11月28日(土) 第3節 Honda 10-41 東芝

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11月28日(土) 第3節 Honda 対 東芝

2015年11月28日(土) 11:40キックオフ グラウンド:エコパスタジアム
レフリー:松本剛 (日本協会A1)
アシスタントレフリー:吉浦忠孝 / 丸山智一 / 吉本敬
Honda
HEAT
東芝
ブレイブルーパス
10 FULL TIME 41
5 前半 15
5 後半 26
 勝点
0
詳細(TL公式)  勝点
5

マッチサマリー

【Honda HEAT善戦するも東芝後半地力の差を示して勝点5を獲得】

 2019年ワールドカップ日本大会の会場のひとつとなっている静岡県エコパスタジアムで14年振りとなるラグビーの試合が開催された。エコパスタジアムは日本大会の会場の中で2番目に収容人数の大きいスタジアムで、今日がトップリーグ初開催となった。
快晴の中、日本代表キャプテンのマイケル・リーチ選手や大野均選手を擁する東芝と東海地区のHonda HEATの試合に7,600人の観衆が詰めかけた。

Hondaのマルセル・クッツェー

Hondaのマルセル・クッツェー

先週接戦を勝利して勝点を獲得したHonda HEATとNTTコムに思わぬ大敗を喫した東芝の1勝1敗同士の熱い戦いが始まった。
東芝は開始1分に左CTB仙波をシンビンで欠く中、相手陣左中間40mのPGをFBステインが決めて先制する。さらに、東芝は17分相手ゴール前のPKからスクラムを選び、スクラムから近場を攻めて最後はFWが一体となって押し切りHO湯原がトライする。GもFBステインが決めてリードを10点とする。東芝は26分にもゴール前5mのラインアウトからのモールを押し込みHO湯原が2つ目のトライをあげる。
東芝は3つ目のトライを狙って連続攻撃を仕掛けるが、Honda HEAT BKの激しいタックルを受けた東芝FBステインがこぼしたボールを左WTB生方が拾い上げて50m走り切り左中間にトライし5-15とする。Honda HEATは右WTBロマノラヴァなど個々の良い走りで東芝陣に攻め込むもののノックオンやPKで自らチャンスを潰してしまった。相手の反則を確実に得点につなげた東芝が10点のリードで前半が終了した。

東芝のR・カフィ、ホンダの天野豪紀、東芝の森田佳寿

東芝のR・カフィ、ホンダの天野豪紀、東芝の森田佳寿

後半3分にHonda HEAT右PR元が反則の繰り返しでシンビンとなる。Honda HEATはこの場面で左FL中田を下げてリザーブPR金を投入する。5分東芝は相手ゴール前のPKからスクラムを選び、SH小川がサイドをついて中央にトライする。12分にもラインアウトから右に展開して右CTBカフィがディフェンスの穴をついて右中間にトライ、FBステインのGも決まって29-5とする。東芝はHonda HEAT右PR元のシンビンでFLが抜けている10分間で2つのトライを奪った。

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東芝・湯原祐希のトライ

反撃したいHonda HEATは自陣から積極的にボールを回し、右ライン際を相手陣22m付近まで攻め込み、さらにゴール前5mからのラインアウトからのモールを押し込んで左FL中田がトライする。左FL中田は右PR元のシンビンにより交替で10分間外に出ていた分を取り戻す意地のトライだった。
しかし、東芝はFBステインの正確なキックと安定しているラインアウトから相手陣深く攻め込み、31分左に展開してFBステインがトライする。37分にも自陣からBKに回して右LOメッサムがトライしてGも決まり41-10で試合が終了した。

Hondaのトマシ・ソンゲタ

Hondaのトマシ・ソンゲタ

 
 この日のマン・オブ・ザ・マッチは、トライを2つ奪ったHO湯原かと思われたが、正確なキックで試合を有利に進めたFBステインが受賞した。

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(関西ラグビー協会広報委員 石垣俊幸)
(静岡県庁ラグビー部 田代俊彦)

会見ダイジェスト

ホンダヒート
藤本知明ヘッドコーチ
本日はこのような素晴らしい会場でラグビーができて非常にうれしく思っています。2019年にここでラグビーW杯が開催されるということもあって、見に来ていただいた方にいいラグビーを見せたかったのですが、前半に規律が取れず、東芝さんのやりたいラグビーをやらせてしまった。試合全般としては東芝さんが強かったということです。

天野豪紀主将
本日はありがとうございました。ホンダとしては真っ向勝負で立ち向かっていこうと、特にFWは気持ちが入っていたが、ラインアウト・モール・スクラムのところで規律が守れなかったり、後手後手になってしまった結果、試合をもっていかれてしまいました。次節、サントリー戦に向けてFWはしっかり規律を守りながらも、激しくセットピースのところでできるように修正していきたいです。

Q.東芝のスクラムの印象は?
天野主将
自分たちよりも組んだ後にまとまりがあった。自分たちの修正が遅れた分、ペナルティなど東芝有利になってしまった。組んでいて力の差は感じなかったが、自分たちの修正能力が少し足りなかった。

東芝ブレイブルーパス
冨岡鉄平監督
初めてエコパスタジアムで試合をしましたが、今までで一番いいピッチで試合ができてうれしく思います。交通の便もよく、これだけの人に集まってもらってうれしいです。
先週、NTTコムに敗れて1週間、スタッフ、選手がいろんな思いでいい準備をしてきました。序盤はもたついたが90分やりきった選手にも満足していますが、試合は続いていくので次の準備をしっかりやっていきたいと思います。

森田佳寿主将
素晴らしいスタジアム、そして多くのファンの前でプレーできたことをうれしく思います。内容に関しては、アタックではBK・FWがコミュニケーションを取り攻撃を繰り返し、ディフェンスに関しては強い選手に対して1人2人と寄っていくという東芝の目指すラグビーを継続していくことを繰り返しできるかがこのゲームの課題でした。結果、試合を通して目指していることができた試合だと思います。3節終わったばかりで、毎週試合は続くので、さらに我々のラグビーを作り上げていきたいです。

Q.前節からの修正点は?
冨岡監督
前節は分析しすぎたところがあり、東芝スタイルをねじまげてしまった。我々の強みを生かす自分たちのラグビーを壊すことなく対戦相手の情報をつかむという戦い方をしていくことをスタッフもフォーカスしました。選手もシンプルなプランで戦ったことで第1節の時の雰囲気が出て、より精度が上がった部分もあり感触はよかったのではと感じています。

Q.リーチ選手の交替は?
冨岡監督
膝の打撲で力が抜けている状態です。長引くと大ケガにつながる可能性があったので大事をみて交替させました。

Q.W杯日本代表のプレーヤーが先発で出ていたがそのプレーぶりや存在感は?
冨岡監督
トップ4のチームのレベルで圧倒できるスクラム・ラインアウト・保持率が優勝するには必要だと思うが、スクラムは80分見せつけられたと思います。今日先発した大野・マイケルはいい準備をしてくれたので満足しています。広瀬は来週の選手選考に対して惑わせてくれる、勝負どころの緩急などいいプレーはさすがです。彼の存在は30人の中で一番素晴らしいと思います。

森田主将
三上・大野・マイケルはプレーの面で見ての通り素晴らしく、湯原・広瀬のプレーはもちろんだが、ゲーム中、チームのコントロールのところで私とのコミュニケーションもうまく取れ、とても助かっているし、いい働きをしてくれたと思います。5人とも練習からハングリーさや準備などに関して、他のメンバーにもいい影響を与えてくれていると感じています。

Q.メッサム選手のチームの習熟度合いは?
冨岡監督
非常に頭のいい選手で、練習中も自己主張が全くなく、選手からリスペクトされるゲームパフォーマンスをしている。準備という意味では、チームに合流する段階でサインを覚えてきたデイビッド・ヒル選手に近いくらいチームのオプションなど覚えてきた。インパクトもあり、ボールキャリアもある。とんでもなく脅威になり何でもできるという、求めていた選手が来たと思います。チームに対する貢献を見てもらいたい選手です。

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