第56回全国大学ラグビーフットボール選手権大会 準々決勝流通経済大学 対 天理大学
2019年12月21日(土) 14:05キックオフ グラウンド:東大阪市花園ラグビー場 入場者数:9316人 天候:くもり/微風 |
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レフリー:梶原晃久(日本協会A1) アシスタントレフリー:塩崎公寿(日本協会A) / 下田紘朗(関西協会) / 真鍋翔太(関西協会) |
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流通経済大学 | 天理大学 | |||
28 | FULL TIME | 58 | ||
21 | 前半 | 17 | ||
7 | 後半 | 41 | ||
詳細 (日本協会公式) |
マッチレポート
第56回全国大学ラグビーフットボール選手権大会、準々決勝の2試合が東大阪花園ラグビー場で約1万人の観客を集め行われた。第2試合目は先週、優勝候補に名を連ねる帝京大学に勝利し勢いのある流通経済大学と昨年、帝京大学の連覇を止め、今シーズンも関西大学リーグでは他校を圧倒し7戦全勝で敵なしの強さを見せた天理大学との一戦となった。
前半開始早々から両チームともにFW・BKが一体となりスピードのある素晴らしい連携を見せ、点の取り合いで始まった。まず天理大が4分、12分にトライで先制すると、今度は15分、19分に流経大が2トライを返す展開になった。
25分には天理大がラインアウトから見事なサインプレーで突破力のあるCTB13番フィフィタがトライすると、流経大も33分、FB15番河野竣太がトライを返した。めまぐるしい試合となった前半は天理大の2本のゴールキックミスが響いて21対17と流経大リードで終わった。
後半に入って、3分に天理大が、8分には流経大がトライを返し、前半同様に点の取り合いになるかと思われた。
しかし、このころから前半のような、流経大がボールキャリアーに対してショートパスをつないでディフェンスの裏に出る攻撃が機能しなくなった。流経大の攻撃を封じた天理大はその後、気迫に満ちた連続攻撃を続け、11分、16分、25分、33分、39分と5トライを追加。終わってみれば58対28で天理大が地力の差を見せた試合になった。
(文責:大阪府協会 灘英世)
会見
流通経済大学
内山達二監督
いいチームだったので勝たせてやりたかった。前半、ボールをキープ仕切れなかった部分やプレーヤーを止めきれなかった部分が後半も引きずってしまったのが敗因。思った以上に天理大が強いアタック力を発揮したところを止めきれなかった。
積賢佑主将
アタックではポゼッションを上げてトライを取り切る、ディフェンスでは相手がフィジカルが強いので1st、2ndのタックルを徹底的にやっていこうとした。相手のフィジカルに負けて、後半押され、自分たちの掲げる「ダイナミックラグビー」もディフェンスもできず終わった。アタックはいい展開力があったがディフェンスで取られたのが痛かった。来年、後輩たちにつなげていきたい。
Q.前半リードして終えたがあの時点での手応えは。
内山監督
ポゼッションのところ。ミスがありペナルティーもあった。ポゼッションを上げてボールをキープして攻撃できれば勝ちきれるイメージはあった。
Q.天理大のフィジカルは強かったか。
積主将
相手のテンポでボールを出され、展開力について行けずトライを取られたのが今日のゲームだった。ディフェンスを徹底しようとしたが自分たちのディフェンスが甘かった。
Q.新年の壁を乗り越えられない理由は。
内山監督
いいチームだったので壁を破れるだろうと思っていたが、フィジカルなどもっと上げないといけない部分、徹底しないといけない部分をもっと早い段階で準備をして、加速的に上げないといけない。そこができればベスト4、優勝を目指せる。
Q.来年のチームの是正ポイントは。
積主将
4年生が「日本一」を掲げたが、途中でぶれた部分がありOne Teamになれない時期があった。チーム目標を明確にして全員が同じ目標に向かえば日本一に近づく。
天理大学
小松節夫監督
アタックに優れたチームでディフェンスがどれぐらい通用するかをテーマにして臨んだ。工夫したアタックで「前に切りにくる」ようなボールの動かし方をされ、前半は戸惑ってトライをとられた。後半は修正でき、アタック時間が増えてトライを重ねることができたのが勝因。
岡山仙治主将
天理らしいしつこいディフェンスをしようと臨んだが、相手の展開アタックに受け身になり、簡単なタックルミスやディフェンスミスで「殴り合い」の試合になってしまった。「守ってトライする」ことをやろうとしていたが、前半できず苦しい展開だった。後半は修正でき勝因になった。準決勝では「入り」からそれをしてディフェンスから流れをつかみたい。
Q.後半すごくディフェンスが良くなったが、ハーフタイムでどんな話をしたか。
岡山主将
相手のパサーに対してタックラーが止まってしまってスライドできない部分があった。内側をしっかり使ってスライドすることを話し修正できた。
Q.リーグ戦から試合間隔が開いたが影響は。
小松監督
毎年のことでもあり神経質には考えていない。前半の悪かったところとゲーム間隔は関係ないと捉えている。
Q.前半リードされたが展開に焦りはなかったか。
岡山主将
関西リーグの時から苦しい展開を楽しもうとやってきた。苦しい状況を楽しめば落ちずにやれる。不安もなく、後半の修正点にフォーカスできて焦りはなかった。
Q.早稲田大の印象は。
小松監督
きっちりしたラグビーをする印象で伝統のある素晴らしいチーム。急に変わったことをどうこうより、自分たちの準備をして胸を借りるつもりで臨みたい。
岡山主将
早稲田への対策というより自分たちのラグビー「ディフェンスから」を見返す。自分たちのチームカラーが今日は出せなかったので、スピードのある展開ラグビーの早稲田にしつこいディフェンスを遂行したい。
(文責:大阪府協会 丸井康充)