必要とされるところでプレーしたい
今回登場いただくのはキム・ヨンデさん。元日本A代表のフランカーで2014年3月までNTTドコモレッドハリケーンズに所属。同年8月大阪・京橋でステーキ食堂BECOをオープンされました。 オープン以来、連日大盛況。華麗なる転身を遂げた、その仕事に迫ります。
現在の仕事内容
−−現在のお仕事を教えて下さい。
キム 京橋にあるステーキ食堂BECOのオーナーです。
−−どんなお店でしょうか
キム 北海道産国産牛を使った赤身肉の専門ステーキ店です。日本では美味しいお肉というと、脂ののった霜降り。だからカロリーも高い。でも赤身は低カロリーでヘルシーなんですよ。
−−さすがオーナー、お詳しいですね。
キム 現役時代、体作りのために食事は研究し尽くしていたんですよ。脂の多いものではなく、筋肉になるものを。それでいて美味しいとなると、赤身肉に行き着いたんです。 僕は料理はしませんが、現役時代に蓄積した経験と知識を活かして、今のお店をオープンしました。
−− しかし3月まで現役をされていて8月にお店をオープン。とても早いように思います。
キム やろうと決めてから引退、それから準備して開店。バタバタとしましたが、ようやく慣れてきました。
−−お仕事、忙しそうです。
キム お陰様でランチは毎日満員です。沢山の方に来ていただいて、本当に有難いです。
現役時代の経歴
−−ラグビーをはじめたのは中学生の頃だそうですね。
キム ラグビー部の先輩がかっこよくて、憧れて入部しました。高校は花園に出たい一心で島根の江の川高校(現石見智翠館高校)に進学しました。 大阪産業大学に入ってからは「ラグビーで食べていこう」と思うようになっていました。大学を卒業して近鉄に2年、オーストラリアで半年、ホンダ、リコー、ドコモとそれぞれ2年ずつです。
−−全5チーム、全てプロ選手として契約でしょうか。
キム 最初に所属した近鉄から「プロでどうか」と言われたので、特に自分から望んだわけではないですが。それ以来ずっとプロ選手としてラグビーをしてきました。 プロなら自分が必要とされているところでプレーしたいという思いが強く、気がついたら5チームです。
−−ポジションはずっとフランカーですか?
キム 高校の途中までスタンドオフでしたが、なかなかレギュラーになれず。フランカーに転向して試合に出られるようになって、それ以来ずっとフランカーです。
ラグビーと仕事
−−今の仕事とラグビーの共通点を教えて下さい。
キム 仕事をする中でミスやウィークポイントを見つけ出す。対策を練る。改善策を打ち出して実施する。フィードバック。更に改善。それを繰り返していく作業は、ラグビーとほぼ同じですね。
−−ラグビー経験が今の仕事に役だっていることはありますか。
キム どんな逆境に立たされても、絶対に折れない負けない気持ちをラグビーを通じて養う事ができました。 あと、苦しい事を一緒に乗り越えたり、しんどい事を共有出来る友達が出来たのは大きいです。 今でも毎日のように仲間がお店に来てくれます。
−−現役時代に「やっておけばよかった」と思うことはありますか
キム 貯金です。もらったら使ってしまったので(笑)
将来の目標
−−今はどんなことを目標にされていますか。
まずは地元に根付いたお店にすることです。そして、食を通じてラグビーだけじゃなくアスリートの栄養や健康を支えたいです。 あとやっぱり僕を育ててくれたラグビーに、早く恩返ししたいですね。
−−なるほど、プロ選手として得た抱負な経験とノウハウがお店にもヨンデさんの将来にもつながっているんですね。
現役時代、見るものを魅了した運動量は飲食店経営にグラウンドを移しても変わりませんでした。ありがとうございました。
店舗情報
店名:ステーキ食堂 BECO
住所:大阪市都島区東野田町1-15-12
電話:06-7172-9069
営業時間:11:30~14:00(LO13:30) 17:00~23:00(LO22:30)
定休日:第2・第4月曜日
ホームページ:https://www.facebook.com/11niku.kyoubashi(Facebookページ)