12月20日(日) 大学選手権 同志社大学 VS 筑波大学
2015年12月20日(日) 14:00キックオフ グラウンド:東大阪市花園ラグビー場 | ||||
レフリー: アシスタントレフリー: |
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同志社大学 | 筑波大学 | |||
22 | FULL TIME | 36 | ||
8 | 前半 | 12 | ||
14 | 後半 | 24 | ||
詳細 (日本協会公式) |
マッチレポート
初戦、慶応大学に快勝した関西チャンピオンの同志社大学と、前回大会ではファイナリストだが初戦、大東文化大学に敗れた筑波大学の対戦。同志社大の右WTB松井千士(7人制日本代表)、筑波大の左WTB福岡堅樹(15人制日本代表)と日本代表のエースランナーの「対面対決」も楽しみな一戦。
穏やかな天候の中、同志社大のキックオフで試合開始。立ち上がり早々前半1分、筑波大はBDでターンオーバーし、同志社陣に攻め込みオフサイドの反則を得る。タッチキックと22mL左からラインアウトモールを形成、ゴール直前でのラックを連取しフェイズを重ねるがここは同志社大が堅いディフェンスで凌ぎきる。その後は激しい攻防が続く中、迎えた16分、今度は同志社大がフェイズを重ねゴール前まで攻め込むが反則でチャンスをつぶす。
一瞬にして目まぐるしく攻守が入れ替わる流れ。26分、同志社大がポスト右35mからPGをSO渡邉夏燦が決めて先制する(3-0)。直後28分、先制された筑波大は同志社大のタッチミスのボールを右WTB山内俊輝がゴール前30m右タッチライン際でキャッチしゴール前15m右中間まで前進してラックになる。SH木村貴大が右へ動き上手いパスダミーでディフェンスの間を抜けて右中間に逆点のトライを挙げる。GはSO亀山宏大が狙うが不成功(3-5)。
35分には、HL付近右中間ラックからSH木村が左へSO亀山がディフェンスの穴を突き抜け出して並走する左CTB亀山雄大に繋ぎポスト右ゴール直前まで持ち込む。ラックからフェイズを重ね最後は右LO渡邉洋人が右中間に押さえ込みトライ、SO亀山のGも成って突き放す(3-12)。
41分、追い上げたい同志社大は、再三力強いアタックを見せる左PR海士広大が突進して反則を誘いだし、ゴール前10m左ラインアウトからモールを組んで前進。そこからラックを連取しフェイズを重ね左中間から右へ展開しSH大越元気が右FL野中翔平とループを使ってSO渡邉へ左CTB永富晨太郎からスペースのある外の右WTB松井につなぐ。松井はタッチライン際でFB本村直樹とゴールライン上の左WTB福岡のタックルを振り切って回り込み右中間にトライ挙げる。GはSO渡邉が挑むが不成功に終わり折り返しとなる(8-12)。
前半戦は同志社大がチャンスで取りきれなかったのがこの点差になってしまった。筑波大は相手ミスを逃さない勝負強さが垣間見えた。前評判どおりの好ゲームとなっている。
後半、立ち上がりからは筑波大ペースで進む。3分、SO亀山のPGがゴールポストに当たり跳ね返ったボールを同志社大が確実にタッチに切れないミス。ここで筑波大は逃さず攻め込む。グランディングが届かったところを奪い返されタッチに出されてしまうが6分、ゴール前15m左ラインアウトからモールで押し込みSH木村がモールサイドを抜いて左中間にトライを挙げ、GもSO亀山が決めてリードをひろげる(8-19)。8分には、10mL付近右中間ラックから左へ、SH木村からSO亀山へ真直ぐ走り込んで来たキャプテン左PR橋本大吾にパス、そのままポスト左ゴール前10mまで大きくゲインしてラック。SH木村が左へ展開、SO亀山、左WTB福岡と繋ぎディフェンス3人のタックルを外し左中間にトライ、Gも亀山が決めて更にリードをひろげる(8-26)。
17分、リードをひろげられた同志社大は左LO山田有機が再三縦を突きFW、BKが一体となって連続攻撃を仕掛けて反則を誘いだし、ゴール前10m左中間でスクラムを選択する。スクラムを押し込みNo8秦啓祐が持ち出し右へ攻め、ラックを連取し最後はポスト中央5mラックから右へ。SH大越からSO渡邉がディフェンス裏のインゴールにグラバーキックし相手FB本村直樹と絡むが右隅に右WTB松井が押えた。GもSO渡邉がしっかりと決めて反撃を開始する(15-26)。
23分には、ゴール前5m右ラインアウトからモールを組んで押し込みNo8秦が右中間に押さえてトライ。ここもGをSO渡邉が決めて4点差に詰め寄る(22-26)。試合の行方は分からなくなった。しかし直後の26分に大きなプレーが筑波大に生まれる。リスタートキックオフのボールで出来た22mL左中間ラックからの同志社大のキックを左PR橋本がチャージ。そのまま拾い上げてゴール直前左中間まで進み、ラックから連続で右に攻め、最後はポスト左直前ラックから左へSH木村、左CTB亀山、左WTB福岡と繋ぎ左中間にトライ、GもSO亀山が決めて突き放す(22-33)。
諦めない同志社大は猛攻を仕掛けるものの、大事なところで焦りからかミスが起こる。一方、筑波大は32分、二度のターンオーバーから攻め込むと10mL付近右中間からPGを選択しSO亀山がきっちりと決めてリードを広げる(22-36)。その後、同志社大は3人を入れ替え果敢に攻めゴール前まで迫るが得点を挙げる事が出来ずにノーサイド。
同志社大は4点差まで詰め寄りながら一瞬のミスをつかれ、失点をしたことが大きく響いた。次の大東文化大学戦に勝てば決勝トーナメント進出の可能性を残す。チームで意識統一を図って挑んで欲しい。筑波大は相手ミスを見逃さない試合巧者ぶりを見せてくれた。次の慶應義塾大学戦が期待される。日本代表のエース対決も意地の張り合いで興味深く、最後まで見ごたえのある試合だった。
(記事:鈴木博之、丸井康充)
会見ダイジェスト
同志社大学 山神孝志監督
前節、勝利して気持ち良く試合に挑んだ。筑波大学には選手権で連敗しているので連敗を止めることを目標に戦った。残り20分からの勝負と思っていたので、そこでトライが取れたので選手はよく戦った。フィジカルの部分でも関東のチームに負けない身体になってきた。ラインアウトは少し修正していく。一寸した隙でトライを取りきれる筑波大学はトップ4に進んでいるチームの経験値なのかと思った。悲観せず、アドバンテージポイントをもらっているので、次を勝利すれば正月を越せるチャンスは我々にあると思う。しっかりと準備していく。
才田智キャプテン
4年間練習試合も含めて筑波大学に勝利した事がなかったので、1点差でも良いから試合に勝とうと皆に言って挑んだ。4年連続ベスト4に進んでいるチームはミスを見逃さない。今日は私たちにミスが多く出たことが敗因。
Q.戦ってみてBDでの手応えは。
山神監督
筑波大学は一人目が当たって二人目三人目が入ってくるスピードが凄く早かった。関東のチームの中でも一番早いのではないか。
才田キャプテン
一人目二人目が本当に早くて、対抗するところもあったが要所要所でターンオーバーをされたのでそこを修正していく。
Q.松井選手についての評価を
山神監督
ややボールを待っているところがあるので、もっと積極的になるのが松井君のテーマなのかと思う。福岡君が対面でマッチアップのところは気合が入っていた、かなり福岡君に近づいたと思う」
――「モールからのトライもあったがFWの手応えは。
才田キャプテン
慶應戦では目標にしていたモールでのトライが取れなかったので、今日の一本は大きな収穫となった。
筑波大学 古川拓生監督
負けたらすべて終わりという中で、筑波としてやるべきこと、自分達がどういう存在なのかと、しっかりと立ち返ってこのゲームに挑んだ。その中で、同志社大学が強みと思っているFWを逆に抑え込めるかが大きな流れになると思っていた。今日はFW戦で勝った事が勝因。
橋本大吾キャプテン
FWはセットプレーに拘って、同志社大学FWを封じ込める事を目標として、全体ではボールキャリアとBD周辺、ダブルタックルに拘りを持って挑んだことが上手く働き勝利につながった。
Q.4点差のリスタートで、チャージが勝負に大きな影響を与えたと思うが意識して行っているか。
橋本キャプテン
リスタートの時はいつも集まりの中でゼロゼロの気持ちで入りの90秒からやり直す事を確認している。
古川監督
筑波の両PRのチャージ率はかなりのものがある。『スクラムを組んだ後でもチャージに出る』のが一つの魅力と思っている。今回だけではなくていつもあのプレーを狙って続けているから大事な場面でも出たと思う。
Q.福岡選手の評価を
古川監督
彼がボールを持った時はチームの皆が期待をする時。前半ボールを持ち込んで奪われたプレーは彼自身が変えていかなければいけない点。私自身は堅樹に対して満足することはない。もっともっと高いプレーを目指して欲しいと思っている。
(記事:鈴木博之、丸井康充)
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