マッチレポート
師走を前に暑ささえ感じる日差しの下、朝日大学のキックオフで試合が開始された。
直後にチャンスを掴んだのは朝日大学。キックオフボールを獲得するとF Wが力強く突進し、フェイズを重ねて確実に前進。最後は②菅野が右隅にノーホイッスルトライ。コンバージョンも成功し7-0、幸先の良いスタートを切る。
対する福岡工業大学は中盤から攻撃を継続するも、朝日大学の堅守で前進を阻まれる。ゲームは中盤の攻防が続き、拮抗した展開となる。
スクラムでは朝日大学が優位に立ち、福岡工業大学陣に地域を進める。前半16分、朝日大学が22m付近のラインアウトからモールで前進。そのまま右中間に⑤イオスアが飛び込みトライ、12-0とリードを広げる。
対する福岡工業大学は中盤のペナルティーから地域を進めるが、ラインアウトが安定せずチャンスを生かしきれない。
地域の前進をうかがう朝日大学はラインアウトモールから大きく前進。ペナルティーを得て22mライン付近まで地域を進める。このままリードを広げるかというタイミングでミスが起こり、福岡工業大学は自陣から大きく前進する。
前半30分、福岡工業大学はスクラムから攻撃を重ねると⑬ヴァカラヒが右中間に飛び込みトライ。コンバージョンも成功し7-12と追撃する。
前半34分、スコアはすぐ動く。中盤からペナルティーを得た朝日大学は、相手陣22m内のラインアウトモールから力強く前進し、そのまま⑤イオスアが右中間にトライ。コンバージョンも成功し19-7とする。
福岡工業大学は前半終了間際の絶好のチャンスを得るも朝日大学が守り切り、そのまま前半が終了した。
時間前にグランドに戻る両チームの熱気のこもったリスタート直後、福岡工業大学は中盤ラインアウトから巧みなサインプレーで前進。折り返しの攻撃から⑥吉野が一気に抜け出し中央にトライ。前半のお返しとばかりにノーホイッスルトライからスコアし14-19とする。
勢いに乗った福岡工業大学は自陣からボールを奪取、ゴール前中央でスクラムを得るも、朝日大学の強力なプッシュから攻撃を寸断される。その後は双方、力のこもったボールの争奪が繰り返されるが互いの堅守でスコアが動かない。
ゲームの硬直を破るかのように双方のチームは選手を入れ替え、テンポを変えようと試みる。
すると後半21分、福岡工業は自陣でのターンオーバーボールを左に展開し、最後は⑪恵良が走り切り左隅にトライ。コンバージョンも成功し21-19と逆転に成功する。
対する朝日大学は優位に立つセットプレーから地域を進め、後半29分相手陣ゴール前スクラムから⑧ワカヴァカがそのまま押し込み左中間にトライ。24-21と再逆転する。
勢いに乗った朝日大学はさらにスクラムを優位に立ち、相手陣ゴール前へ地域を進める。それでも福岡工業大学はあきらめない。
ノーサイド直前、自陣ゴール前から果敢に攻撃し、ボールを大きく動かし一気にビックゲイン。最後は⑧鎌田が懸命のサポートからボールを受け取りトライ。終了のホーンとともに28-24、。劇的な2回戦は福岡工業大学の勝利で幕が閉じられた。
試合後コメント
朝日大学
吉川充監督
ありがとうございました。ライバルである福岡工業大学に、今シーズンコロナ禍で厳しい中、チームを作ったが力が及ばなかった。主将を中心に、やれることを探しながら時間を積み上げたが2回戦は難しかった。
宮田賢斗キャプテン
ありがとうございました。勝つことが難しいと思った。セットプレーにこだわり、努力したが勝ちたいという気持ちが足らず、最後の際で受けてしまい、勝ちきれなかった。
Q.リードを保ちながら試合が進んだが、防御等グランドでどのように話し合ったか?
宮田キャプテン
勝っている中、防御にこだわり、ボールを取り返すことを話した。最後に防御の間を切られた。横とのコネクションが乱れた。
Q.リードを保って進んでいったが、流れが変わった所は?
吉川監督
攻撃のときボール保持の時間が長いが、良いランナー、長いパスで一気にトライを取られた。バックスの防御は頑張っていたが相手チームを称えたい。
宮田キャプテン
3点リードしていた残り時間、自陣からキックで地域を進めた。ボールキープの選択が良かったかとも思った。
福岡工業大学
宮浦成敏監督
協会関係者の方々ありがとうございました。スクラム、ラインアウト、モールのセットプレーがだめだった。ゲームの入りをしっかりと主将と確認したが最初10分で2トライとられ、幸先が悪いと感じた。チームの悪い癖で、そこから相手の弱みが見えてからは外展開のプレーがうまくいき勝ちにつながった。相手のキーマンにラインブレイクを許したがそこからターンオーバーができ得点できたが、ペナルティーが多かったので、規律を保ち次の試合に臨みたい。
香山海渡キャプテン
チームの悪い癖で前半の入りが悪く、連続トライを許してしまった。時間が経つにつれ、相手の弱みを再確認し、自分たちの準備したプレーをすることができた。良い試合の入りを準備して、次の試合を行いたい。
Q.相手の弱みとは?
宮浦監督
大きい重量フォワードだが、走力は高くない。ターンオーバーからテンポを上げてボールを動かし、外に振り続けることが良い結果につながった。
Q.試合の入りは良くなかったがどのように立て直すために意志決定をしたか?
香山キャプテン
マイボールキープを心がけ、外にボールを動かし続けるよう声がけをした。
(文責 品野いっせい)
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