太陽生命ウイメンズセブンスシリーズ2019 鈴鹿大会 大会レポート

Day1

前日に梅雨入りが発表された後、降り続いた雨が上がり、日差しが届くここスーポーツの杜鈴鹿で今年も太陽生命ウイメンズセブンスシリーズが開催された。
昨年度、惜しくも総合優勝を逃した地元MIE WOMEN‘S RUGBY FOOTBALL CLUB PEARLS(以下、PEARLS)の鈴鹿大会での地元優勝を期待したPEARLS応援団を含め、多くの女子ラグビーファンが詰めかけた。
プールAでは、その地元ファンの期待に応えるべく、PEARLSが危なげない戦い振りで1位通過。北海道バーバリアンズディアナ(以下ディアナ)が2位となり、PEARLSと共にカップトーナメント進出を果たした。
プールBは、ARUKAS QUEEN KUMAGAYA WOMEN‘S SEVENS RUGBY FOOTBALL CLUB(以下ARUKAS)、RKU龍ケ崎 GRACE(以下GRACE)、日本体育大学ラグビー部女子(以下日体大)の3チームが1勝1敗で並び混戦模様。得失点差により、ARUKASが1位、日体大が2位、GRACEが3位という結果になったが、3チーム共にカップトーナメント出場を果たした。
プールCは、ながとブルーエンジェルス(以下NBA)と東京山九フェニックス(以下フェニックス)が19対19の同点。2勝1敗で並んだが、得失点差によりNBAが1位、フェニックスが2位。3位のYOKOHAMA TKM(以下TKM)と共にカップトーナメントへ進出した。
Day1はプールB、Cの結果からも分かるようにタイトなゲームが多く、熱い戦いを楽しめた1日となった。PEARLSの安定感が際立つ初日であったが、第2戦東京大会までの総合順位1位のNBA、PEARLSと同じく2位のARUKAS、それに続くTKMがDay2のカップトーナメントでどのような戦いぶりを見せるかがDay2の見どころとなろう。

撮影:萩原康夫


Day2

 朝まで当たっていた日差しも梅雨空に変わり、時折激しく降る雨の中、大会2日目が行われた。
カップトーナメント1回戦は、各予選トーナメントの上位チームが勝利し順当な結果となったが、それぞれ接戦や素晴らしいプレーが見られる好ゲームとなった。中でも初戦のARUKAS対GRACEでは、GRACEが素晴らしいボールキープ力でARUKASを翻弄。しかし、ノーサイドのホーン後にボールを継続したARUKASが決勝のトライを上げ15対10で準決勝進出となった。
準決勝は、どちらも緊迫した試合となった。ARUKAS対NBAは、ARUKASが先制するも、NBAが3連続でトライ。10点差を追うARUKASは、終了間際にトライを獲得したが、残念ながらコンバージョンキック成功と共にノーサイド。3点差でNBAが決勝進出を決めた。もう一方の準決勝、日体大対PEARLSもシーソーゲーム。PEARLSはゴールキック差で2点を追う状態となり最後まで粘ったが、そのままノーサイド。昨年の鈴鹿大会に続いて決勝進出は果たせなかった。
3位決定戦はARUKASとPEARLSの対戦となった。開始早々パールズが先制のトライを獲得するも、5分にARUKASが同点に追いつき前半終了。後半にもARUKASが得点を追加し14対7でノーサイド。地元チームPEARLSは、残念ながら4位という結果に終わり、表彰台に上がることができなかった。
決勝は、昨日から接戦を制して勝ち上がってきたNBAと、2日目に入ってから底力を発揮し始めた日体大の戦いとなった。日体大は高い運動量を武器にNBAを手こずらせたがNBAがフィジカルの強さを生かしながら戦い切り、19対7で勝利。第1回秋田大会から2大会ぶりの優勝に輝いた。
2日目に目をひいたのは、準優勝となった日体大をはじめ、GRACE、追手門学院女子ラグビー部VENUSといった大学生チームの活躍である。2日目に入って外国人選手を複数擁する社会人チームに少し疲れが見えるのに対し、フィットネスの高さを生かして善戦する戦いぶりは、雨の中応援に来てくれた観客を楽しませてくれた。
次回第4回御殿場大会ではどんなドラマが生まれるのか、暫定1位のNBAが他チームを引き離していくのか、ARUKAS、PEARLSなど追随するチームが食らいついていくのか。各チームの活躍に期待したい。
尚、今大会のMVPは、NBAキャプテンのヘーゼル・トゥビックに贈られた。
試合結果の詳細については、日本ラグビーフットボール協会公式サイトからご確認ください。
(文責:三重県協会 山中)
https://www.rugby-japan.jp/schedule/sevens-series

撮影:萩原康夫