2018年10月20日(土) 13:00キックオフ グラウンド:ノエビアスタジアム神戸 |
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神戸製鋼 | NEC | |||
48 | 31 | |||
31 | 前半 | 10 | ||
17 | 後半 | 21 | ||
詳細 (TL公式) |
マッチレポート
今日10月20日は日本代表、神戸製鋼で活躍された平尾誠二氏の三回忌である。
リーグ戦最終節となる今日の試合、神戸製鋼は上位トーナメント進出を決めているが、是非とも一位通過を決め、平尾氏に良い報告がしたい。
一方のNECは、未だ上位トーナメント進出が決定しておらず、今日の勝利が是が非でも欲しいところ。
NECの先蹴でキックオフしたゲームは、2分に早速動き出す。 NECが敵陣でノックオン、アドバンテージを得た神戸製鋼が大きく展開。15FB山中が抜け出し、14WTBアンダーソンを経由して戻ってきたパスを15FB山中が中央にT。ディフェンスから攻撃への切り替えの速さが奏功。10SOカーターのGも成功し、7-0。
12分神戸製鋼のオフサイドの反則で得たPGをNEC12CTB森田が正面から決め7-3。
序盤、NECがグランドを広く使った攻撃で球を散らす戦略に対し、神戸製鋼はまずNO8バンリーベンやCTBバイフを縦突進させることで陣地を得ようとしている。
16分神戸製鋼10SOカーターが敵の反則で得たPGを正面やや左から決め10-3。
続く18分、自陣から10SOカーターが抜け出し、15FB山中、11WTB山下とつないで回り込んでゴール下にT。Gも決まって17-3。
NECの反撃はやっと28分、ラインアウトから中央付近でラックをつくり、抜け出した10SOドナルドが15FB吉廣にパス、きれいにディフェンスを切り裂いて中央付近にT。
12CTB森田のGも決まって17-10と追い上げる。だが前半のNECのトライシーンはこのプレーのみ。
神戸製鋼は33分に15FB山中が、39分に6FLナエアタと連続T。難しい角度からのGも10SOカーターがすべて決め31-10。ここで前半終了。
後半もスタートは神戸製鋼のスコアから。52分、NECゴール前のスクラムから9SH日和佐、10カーターとつないで最後は11WTB山下が左中間にTで36-10。60分神戸製鋼のノットリリース・ザ・ボールで得たゴール前のスクラムから、NECのルーキー9SH中嶋が持ち出し、そのままゴール下にT。12CTB森田のGも決まって36-17と追い上げる。
しかし、神戸製鋼は63分には15FB山中、25分には11WTB山下が、ともに本日3本目のT。 神戸製鋼のほぼ全てのプレーが10SOカーターを起点として、最後はフィニッシャーに渡り、Tに至る。昨年までのFW一辺倒の攻撃から、大きな変貌である。
NECも70分に9SH中嶋、78分には13ネマニが意地のTを返すが(12CTB森田のGも成功)、時すでに遅し。48-31でノーサイド。
神戸製鋼がレッドカンファレンス1位通過を決めた一方で、NECは残念ながら上位トーナメント進出はならず、下位トーナメントに回ることとなった。
また、神戸製鋼9SH日和佐選手がこの試合でトップリーグ100試合出場となり、盛大なセレモニーが行われた。MOMは神戸製鋼FB15山中が獲得した。
(南 博)
会見レポート
NECグリーンロケッツ
亀井亮依 キャプテン
本日はありがとうございました。前半開始から、神戸製鋼のアタックで、ペースを掴まれてしまった。後半は追い上げたが、結果として完敗だったので、真摯に受け止めたい。
敗因は、相手のフィジカルなアタックに対して、受けに回ってしまった事。試合前にはフィジカルで勝とうと言っていたが、神戸製鋼の早いラン・好判断・強いアタックに崩されてしまった。
ピーター・ラッセル ヘッドコーチ
我々のフィジカルを最初の5~10分で奪われてしまった。しかし今シーズンを通して言えるが、試合を途中で投げ出してしまわない姿勢は嬉しかった。後半2/3は満足できる内容だった。
スクラムやラインアウトなどのセットピースは今週練習してきたことがしっかり出せたが、3回ほどあったチャンスを取りきれなかったのが敗因。
どんなチームもプレッシャーを与えればミスをするが、そのプレッシャーを与えることができなかった。
Q.先週の試合でボールをキープする事が大切と言っていたが、それができなかったのは神戸製鋼のプレッシャーが強かったから?
亀井キャプテン
神戸製鋼のプレッシャーはもちろんあったが、NEC内のコミュニケーションが上手く取れなく、慌ててしまいミスが出てしまった。
Qダンカーター選手に対する印象は?
亀井キャプテン
マークを外せないし、隙を見せるとランされるし、全部見られていて何をしてくるか分からないという印象。余裕があるところが彼の凄さだと思う。
神戸製鋼コベルコスティーラーズ
橋本大輝 ゲームキャプテン
本日はありがとうございました。今日は、日和佐選手の100戦目を記念の日にすること、平尾さんの命日、レッドカンファレンスを1位で通過する事、という3つの重要な意味を持つ試合だった。
後半は攻撃を受ける時間が長くなったが結果勝ってよかった。
デーブ・ディロン ヘッドコーチ
平尾さんは神戸製鋼にとって大きな存在。平尾さんの三回忌に、神戸のホームでゲームができたことを誇りに思う。しかしこれから先に向けて、まだまだ課題はある。
Q.平尾さんのために、という意識があったか?何かチームで特別なことをした?
橋本 GC
平尾さんを直接知る選手が少なくなったので、平尾さんが神戸製鋼に与えた影響などをMTGでチーム内にて改めて確認した。
Q.キャプテン自身が平尾さんから学んだことは?
橋本 GC
勝負の結果はあまり重要ではなくて、納得できるゲームだったかどうかが重要だというのをよく言われていた。
Q.レッドカンファレンスを1位通過できた事を平尾さんにどのように報告したい?
橋本 GC
まだ何も達成してないので、優勝して良い報告をしたい。ここで喜んでいても平尾さんも喜んでくれないだろうから、しっかりと結果を残して良い報告をしたい。
新しいチームになって1年目で1位通過できたことは大きな事だと思う
Q.1位通過できた要因は?
橋本 GC
たくさんあるが、自分たちらしいラグビーを遂行できるようになった。
空いているスペースにボールを動かし、勢いを出すことができている
Q.山中選手は2週連続MOMを獲得しているがどのように評価している?
ディロン HC
山中選手がハードワークしている結果で、素晴らしいパフォーマンスをしている。
バックフィールドの練習から本当に高いスキルを取ってプレーしており、競争心も高い。
日本代表に再招集され、誇りに思う。
彼は、他の人が見えないスペースを見つける力があるし、身体の強さがある。
Q.1位通過できた要因は?また今後やるべき事は?
ディロン HC
チーム内の競争が多く起きているし、チャンスを掴んだ者が良いパフォーマンスをしている。そういった意味で層の厚みがある。しかし、まだ全てにおいて、レベルアップしていかなければならない。
Q.今シーズン攻撃力が高いと言われている事への評価は?
ディロン HC
アタックに対してはスコット・ハンセンコーチの力が大きい。
まだまだチャンスを活かしきれてない場面もあるので、コーチがしっかりと修正してくれるだろう。
Q.平尾さんから納得できるゲームをすることが大切だと学んだと言っていたが、今シーズンは納得できる試合ができているか?
橋本 GC
自分が神戸製鋼に入ってから、とっても良いシーズンだと感じている。
練習でやっていることがちゃんとできている。今後の順位決定戦も楽しみ。
Q.ダンカーター選手の加入はチームにどんな影響がある?
ディロン HC
ワールドクラスの選手。時間をかけて他の選手とコミュニケーションを取ってくれている。彼は特別な存在で、1世代に1人いるかどうかの選手。彼の経歴や経験は、チームにとってプラスになっている。
(文責:濱田 舞以佳 編集:廣島 治)