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ジャパンラグビートップリーグ 第8節
豊田自動織機 VS. サントリー
2016年10月22日(土) 11:45キックオフ グラウンド:東大阪市花園ラグビー場 | ||||
豊田自動織機 | サントリー | |||
15 | FULL TIME | 52 | ||
15 | 前半 | 19 | ||
0 | 後半 | 33 | ||
詳細(TL公式) |
マッチサマリー
15位と下位に甘んじているが前節東芝を破りさらに勢いに乗りたい豊田自動織機シャトルズと今季全勝で2位と好調なサントリーサンゴリアスとの一戦。花園にしては珍しくほとんど無風、今にも雨の落ちてきそうな曇り空の下、試合は豊田自動織機のキックオフで始まった。
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この試合先手を取ったのは豊田自動織機、3分、相手のラインオフサイドの反則でSOサム・グリーンが22mライン付近左からPGを決め3-0とする。しかし、その直後の4分、サントリーは右に大きくライン展開し、最後CTB12番中村亮土からWTB14番中靏隆彰にわたり、右隅にトライ。3-5と逆転する(G不成功)。
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さらに、9分、大外の14番中靏がトライし3-12とリードを拡げる(G成功)。この後、両チーム決め手を欠きやや小康状態となるが、20分、サントリーは左ラインアウトから右に展開、12番中村が中央に飛び込み3-19(G成功)とし、サントリーが流れを引き寄せたかに見えた。しかし、豊田自動織機ここから反撃に転じる。23分にラインに入ったFB15番マーク・ジェラードがハーフウエイ付近でディフェンスの頭を超すショートパントを上げ自らキャッチして走り切り右隅にトライ。8-19とすると(G不成功)、さらに35分には、サントリーがBKに展開しようとしてミスしたこぼれ球を13番JJ・エンゲルブレヒトが拾いハーフウェイ付近から、そのまま走り切りトライ15-19(G成功)として前半を終了した。前半はサントリーは華麗なライン攻撃でトライを挙げ、一方の豊田自動織機は、個人技で追いすがる緊迫した試合となり予断を許さない展開となった。
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後半は、前半と同様に接戦の好ゲームが期待されたが、サントリーFWが前半とは見違えるコンタクトプレイを見せる。マイボールでは必ずゲインを切り、豊田自動織機のディフェンスは受けに回るようになる。そして、まず4分、ラックから右へと大きく振って、三たび14番中靏がトライ。15-24と差を拡げると(G不成功)、8分には、右ラインアウトから出だボールを12番中村がキックパス。11番竹下祥平が受けて左隅で押さえ15-31(G成功)と差を広げた。更に12分には短くパスをつないで14番中靏がこの試合4度目となるトライを挙げ、15-38(G成功)。16分には、今度は大外から12番中村がトライを挙げ15-45(G成功)とし試合の帰趨をほぼ決定づける。そして、仕上げは36分、相手G前5m左スクラムからNo8の位置に入った6番ツイ・ヘンドリックがサイドを突いてトライ、Gも成って15-52としてノーサイド。
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後半、接点で前に出る力を取り戻したサントリーが5トライを挙げる猛攻で、豊田自動織機を無得点に押さえ、大差をつけて勝利した。マンオブザマッチには4トライを挙げて勝利に大きく貢献したサントリー14番中靏隆彰が選ばれた。
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会見ダイジェスト
豊田自動織機シャトルズ
丹生雅也監督
今シーズン初めての花園での試合、前半はターンオーバーからボールもとれて、トライもあげることが出来た。しかし、後半は、自分達はチャレンジャーであるにもかかわらず、15分間受けに回ってしまった。前半ではいいゲームが出来ていたので、次節はパナソニックが相手だが、チャレンジャーとして頑張りたい。
高田裕雅キャプテン
前半では、サントリーを相手に十分戦えることを示すことが出来た。しかし、後半40分は受けに回ってしまった。80分間通して戦えるよう精神力と技術を高めて行きたい。
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− 前半と後半とで大きく変わったところは?
高田キャプテン
サントリーの勢いが勝っていた。15分と言わず、たとえ1分でも受けに回ると相手の自由にされてしまう。
− 先週と比べてチーム上昇の気運を感じているか?
丹生監督
連敗しいるとどうしても負の方に行きそうになるが、このチームはキャプテン中心に良くまとまっているし、個々の選手も努力を重ねている。
サントリーサンゴリアス
沢木敬介監督
前半は自分たち思い通りにならず、予想外の反則を犯すなどゲームをつぶしてしまった。後半は流れを取り戻すことができて、いい勉強になったと思う。
流大キャプテン
相手は前節東芝に勝っているので、リスペクトして試合に臨んだ。しかし、ゲームを通して精度の低いプレイが多くいい反省材料になったと思う。
− 後半相手を圧倒出来た原因は?
沢木監督
前半からボール支配ができずに、ミスも多くなった。後半に向けてボール支配が大事だという意識を持つよう徹底した。
流キャプテン
前半では、シンプルにボールを持って前にでられず、フィフティ・フィフティパスなどのミスが多かった。
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− 前半からそれが出せないのか?
沢木監督
まだまだハングリー精神が足りないように思う。
(文責:村島博、丸井康充)