トップリーグ 第11節
神戸製鋼 VS. 東芝
2016年12月11日(日) 14:00キックオフ グラウンド:ノエビアスタジアム神戸 | ||||
神戸製鋼 | 東芝 | |||
30 | FULL TIME | 24 | ||
20 | 前半 | 3 | ||
10 | 後半 | 21 | ||
詳細 (TL公式) |
マッチレポート
前節終了時点、神戸製鋼は8勝2敗の4位、首位ヤマハには勝ち点10差あるものの、次節に直接対決が控える。逆転優勝のために今節は勝利だけでなく、ボーナスポイントを獲得したい。一方の東芝は4勝6敗と想定外の苦戦を強いられている。
ゲームは神戸製鋼の先蹴りでキックオフ。早々の2分、東芝がノットロールアウェイの反則を犯し、神戸製鋼SO10山中がPGを決め3-0とスコアを刻む。
8分には、東芝ゴール前5メートルで神戸製鋼がラインアウトボールをクリーンキャッチ、そのままモールを押し込み最後はFL7橋本がT。SO10山中のGも成功し、10-0。前に出ると無類の強さを発揮する神戸製鋼。
15分 東芝は神戸製鋼が自陣22メートルライン上中央で犯した反則から、SH9小川がPG成功、10-3とする。
20分 東芝が自陣22メートルライン内側のスクラムでコラプシングの反則を犯し、神戸製鋼SO10山中がPG成功13-3とすると、続く30分 東芝ボールのスクラムから出たボールをSH9小川が持ち出しラックとするが、こぼれたボールを神戸製鋼SH9エリスが一瞬の隙を突いて拾ってCTB12バイフへ繋ぎ、最後はCTB13ルーキー林がトップリーグ初T。
SO10山中のGも成功し20-3と差を広げる。前半終了間際、東芝が神戸製鋼ゴール前まで迫るがTに至らず。
前半終了してTは神戸製鋼の2本のみで、点差ほどの開きはない。後半に向け、東芝が修正できるかが焦点となる。
49分、SH9エリスからSO10山中、WTB23レイと、空いたスペースへ、ワイドにボールを運ぶ神戸製鋼らしい繋ぎから、最後はFB15正面が右隅に飛び込みT。SO10山中の難しい角度からのGも成功して27-3。
神戸製鋼のボーナスポイント獲得も視野に入ってきた53分、東芝が神戸製鋼陣22メートルラインからの連続攻撃でCTB13渡邊が縦に抜け出し、WTB11大島へ繋ぎ、最後はLO4梶川がT。SH9小川のGも成功して27-10と追い上げれば、直後の58分、東芝のオフサイドから神戸製鋼SO10山中がPG成功、30-10と突き放す。
64分、神戸製鋼ボールを東芝SH9番小川が奪取、たまらず神戸製鋼がオフサイドの反則を犯す。東芝FB15バンワイクが素早くリ・スタート、虚を突かれた神戸製鋼DFは反応出来ず60メートル以上の独走を許し、ゴール下にT。バンワイクが自らGも鎮め30-17。場内もざわめき出す。
ゲーム内容を映し出すように、両チーム、ボールの収まりがつかず、思うような攻撃が出来ない。75分には、神戸製鋼LO19伊藤が故意のペナルティでシンビンとなり、神戸製鋼は残り時間を14名で戦う苦況に追い込まれる。
攻勢に回った東芝は76分、混戦からFL6メッサムが抜け出し、ディフェンスをひきつけた後、WTB22松延へ繋ぎそのままT。SH9小川のG成功で30-24と追い上げ、期待と不安が入り交じった空気が流れるも、残り時間、神戸製鋼FWが巧みなボールキープで時を稼ぎ、そのままノーサイドを迎えた。しかし、神戸製鋼の薄氷を踏みながらの勝利は、ボーナスポイント獲得出来ず終いとなった。
MOMは、スクラムを支えたPO3山下裕史が受賞。
(文責:南 博、広報担当:廣島 治)
記者会見ダイジェスト
◆東芝ブレイブルーパス◆
コーチ:富岡鉄平
キャプテン:リアム・メッサム
【今日の試合について#コーチ】
好調な神戸製鋼に対して、どう対応出来るか、タフな攻撃で相手を上回ることをテーマに戦った。今日の東芝はミスが多く、その差が負けに繋がってしまった。負けてはしまったが、今日のテーマは果たせたと思っているし、選手はよく頑張ってくれた。今日のテンションを保ったまま、次週に向けて準備していきたい。
【今日の試合について#キャプテン】
チームとして非常に激しく戦えた。徐々にやるべきことが出来るようになってきたが、序盤で思うような形の試合展開が出来なかった。
◆神戸製鋼コベルコスティーラーズ◆
コーチ:ジム・マッケイ
キャプテン:橋本大輝
【今日の試合について#コーチ】
選手が最後勝ち切り、よく頑張ってくれた試合だった。ニュートラルな立場から観ると、とても良い試合になったと思うが、コーチの立場から観ていると心配になる面も多々あった試合だった。
【今日の試合について#キャプテン】
前半の入りは良かったが、後半に勢いが落ちてしまった。コーチのコメントにもあったが、観客のみなさんには楽しんでもらえる試合になったと思う。
【後半残り30分でミスが多くなったが原因は?#コーチ】
ペナルティの細かい修正は、ビデオを観て行なっていく。追われている状況の中で、勢いに押されてミスが増えてしまったように感じる。
【ルーキーの林選手の初トライについて#コーチ】
前週、トップリーグ初のスタメンとなったが、とても頑張ってくれた。今週もしっかりと良いパフォーマンスを観せてもらったと評価している。
【今日が復帰戦となったベッカー選手、ニコラス選手についてはどのように評価している?#コーチ】
2人とも決して軽い怪我ではなかったが、ハードな準備をこなして、このタイミングで戻って来てくれた。今日の試合も、良い役割を果たしてくれたと思っている。
【次週のヤマハ戦について#コーチ】
今日の試合はタフだったが、ヤマハ戦に繋がると感じている。東芝とヤマハはプレースタイルが全く異なるので、それに合わせて内容を変えていくが、神戸製鋼のスタイルを貫き、精度を高めていく。
【次週のヤマハ戦について#キャプテン】
自分たちにとってファイナルだと思って挑みたい。アタックし続けることが神戸の強みだと思っている。次週も80分間アタックし続けることと、DFの時のタックルの精度を高めて臨みたい。
【平尾誠二さんが亡くなってから2カ月になるが、今の気持ちは?#キャプテン】
まだ自分自身も、チーム全体も、実感がなく、気持ちの整理もついていない状態。今もどこかで観てくれているような気持ち。しかし、やらなければいけないことは変わらないので、あまり気にせず、試合に集中するようにしている。
(濱田 麻以佳)