マッチレポート
昨日のトップリーグ第3節とは打って変わり、パロマ瑞穂ラグビー場は、冷たい空気の冬空のコンディションのもと、レッドスパークスのキックオフでゲームがスタート。
キャッチしたシャトルズは、すかさず攻撃を開始する。レッドスパークスの厳しいタックルを受けながらも確実に前進。相手陣ゴール前に進むとペナルティーを獲得、得意のラインアウトモールに持ち込む。レッドスパークスは正面から応戦、ゴールラインを割らせない。
ゴール前の攻防から⑨藤原が冷静にコントロール、巧みにBKのライン攻撃を織り交ぜながらボールを動かす。前半6分、中央から左に展開、⑧セウが防御を受けながら⑪シオシファへ渡し左隅にトライ、5−0と先制する。
続く前半12分、シャトルズは⑭中野のジャッカルからボールを奪取、相手陣へ入り、力強い突破で相手陣ゴール前に進むと⑫ピシが中央を抜け出しトライ、コンバージョンも成功して12−0とリードを広げる。
攻撃に転じたいレッドスパークスは、中盤から積極的に攻撃を試みるがシャトルズの鋭い防御に後退する。
それでも⑫トネの突破から相手陣ゴール前へ進み、FW・BK一体となり攻撃を試みるがラストパスがスローフォワード、その後のスクラムはシャトルズが制し守りきる。
中盤で主導権を取り戻したシャトルズは、さらに得点の機会を伺う。
前半28分、シャトルズは後退した中盤からのキックカウンター攻撃を有効に立て直すと、大きく左に展開、最後は⑮大道が左隅から回り込みトライ、17−0とする。
悪い流れを断ち切りたいレッドスパークスは、反則の続くシャトルズに乗じて前進、ラインアウトモールで前進を図るが、シャトルズ防御を崩しきれない。レッドスパークスは中盤に戻り攻撃を継続するが、シャトルズの堅守は継続されチャンスを与えてくれない。
ロスタイムの前半44分、シャトルズはプレッシャーをかけた攻撃でレッドスパークスの反則を誘い、相手陣ゴール前へ進む。
最後は、安定したラインアウトモールで前進し②佐藤が右隅にトライ、22−0、シャトルズのリードで前半が終了した。
後半、ノーホイッスルでスコアが動く。
後半4分、レッドスパークスはリスタートボールを獲得するとシャトルズ防御の一瞬を突き自陣から攻撃、相手陣に入っても攻撃を継続、左右にボールを動かすと最後は⑯原山が左中間にトライ、コンバージョンも成功し7−22、幸先の良いスタートを切る。
シャトルズは中盤でのブレイクダウンを制し前進、得点の機会を伺う。
レッドスパークスはブレイクダウンでボールを奪取、勢いを取り戻し、相手陣ゴール前まで地域を進める。
後半20分、レッドスパークスは中央スクラムから右展開、巧みなループプレーで⑭カマナに託すと右隅に飛び込みトライ、コンバージョンも成功し14−22と追い上げる。
前半の勢いを取り戻したいシャトルズは、後半26分、相手陣ブレイクダウンを制してペナルティーを得るとラインアウトモールで前進。そのままラックとなり左に攻撃を維持して⑱石澤が右隅に押し込みトライ、コンバージョンも成功し29−14と安全圏へスコアを戻す。
諦めないレッドスパークスは、圧力をかけ続け相手陣ゴール前へ進む。アドバンテージを得ながら攻撃を継続するが、シャトルズも防御態勢を解かない。
それでも後半34分、レッドスパークスはペナルティーからスクラムを選択すると安定したボールを供給、⑧トゥべが左中間に飛び込みトライ、19−29と食い下がる。
しかし、今季無敗のシャトルズは強さを見せる。
後半39分、トライを与えた同じような相手陣ゴール前スクラムから押し込み、⑳タンギパが中央にトライ、コンバージョンも成功し36−19とする。
最後もシャトルズは怒涛の攻撃を見せ、ペナルティーを獲得するとショットを選択、不成功となるもルーズボールを再獲得して、⑩バーンズがドロップゴールを決めそのままノーサイド。39−19でシャトルズが競り勝った。
記者会見レポート
コカ・コーラ
向井昭吾 監督
リーグトップ対決で前半の勢いに負けてしまった。接点の強さによりペナルティーが増えてしまった。
西村龍馬 キャプテン
相手の入りが良くて受けてしまった。自分たちのペースでラグビーができなかった。チャンスが多くあったが生かせなかった。
Q:最初に圧力を受けたように見えたが?
向井監督
外国人選手の前進力、キープ力、ブイレイクダウンに受けてしまった。
Q:これからの強化は?
向井監督
ボールを動かした時にトライを取り切ること。アタック時のブレイクダウンの精度をあげる。
Q:次戦以降どのように気持ちを持っていくか?
西村キャプテン
次節に勝って再戦できるなら豊田自動織機に勝ちたい。最初の10分間の入りと接点の強化が課題。
木村貴大選手記者会見
木村選手
コカ・コーラのラグビーはボールを動かすことだが、ペナルティーが多く、得点を取られてしまった。
Q:古巣対決はどうだったか?
木村選手
いつも通りだったが、ワクワクして楽しかった。トライを取れた時など、無理やり輪に入れられそうになったり歓迎を受けた。体力には自信があったが、前半に得点を取られすぎた。特にブレイクダウンが違った。近鉄やトップリーグのチームと対戦することがとても楽しみ。コミュニケーションの質を上げて行きたい。
豊田自動織機シャトルズ
徳野洋一 ヘッドコーチ(HC)
昨シーズンはコーラに負けたので、今年は勝ちたかった。
中村大志 ゲームキャプテン
勝ちという結果はチームとしては良かった。
Q:前半は良かったが後半は?
徳野HC
結果は良かったが内容はミス、ペナルティーなどが課題。前半の勢いを80分通すことができるようにしたい。
Q:メンバーを多く入れ替えているが?
徳野HC
毎週ベストパフォーマンスをできる選手を選考している。
Q:(ゲームの)反省点は?
中村ゲームキャプテン
後半ミスが多かった。最後に流れを取り戻すことができたのは良かった。
Q:プレーオフに向けた準備は?
徳野HC
相手の強度が上がるので、プレーを正確にしていく。プレシーズンマッチで多くの試合をしており、準備をしている。
中野豪選手記者会見
80分間ディフェンスを頑張ることができた。
Q:後半追い上げられたが?
中野選手
ペナルティーが多くなってきたがディフェンスで我慢できた。
Q:移籍の理由は?14番での出場は?
中野選手
より高いレベルを求めてプレーをしたかった。マツダとの試合が楽しみ。11番、14番はどちらでも良いが、14番で試合に出るのは初めてだった。タックルで負けないプレーをすることと、コミュニケーションをしっかり取っていきたい。
(文責:品野いっせい)
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