォーリーが大外にパスを飛ばす。11番白井が左サイドを抜け出し、左隅にトライを決めた。ゴールも決め、21対23と再々逆転。

終了間際までトライを奪いに行ったHondaだったが、密集からボールを奪われノーサイドのホイッスル。
クボタは接戦のシーソーゲームとなった一戦を見事今シーズン初勝利で飾った。地元開催で盛り上がる中、勝利が欲しかったHondaだが、惜敗となった。
尚、マン・オブ・ザ・マッチには、正確なゴールキックでチームを勝利に導いたクボタ10番フォーリーが選ばれた。

記者会見

Honda HEATダニ-・リー監督
いつもどおりのパフォーマンスが出来なかった。自分たちが想定している水準よりもはるかに低いレベルだった。多くのサポーターがきていた中でのホームゲームでこのような結果になったことは残念。
前半、クボタにプレッシャーをかけ、スコアできるところにもっていくことができ、14-3でハーフタイムを迎えましたが、さらに点数を重ねていきたかった。しかし、ラインアウトモ-ルチャンスもクボタの素晴らしいディフェンスにとめられた。
後半は、テリトリーがとれず、ボールをもつチャンスも少ない中、少ないチャンスでもターンオーバーされることになった。クボタがよいプレーで我々を圧倒したと思う。すごく長い時間ボール保持され、プレッシャーをかけてきて、我々はそのプレッシャーに負けた。ディフェンスにおいても、プレッシャーをかけられチャンスをしっかりつぶされた。
前回のクボタとの試合も試合終盤のコンバージョンキックでの2点差で負けて、同じような状況で今回も負けたので、これを良い経験として次につなげ、レベルをあげて東芝に対したい。

小林亮太キャプテン
ホームゲームで勝利を届けられず残念。前半は良いスコアで折り返せたが、後半でテリトリーをとれず、ボール保持も少なくやられてしまったことと、規律の部分で負けてしまった。
まだこれからもあるので次につなげて臨んでいきたいと思います。

Q:後半、反則の多い原因は?
小林キャプテン

長い時間ボールをもたれて、プレッシャーがかかり、自分たちが我慢しないといけないところで簡単にペナルティしてしまった。クボタに良いキッカーがいるにもかかわらず、ペナルティを犯してしまった。

Q:いつも以上の多くのお客さんが来場されたことについて
小林キャプテン

ここ地元開催に多くの方に来ていただき、今までの試合の中でも経験していないような一番の熱気があり、背中を押してくれたのでそれに対して勝利を見せられなかったのが残念。良い雰囲気でゲームさせてもらったことには感謝したい。

クボタ フラン・ルディケヘッドコーチ
たくさんのファンに来ていただき、こういう環境でプレーができたことに感謝したいし、素晴らしいこと。ラグビーをやっている人が見たい風景だった。ホンダは去年から強く、80分間タイトな試合だった。このような試合を勝てたことはシーズンの基盤となる。良い経験だった。

立川理道キャプテン
地方開催のゲームだったがたくさんのファンが来てくれて幸せ。
毎年ホンダとは僅差だが、この試合もラストプレーで逆転する競った試合だった。内容については反省点を出し合い改善していきたい、クボタにとって価値のある1勝だった。

Q:具体的にどのような反省があったか?
立川キャプテン

メンバーは前節から変わったがその影響はない。映像を見返して修正したい。セットピースでプレッシャーをかけられたこと、敵陣でスコアできない時間が長かった。少ないチャンスをものにしないと強い相手に勝つのは難しい。チャンスをものにできるようにしたい。

Q:前半から後半の修正点は?
立川キャプテン

失点を悔やんでも仕方ないのでこれからの40分にフォーカスした。ゲームをうまくコントロールできたと思う。

Q:レメキ選手など相手WTBに対する対策は?
立川キャプテン

両WTBともに良い選手。セットピースでプレッシャーをかけることをチームで決めていたのでそれができたと思う。

フォトギャラリー

■撮影者:萩原康夫