2月14日(土) トップリーグ入替戦 豊田自動織機 53 – 7 三菱重工相模原

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2月14日(土) トップリーグ入替戦 豊田自動織機 対 三菱重工相模原

2015年2月14日(土) 13:00キックオフ グラウンド:名古屋市瑞穂公園ラグビー場
レフリー:久保修平 (日本協会A)
アシスタントレフリー:加藤真也 / 浅田幸臣 / 岡田照明
豊田自動織機
シャトルズ
三菱重工相模原
ダイナボアーズ
53 FULL TIME 7
17 前半 7
36 後半 0
詳細(TL公式)

◎レポート
トップリーグ15位で辛うじて自動降格を逃れた豊田自動織機シャトルズと、トップチャレンジシリーズを2位で通過した三菱重工相模原ダイナボアーズの入れ替え戦は、ダイナボアーズのキックオフで開始された。

開始早々の前半5分、シャトルズは中盤で得たペナルティーキックからタッチキックで相手陣22m内まで前進し、そこからラインアウトモールでゴール前まで攻め込む。崩れたラックから素早くバックスへ展開し、FB⑮ジェラードがディフェンスラインを突破、サポートしていたWTB⑪大居に繋ぎトライ。ゴールも成功し、7–0とシャトルズが先制した。追いつきたいダイナボアーズは、中盤のスクラムから積極的に展開するも、ハンドリングミスでボールを失ってしまう。こぼれたボールをシャトルズのWTB⑪大居が拾い、そのまま40mを走りきり、前半12分トライをとった。ゴールも成功し14–0とした。その後、ダイナボアーズもキックと相手のミスでゴール前まで攻め込み、連続攻撃を繰り返すが、シャトルズの必死のディフェンスによりゴールラインを越えることができず、反則でボールを失ってしまう。シャトルズは風上を上手く利用し、効果的なキックで相手陣へ入っていく。

ダイナボアーズはブレイクダウンで激しくファイトするも、反則の繰り返しで自らピンチを招いてしまう。シャトルズは前半26分、相手陣で得たペナルティーでCTB⑫大西がゴールを決め、17–0と差を拡げた。前半のうちに点差を詰めておきたいダイナボアーズは、前半38分、相手陣でのラインアウトから逆サイドまで大きく展開し、連続攻撃からブラインドサイドを攻め、最後はCTB⑬ロコツイがディフェンスを突破しトライをとる。その後のゴールも成功し、17–7とした。そのまま17–7で前半が終了した。

後半は風下のシャトルズのキックで開始された。後半4分、シャトルズは相手陣10mライン付近の連続攻撃から、スペースへ走り込んだNO8⑧カンコウスキーが抜け出し、個人技で相手をかわしながら40mを走りきりトライをあげた。ゴールも成功し、24–7とした。これ以上差を拡げられたくないダイナボアーズは、果敢に攻撃を仕掛けるも、ブレイクダウンでプレッシャーをかけられ、攻撃を継続することができない。後半9分、シャトルズは⑫大西がペナルティーキックを決め、27–7とさらに差を拡げる。その後、シャトルズは、後半15分、ラインアウトモールから相手の反則による認定トライを皮切りに、19分FL⑦韋馬克、25分WTB22松井、38分にSH21小西と連続トライで53–7とし、試合を決定付けた。そのまま試合終了となり、シャトルズがトップリーグ残留を決めた。

(会見ダイジェスト)
三菱重工相模原ダイナボアーズ 高岩監督
「今シーズン監督退任が決まっていたのですが、選手に対しても応援していただいた方々にも申し訳ないです。細かい精度が積み重なり、この点差になってしまった。ありがとうございました。」

杉本ゲームキャプテン
「今日1日ありがとうございました。相模原や会社の方々の応援に来てくれて結果を出せなかったことは申し訳ないと思っています。引退するシェーンや関係する人に対して結果を残せなくて申し訳ないと思っています。ゲームの方は準備してきたことが出せず、反則で相手にテンポを出させてしまったことが敗因だと思います。」

Q:具体的にどんなゲームプランだったのか。
A:杉本ゲームキャプテン
「ディフェンスで前へ出て、外に振らせないようにして、そこでプレッシャーをかけていこうということだったが、反則が多くなってしまい自陣でやってしまった。」

Q:プレーの部分でトップリーグとの差は感じたか。
A:杉本ゲームキャプテン
「一つ一つのアタックやディフェンス、ブレイクダウンの精度や規律がしっかりしていて、私たちはそこを守れなかった。」

Q:前半は想定どおりだったか。
A:高岩監督
「ゲームプランの一つでジェラードのキックにけりあわないプランだったが、前半風下でミスが出てしまい、自陣にくぎづけになってしまったことが誤算だった。」

Q:ハーフタイムの指示は。
A:高岩監督
「後半はキックを有効に使い相手陣に入るプランだったが、逆にキックを使いすぎてバランスが悪かった。」

Q:次のシーズンに向けては。
A:杉本ゲームキャプテン
「高岩監督が退任するので新しい監督と話し合いをして決めたいです。」

Q:ウイリアムズ選手はチームにとってどんな存在だったか。
A:高岩監督
「一流を知ってい る存在。日本人の選手が彼を見て一流を知って欲しかった。」

豊田自動織機シャトルズ 丹生ヘッドコーチ
「本当にありがとうございます。たくさんの社員、応援団の方々に応援していただいた中でトップリーグ残留が決められて幸せです。目標トップ8、ワイルドカード進出できず責任を感じています。来季は同じ結果にならないように、オフに考えて来季を迎えたいです。」

梅田キャプテン
「目標であったトップ8、日本選手権出場が達成できずキャプテンとしてプレッシャーを感じていた。この結果は中・長期的に見てチームとしては良かった。」

Q:どういう準備をしたのか。
A:丹生ヘッドコーチ
「ビデオを見て研究をしたが、自分たちのやってきたことにフォーカスし、特にブレイクダウンを強化した。ドナルドにアタックをさせないようにプレッシャーをかけた。」

Q:ファーストステージ、セカンドステージの反省は。
A:丹生ヘッドコーチ
「キャリアの精度が悪く、トライを取れずに選手にフラストレーションをかけてしまった。戦術を明確にすれば良かった。」

A:梅田キャプテン
「失点が多く、30点以上取られると勝利に結びつかない。セカンドステージは30点以上取られないように臨んだが我慢できず、ペナルティーで陣地を取られる、の繰り返しになってしまった。」

Q:NEC戦よりもプレッシャーを感じたか。
A:梅田キャプテン
「期間が空いたのが緊張を呼び起こす要因になった。今日の80分で決まってしまう怖さはあった。モチベーションを保つのも難しかった。」

Q:来シーズンに向けて。
丹生ヘッドコーチ
「残留できたことはいい経験にチームとしてなると思います。ゆっくり考えて次は入れ替え戦に行かないように準備していきたいと思います。」

A:梅田キャプテン
「率直に入れ替え戦にはもう来たくないと思います。来年は降格の危機とは関係なく自分たちがチャレンジできる環境でプレーがしたいです。」

(記事:山下岳、的場青磁 写真:清水良枝 広報担当:村島博)