12月11日(日) 大学選手権 同志社大学 42-3 中央大学

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平成28年度 全国大学ラグビーフットボール選手権大会 3回戦
同志社大学 VS. 中央大学

2016年12月11日(日) 14:05キックオフ グラウンド:東大阪市花園ラグビー場 入場者数:5701人 天候:晴れ/微風
レフリー:木村陽介(日本協会A2)
アシスタントレフリー:梶原晃久(日本協会A1) / 小出兼司(関西協会) / 河井光輝(関西協会)
同志社大学 中央大学
42 FULL TIME 3
28 前半
14 後半
詳細
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マッチレポート

第53回全国大学ラグビーフットボール選手権大会は5大会ぶりにトーナメント方式が採用され、3回戦2試合が東大阪花園ラグビー場で行われた。同志社大学は関西大学Aリーグでは最終戦に天理大学に敗れたものの2位で大学選手権出場枠を獲得。一方の中央大学は、関東大学リーグ戦1部4位で出場枠を得た。

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前半、中央のキックオフで試合が開始される。風上を選択した同志社は、立ち上がりから効果的なキックで相手陣内に入る。中央は同志社の堅いディフェンスを破ることができず自陣での試合を余儀なくされる序盤の展開。試合が動いたのは11分、中央のドロップアウトの球を同志社、FB安田卓平がハーフウェー中央付近でキャッチ。そのまま中央のディフェンスの真ん中を崩し、22m中央付近でフォローした№8末永健雄に繋ぎトライを奪う。SO永富健太郎のゴールはポールに嫌われ不成功(5-0)。

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トーナメント戦を意識した戦いの同志社は、PGを狙える25m中央での反則を得ると16分にSO永富(健)が着実に決め8-0とリードを広げる。なおも同志社は、20分には22mL中央ラックから右展開しSH大越元気からSO永富(健)につなぎ№8末永がライン参加。中央のディフェンスを崩して最後は7人制日本代表の右WTB松井千士に繋ぎ右中間にトライを奪った。俊足バックスがトライを奪うとスタンドからは大きな拍手が起こった。

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この後も同志社の一方的な試合展開で、28分10mL中央付近のラックでのこぼれ球を右PR海士広大が拾いそのままゴールまで40mを走り切るトライなどで28-0の大差をつけた。一方、このままでは引き下がれない中央。前半終了のホーンが鳴った後、同志社大学の反則に対し、35m中央からキャプテンSO浜岸峻輝がPGを決め、28-3で前半を終える。

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後半、風下の同志社は、前半の勢いをそのまま保ち、11分にはFW・BKがゴール前で執拗に攻撃を繰り返し、最後はキャプテン左LO山田有樹が中央にトライ。25分にも右FL野中翔平がトライを加え42-3の大量リードで勝利を手中にほぼ収める。一矢報いたい中央はノーサイド直前に、SH住吉藍好が左中間にトライかと思われたが、インゴールノッコンでノーサイド。

中央大学は、最後まで同志社大学のディフェンスを崩せずノートライで3回戦敗退となった。一方、勝利した同志社大学は、17日(土)に対抗戦Aグループ2位でシードCの早稲田大学と準々決勝で対戦することとなった。

会見ダイジェスト

中央大学
松田雄監督
関東大学リーグ戦1部の4位チームとして、リーグを代表して戦うという意気込みで今日の試合に臨んだが、情けない結果となった。また、選手たちも浜岸キャプテンを中心に頑張ってくれたのだが思うような結果が出せず、申訳ないと思っている。

浜岸峻輝キャプテン
同志社大学を相手に自分たちのラグビーができずに、それがこの結果につながってしまった。

―思うようなラグビーができなかった原因は?

浜岸キャプテン
ロースコアのゲームに持ち込んで自分たちの強みであるモールドライブで攻めたかったのだが、自陣にくぎ付けにされてしまった。

松田監督
同志社は素晴らしいバックスを持ち、また一人一人の選手も強いチームだ、色々と策は練ってきたのだが、エリアのやりとりで思ったとおりのことができなかった。

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同志社大学
山神孝志監督
先週関西大学リーグでの最終戦で天理大学に勝てなかった。そこで、チームの在り方を見直して、それがいい準備となった。また、中央大学に対抗するための対策も練り、それに対して学生達もよくやってくれたと思う。その反面今日の試合ではミスが出て思うようなことができないといった局面もあったが、それもこれからの糧として次の試合に備えて行きたい。

山田有樹キャプテン
確かに先週天理大学に負けはしたが、リーグ優勝だけが目標ではない、大学選手権に向けてチームとして目標を一つにして今日の試合に臨んだ。その結果いい準備ができたと思うし、特にいいディフェンスが出来た。

―次の相手は早稲田大学だが?
山神監督
早稲田大学とはこの春に一度対戦している。その頃からもうスクラムが強かったことを除くと今はすっかり別のチームになっていると思う。今日の相手の中央大学の方が体重では同志社よりはるかに上だったが、同志社は低いスクラムで十分に対応できた。早稲田の力強いスクラムに対してもひたむきに対抗していきたい。今日の結果によるとベスト8の内、関西リーグは3校とも残っており、今、関西には追い風が吹いている。この勢いに乗って、新たに挑戦状を得た我々は関西の先陣を切って来週以降の戦いに臨んでいきたい。

山田キャプテン
早稲田大学の強いスクラムをも十分見据えた上で、我々としては、得意の展開ラグビーに持ち込めるような準備をして行きたい。何とか早稲田を倒し、ベスト4として正月を迎えたいと思っている。
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(記事:山林右二、村島博、丸井康充)

フォトギャラリー

■撮影者:KRPU 渡辺隆夫