2016年9月10日(土) 19:00キックオフ グラウンド:三重交通Gスポーツの杜鈴鹿 | ||||
Honda | トヨタ自動車 | |||
30 | FULL TIME | 32 | ||
15 | 前半 | 8 | ||
15 | 後半 | 24 | ||
詳細(TL公式) |
マッチレポート
さわやかな秋の夜風が心地よい三重交通Gスポーツの杜鈴鹿。リーグ戦第3節、HondaHEAT対トヨタ自動車ヴェルブリッツの試合が行われた。試合前からスタンドは地元Hondaのファンと、同じ中部地方に本拠地を置くトヨタのファンで埋め尽くされていた。
ここまで2連敗中のHondaはホームでの試合ということもあり、なんとか1勝をつかみ取りたい一戦である。一方、波に乗っているトヨタはこの勢いのまま3勝目を狙う。
満員の観客の大声援に迎えられ両チームの選手が入場し、梶原Refの笛でゲームがスタートした。
前半は一進一退の攻防が続く。前半14分にトヨタがラインアウトからチャンスをつくると、アウトサイドCTBイェーツスティーブンがラインブレイクし、ゴール左中間にトライ。トヨタが5対0と先制すると、前半19分には、ルーズボールをHondaの左WTBディグビーイオアネが拾いそのままゴール左隅へトライを決め、同点に追いついた。その後も両者は白熱した攻防を繰り返し、緊張感のあるゲームを展開する。
前半終了間際、Hondaはゴール前5mラインアウトからモールを形成。激しい押し合いの末、ラックにもつれる。そのラックから左サイドを再びイオアネが突き、トライを決めた。その瞬間、観客席からはひときわ大きな歓声が沸きあがった。その後、右WTBレメキ・ロマノ・ラヴァがゴールキックを成功させ、15対8と勝ち越した。ここで前半が終了した。
後半は、Hondaのキックオフでスタート。後半10分、トヨタは敵陣ゴール前のラインアウトモールから果敢にチャンスをつくっていく。モールアタック後に形成されたラックからパスアウトされたボールをSO小西がDFライン裏へショートパント。そのボールがゴールポストに当たり、インサイドCTBタウモエピアウシリベヌシィがキャッチ。そのままゴール中央にトライを決めた。
同点に追いついたトヨタは後半18分、アウトサイドCTBイェーツスティーブンがラインブレイクし、左FL藤井がパスを受け、勝ち越しのトライをとった。さらにトヨタは後半28分にもPGを決め、18対25とリードを広げる。
しかし、今日のHondaは簡単には終わらない。後半30分、レメキがトライを決め23対25とすると、後半35分にはハイパントのこぼれ球をFB本村がキャッチ。独走トライを決め逆転に成功した。その後のゴールキックをレメキが落ち着いて決め30対25とトヨタを突き放す。Hondaファンの誰もが今季初勝利に期待した。
だが、やはりトヨタは強い。ラストワンプレーで粘り強く精度の高いアタックを展開し、最後は中央スクラムから左にパスアウトされたボールをFBロビーロビンソンに代わり途中出場した城戸が同点トライを決めた。勝ち越しのかかったゴールキックをベンルーカスが冷静に決め逆転に成功した。勝利を目の前にしていたHondaにとってはあまりにも惜しい一戦となった。MOMにはトヨタのベンルーカスが選ばれた。
監督&キャプテンコメント
Honda
藤本ヘッドコーチ
前節よくない負け方をしたので、地元で勝てるようしっかり準備をしてきたが負けてしまった。ここがまた伸びしろだと思って次のクボタ戦に備えたい。
小西キャプテン・ゲームコメント
ホームでのトヨタ戦ということで気合が入っていた。自分たちのラグビーをしてフィジカルの強いトヨタに真っ向勝負を挑んだ。結果としては負けてしまったが、自信にもなった。次のクボタ戦は勝ちにいきたい。
ーゲームプランと評価は?
藤本監督
ボールの動かし方と今年やってきたことにフォーカスしてきた。前半リードしたが仕切り直そうと伝えた。相手のテリトリーに入ってプレーしようと後半に臨んだ。前節より前に出られたが前半最初のアタックにもたついたので改善していきたい。
ートヨタに対しての手ごたえは?
小西キャプテン
トヨタはフィジカルが強いがいける部分もあった。ラインスピードの速いディフェンスに対応できていない部分もあったので、改善して次につなげていきたい。
トヨタ自動車ヴェルブリッツ
菅原監督
怪我やメンバー交代等で厳しい試合だったが、勝てたのはラッキーだと思う。タフなゲームになってしまった原因は自分たちの精度が低かったことだ。次の神戸製鋼戦に向けて自分たちのやってきラグビーの精度・実行力を上げていきたい。ただ選手たちは最後まであきらめずによくやってくれた。
滑川ゲームキャプテン
三重のグランドでトヨタの応援が大きかったのは、驚いたし幸せだった。お互い自分たちのチームらしさを出した前半だったが、結果的に勝てたことは、今までやってきたことを信じられるきっかけとなった。春からやってきたことをこれからも信じてやっていきたい。
ーメンバーが大きく変わったことについて、またゲームの収穫は何か?
菅原監督
15節やっていくうえで底上げが大事。今まで出ていないメンバーも良いパフォーマンスをし、自分の力をしっかり発揮してくれたので良かった。今後はこのようなプレッシャーの高いゲームでの実行力を身につけていかなければならない。前半のビハインドを後半で修正していけたのは良かった。
ー次節への意気込みは?
滑川キャプテン
開幕から4試合勝つことを中期的な目標にやってきた。長期的な目標は優勝である。これまで3試合勝ってきたので、次節の神戸製鋼はチーム一丸となって必ず勝利し、目標を達成したい。
(文責:水谷真也・伊藤栄紀 写真:萩原康夫 広報担当:山中茂生・徳岡毅也)