1月16日(土) 順位決定トーナメント トヨタ自動車 32-21 NTTコミュニケーションズ

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1月16日(土) 順位決定トーナメント トヨタ自動車 対 NTTコミュニケーションズ

2016年1月16日(土) 12:00キックオフ グラウンド:東大阪市花園ラグビー場
レフリー:原田隆司 (日本協会A)
アシスタントレフリー:橋元教明 / 立川誠道 / 岸上耕一
トヨタ自動車
ヴェルブリッツ
NTTコミュニケーションズ
シャイニングアークス
32 FULL TIME 21
20 前半 7
12 後半 14
詳細(TL公式)

マッチサマリー

ジャパンラグビートップリーグ2015―2016の順位決定トーナメントも第2節。リーグ戦ではグループBで3位のトヨタ自動車とグループAで4位のNTTコミュニケーションズの戦い。第1節ではお互い、上位の東芝とヤマハ発動機に敗れたが、来シーズンに向けて1つでも順位を上げておくためには重要な一戦。

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この両チームは昨年度、セカンドステージでトヨタが37-15でNTTコムを破っている。新年初のトップリーグ、聖地・花園開催に訪れた11,000人を超える大観衆の見守る中、NTTコムのSOエルトン・ヤンチースのキックオフで開始された。

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前半、先制したのはトヨタ。7分にゴール前10m右中間ラックから左に展開、SH麻田一平からのパスを受けたSO文字隆也がインゴールにキック。NTTコムDF陣と競り合ったCTBイェーツ スティーブンがポスト左にグラウンディングしたと思われたがTMO判定。判定の結果、トライが認められた(ゴール成功、7-0)。

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一方のNTTコムも直後の11分、ゴール前30m右中間付近からSOヤンチースの上げたキックをHO須藤拓輝が拾ってポスト右にトライを挙げ(ゴール成功、7-7)、すかさず同点とした。その後ゲームは膠着状態となるが、トヨタは16、22分にSO文字が着実にPGを決め、13-7と引き離しにかかる。さらにトヨタは終了間際の38分、FWラッシュでゴール直前に迫り、中央ラックから右PRルアーン・スミスがそのまま中央にトライ(ゴール成功、20-7)。NTTコムをリードして前半を折り返す。

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後半、先手を取ったのはNTTコム。3分にゴール前25m右中間ラックより左に展開、SOヤンチースの絶妙なキックパスをテラン右LO馬屋原誠が好捕。馬屋原からパスを受けた左WTB菊池功一郎が左中間に抑えて追撃を開始する(ゴール成功、20-14)。しかしトヨタもすかさず反撃。直後の5分、22mL中央のこぼれ球をSH麻田が右に展開、右FL杉本晃一から右WTB彦坂匡克と繋ぎ右中間にトライ。25-14と再びNTTコムとの差を拡げる。その後、トヨタ右PRスミス、NTTコムCTB石橋拓也と両チームとも1Tずつを挙げるが、前半のリードを守ったトヨタ自動車がNTTコムを振り切り5位争いに踏みとどまった。

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NTTコムはNo8アマナキ・レレィ・マフィを核とした突破力のあるバックローを中心に何度となく果敢に攻め込んだが、トヨタの前に出るDFに阻まれ思うように得点できなかった。一方のトヨタは自慢のFW陣が踏ん張り、試合巧者らしくチャンスを着実にものにして混戦を勝ち抜いた。MOMはトヨタ自動車FW陣の核として、2Tを挙げるなど終始攻守をリードしたPRルアーン・スミスに贈られた。

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(記事:石川 悟、丸井康充)

会見ダイジェスト

NTTコミュニケーションズシャイニングアークス ロブ・ペニーヘッドコーチ
トーナメント戦に入って自分たちのラグビーができるようになっているが、まだまだ成長中のチーム。ミスを犯してはいけない時のミスなどはなくしていかなければならない。

金 正奎ゲームキャプテン
本当に勝ちたかったが、勝てなくて悔しい。HCの言うように特に前半、プアなミスやDFにより相手に勢いを与えてしまったことが、勝敗を分けた大きな原因だと思っている。本当に追い込まれた状況の中でしか自分たちの力が発揮できていない。前半から出せるのが真に強いチームだと思う。まだまだ発展途上のチームで可能性は秘めている。これを糧にして前を向いて、リーグ戦で敗れた近鉄戦に向けてもう1週間しっかりと準備してリベンジを果たしたい。

Q.最終の近鉄戦に向けてチームとしてどんなところにフォーカスして臨むのか?
金ゲーム・キャプテン
簡単なミスをなくし、しっかりと自分たちのシステムを信じて取り組む。今日は”自分たちのシステムを信じてやり切る”というメンタリティが欠けていた。1週間で大きく変わることはできないので、準備の段階でメンタル部分の積み重ねてきた事を、確認し合ってやっていきたい。

トヨタ自動車ヴェルブリッツ 菅原大志監督
先週の東芝戦で敗れ、メンタル面で非常に難しい1週間だった。選手もしっかりと切り替えて良い準備をしてこの試合にはのぞめた。また来週は瑞穂でのホームゲーム。またしっかりと準備をして、最後にトヨタらしいゲームをしっかりしたい。

安藤泰洋ゲーム・キャプテン
1週間、メンタル的にはとても難しかったが、メンバー全員でこの1年間積み上げてきた事をやろうと、しっかりのぞめた。勝てて本当に良かった。

Q.NTTコムは今季とても勢いがあったが、どのようなところをポイントにゲームに臨んだのか。トヨタとしてできたこととできなかった事は?
菅原監督
NTTコムはとてもワイドに攻撃してくるチームなので、ロングラインでしっかりDFしようとしてそれが功を奏した。マフィなどに突破された局面は多少あったが、全体として良い間合いでしっかりとDFできた。アタックでもNTTコムは早くボールに絡んできたが、ボールキャリアにより早くサポートしようとした。1年間やってきたリズムで攻撃できたことは非常に良かった。

Q.今日もスクラムで反則をとられる場面があったが、どのような点を修正して臨んだか?
菅原監督
先週、東芝戦では確かにやられた局面はあった。ただ、積み上げてきた事は先週も出来ていたので、今までやってきたことを特に変えることなく、出来たことと出来なかった事をきちんと整理して今日に臨んだ。反則をとられたこともあったが、1年間きちんとスクラムの強化は続けてきたので、しっかりと整理して来週に臨みたい。

(記事:石川 悟、丸井康充)

フォトギャラリー

2016年1月16日(土) トヨタ自動車 対 NTTコミュニケーションズ ■撮影:小巻真司

 

2016年1月16日(土) トヨタ自動車 対 NTTコミュニケーションズ ■撮影:近成卓哉

2016年1月16日(土) トヨタ自動車 対 NTTコミュニケーションズ ■撮影:渡辺隆夫