2016年9月25日(日) 14:00キックオフ グラウンド:京都市宝が池公園運動施設球技場 入場者数:3,506人 天候:晴れ/無風 | ||||
レフリー:戸田京介(日本協会A) アシスタントレフリー:佐々木裕司/橋本唯人/谷口博一 ムロオ マン・オブ・ザ・マッチ:同志社大学 4山田有樹 |
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京都産業大学 | 同志社大学 | |||
31 | FULL TIME | 33 | ||
21 | 前半 | 7 | ||
10 | 後半 | 26 | ||
詳細 (PDF) |
マッチレポート
京都市宝が池ラグビー場。2016ムロオ関西大学ラグビーAリーグ開幕日の2戦目、京都産業大学対同志社大学、初戦から好カードとなった。
京都産業大学のキックオフで試合開始。同志社大学はFWの早い集散で前進を図り、京都産業大学は好ディフェンスからターンオーバーで応酬する。お互い一歩も引かいないという姿勢が見て取れた。
京都産業大学は細かいパスをつないで、同志社大学ゴール前に攻め入る。ラインアウトを得た京都産業大学はモールを組み、FW戦にこだわるが同志社大学はきっちりディフェンスで対応。ゴールラインを背にゲインを切らせない。前半8分、同志社大学ゴール前まで攻め込んだ京都産業大学は、中央付近ラックから⑨、⑧とつなぎポスト横にトライ。先制点を挙げる。⑩のゴールも成功し、7対0とリードする。
同志社大学も次のキックオフから反撃、京都産業大学陣へ攻め込む。両チーム激しく攻防を繰り返すも、スクラムは京都産業大学がコントロール、同志社大学を押し込む。同志社大学は前半14分、京都産業大学のゴール前ラックから展開⑨から⑫に渡り左中間トライ、⑩のゴールも成功し、7対7と京都産業大学に追いつく。熱い試合展開に、両チームのファンから「ここからや。」と歓声が飛ぶ。
同志社大学は⑨からのハイパントを織り交ぜ、前進を図る。京都産業大学は、FW戦にこだわり、スクラムでも再三プレッシャーをかけ、反則を誘う。前半20分、ディフェンスラインが良く前に出ている京都産業大学は同志社大学のキックを⑫がチャージ、すぐさま⑩拾ってトライ。⑩がゴールを決め、14対7とリードする。
京都産業大学のディフェンスは厳しく、同志社大学はハンドリングミスが出て、なかなか取り切れない。京都産業大学は前半26分、同志社大学陣10m付近のラインアウトからモールを組み、こだわりを見せて、最後は④が同志社大学ゴールに飛び込んだ。⑩のゴールも成功し、21対7とリードを広げた。このまま前半は終了。
後半、どちらが先に得点するのかが、試合の流れを左右するポイントとみられた。
後半開始早々、同志社大学はBKにどんどん展開、中央付近ラックから左へ展開、⑩から⑮と渡り、⑮抜け出して⑧、⑪とつないで左隅にトライ、⑩のゴールも成功し、21対14。追い上げののろしを上げた。
後半5分、同志社大学がテンポアップ、ラックを連取。たまらず京都産業大学はオフサイドの反則。京都産業大学のゴール前で得たラインアウトを同志社大学FWはモールで攻める。これをきっちり押し込んで②がトライ。⑩のゴール成功し、21対21と追いついた。
お互いのプライドをかけた戦い、スタジアムもグラウンドに引き込まれていくように感じる。
後半13分には京都産業大学が同志社大学ゴール前に攻め込む。京都産業大学はスクラムを押し込み、組むこと三度、⑨がブラインドサイドを突いてトライ。⑩のゴールも成功し、28対21と勝ち越し。京都産業大学がFW戦にこだわる、ぶれない戦い方を示した。
同志社大学も負けてはいない。FW戦で真っ向勝負だ。後半16分、同志社大学FWはまたしてもラインアウトからモール、怒涛の押しを見せて京都産業大学からペナルティートライを奪い取った。⑩がゴールも決めて、再び同点にする。この後、両チームとも選手を入れ替えて勝負をかけてくる。
後半33分、同志社陣10m中央付近スクラムで同志社大学、痛恨のコラプシング、京都産業大学はためらわずにPGを狙う。⑩が決めて、31対28と再び勝ち越し。勝負は最後の5分間に持ち込まれた。同志社大学は京都産業大学陣に攻め込むも、京都産業大学のプレッシャーにミスが出て、思うような展開にならない。いよいよ、1分のロスタイムに入りかけたころ、同志社大学は京都産業大学ゴール前に殺到、ラックから左へ展開、最後は④が京都産業大学ゴールを陥れた。⑩のゴールは不成功であったが、最後に試合をひっくり返し、同志社大学が逆転で勝利を飾った。(31対33)
開幕戦ながら、両チームの意地がぶつかり合った好試合であった。秋初戦ということで、両チームともラインアウトの精度に課題を残した。同志社大学の細かいミスもリズムに乗れなかった原因であったが、勝利したことでチームは良い雰囲気で次節を迎えることだろう。京都産業大学は伝統のFWを軸にした戦法が効果的であることが確認でき、展開力のあるバックスも機能することが分かって、負けたとはいえ、秋のシーズンを乗り切る方向性が見えて、収穫があったのではないか。両チームとも次節の試合に大きな期待を抱かせる好ゲームであった。
文責 西村克美