11月14日(土) 第1節 近鉄 25-12 Honda

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11月14日(土) 第1節 近鉄 対 Honda

2015年11月14日(土) 14:05キックオフ グラウンド:東大阪市花園ラグビー場
レフリー:平林泰三 (日本協会A)
アシスタントレフリー:家近賀壽夫 / 泉太郎 / 米谷大助
近鉄
ライナーズ
Honda
HEAT
25 FULL TIME 12
20 前半 7
5 後半 5
 勝点
5
詳細(TL公式)  勝点
0

マッチサマリー

 ラグビーワールドカップ・イングランド大会で大活躍の左LOトンプソン・ルーク、新加入のNo8ピエール・スピース(南アフリカ代表キャップ53)、左CTB ダミアン・デアリエンディ(南アフリカ代表キャップ5)を擁する近鉄。オリンピック・リオデジャネイロ大会7人制ラグビーの出場権を勝ち取った右WTBレメキ・ロマノラヴァ(7人制日本代表)、左FLマルセル・クッツェー(SRシャークス南アフリカ)を擁し、4季ぶりトップリーグに帰ってきたホンダ。注目選手が多い一戦になった。 グラウンドの芝生は素晴らしく最高のコンディションだが、曇り空で風が強い。

 試合は近鉄のキックオフで始まった。立ち上がりはホンダのペースとなり、右WTBレメキのラインブレイクや連続攻撃で近鉄陣深く攻め込むものの、得点を奪えず。逆に11分、近鉄が22mL付近右ラインアウトからモールで押し込み、左にボールを動かし、ゴール前5m中央ラックからSH金哲元が右へパス、SO重光泰昌からパスを受けたNo8ピエールが右中間に挨拶がわりの先制トライを挙げる。16分、ポスト右22mL付近PGをSO重光がしつかり決めて追加点を挙げる。(8-0)。20分、ホンダはペナルティーからタッチ、ゴール前10m左ライアウト。スローインが乱れたがSO小西大輔が拾ってゴール前へ。ゴール前5m左中間ラックから右に攻め、ラックを連取し、最後はゴール直前右中間ラックからSH山路健太、SO小西、右WTBレメキと繋ぎ右隅に飛び込んでトライ。Gも逆風のうえ、難しいアングルをFB森田諒が決めて7対8と1点差に追い上げる。ホンダは23分、スクラムでのコラプシングで 右PR金光植がシンビンとなる。

 24分、数的有利な近鉄はペナルティーからタッチ、ゴール前10m左ラインアウトからモールを組んで押し込み左中間インゴールへ。ここでホンダに痛い反則。モールを崩したことによりペナルティートライとなってしまい、Gも決まって15-7となった。その上、右FL小林亮太がシンビン。ホンダにとってはリードを広げられた上、シンビン2人となり悪夢の時間帯になる。雨も降りだした29分、近鉄はゴール前10m右端ラックから大きく左に展開、SH金、SO重光、FB高忠伸、左CTBダミアン、右CTB森田 尚希、左FLタウファ 統悦と繋ぎ左隅にトライ、更にリードをひろげる。(20-7)34分、ホンダFB森田にチーム3枚目のイエローカードがでてしまい、試合運びを不利な方向へ導いてしまう。前半はホンダが規律を欠きリズムが作れなかったすきに近鉄は着実に加点し13点リードで折り返した。

 後半は1分、ホンダSO小西がゴール前30m中央よりDGを狙うがチャージされて点差を縮めることが出来ない。ホンダは後半の立ち上がりからFWに勢いがあり、4分、スクラムで得たペナルティーからタッチ。ラインアウトでモールを組んでトライを取に行くが、ここもアクシデンタルオフサイドでチャンスを逃してしまう。逆に14分、近鉄にフェイズを重ねられゴール前まで押し込まれると最後はゴール直前右中間ラックからSH金にディフェンスが一人になったラックサイドをつかれ右中間に4本目のトライを決められてしまう(25-7)。中盤、反則を繰り返す近鉄に対し、ホンダはこのチャンスを生かす。

 23分、ペナルティーからタッチ、ゴール前5m左ラインアウトからFWがラックサイドを連続で攻め最後はゴール直前左中間のラックからNo8 トマシ・ソンゲタがパワーで相手ディフェンス3人をかわして左中間にトライし反撃開始12-25とした。この後もホンダはFW、BKが一体となり連続で攻めるが得点を挙げれずに時間だけが進む。押され気味の近鉄は31分、左CTBデアリエンディのキックからチャンスを作り出し、ゴール前5m左ラインアウトからモールを押し込み左FL⑳田淵慎理が左中間にトライかと思われたがTMOにより、ノックオンの判定でノートライとなる。その後、両チームに得点は無く近鉄が逃げきった。(25-12)

 

 後半は雨も強くなり、ハンドリングミスが多く、得点は両チーム1トライづつで終わってしまった。ホンダはFW、BK一体となった攻撃は見事だったが、決定力を欠いた。またGやPGを決めきれなかった点の修正やチームでの規律の確認をして次節に挑んで欲しい。近鉄は堅いディフェンスで逃げ切ったがBDまわりを修正して次節に向かいたい。TMOは先制トライをマークしボールにもよく絡み確実にゲインをした、近鉄No8ピエール・スピースに贈られた。

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 試合後にはオリンピック出場を決めたホンダのレメキ・ロマノラヴァと後藤駿弥、ワールドカップ イングランド大会で活躍した近鉄のトンプソン・ルークに花束が贈呈された。

 

(記事:鈴木博之、丸井康充)

会見ダイジェスト

ホンダ ヒートヘッドコーチ藤本知明
 我々は4季ぶりのトップリーグだったが、選手は前半の頭から良いチャレンジをしてくれた。しかし、前半の途中シンビンが三つでてゲームが崩れてしまった。レフリングに合わしていかないと自分たちに厳しい試合になるということが分かった。後半は立て直してチャンスは作り出したが雨の中でのゲームでミスもありなかなか形が出来なかった事が非常に悔やまれる。勝つチャンスは大いにあったが生かしきれなかったところを修正して来週にむけて準備していきたい。

FWリーダー 元公法 (キャプテン 天野 豪紀がドーピング検査の為)
近鉄のプレッシャーがきつくてシンビンがでてしまった。ゲーム前からフィジカルで圧倒していく目標で挑んだ、圧倒出来る場面もあったので自信につながった。シンビンがでて苦しい時間帯もチーム一丸となって我慢できたところが良かった。良かったところは残して、今回出た課題をしっかり修正して来週にむけて取り組んでいきたい。

近鉄ライナーズ 監督前田隆介
天候が悪い中でも沢山のファンの方々がスタジアムに来ていただけたことをありがたく思っている。試合内容については厳しさが足らない。多くのスチエーションで厳しさが足らないプレーが見られた。自分達の甘さが実感出来た試合であった。限られた時間の中でしっかりと修正をはかって次のパナソニック戦に備えたい」

キャプテン 豊田大樹
凄く沢山のファンに来ていただけた中で試合が出来て嬉しかった。開幕戦であり、天候も悪くて難しい試合だったが、エリアを取るところはこだわりを持ってしっかりと出来た。まだまだ、ミスは多いが選手一人一人がしっかりとディフェンスをして良い戦い型が出来たと思う。次の相手はとても強いので一週間良い準備をして挑んでいきたいです。

No8 ピエール・スピース
一試合目でとても良い試合が出来てとても嬉しいです。雨の中での難しいコンディションでしたが、それを克服してチームが勝利出来て良かった。

(記事:鈴木博之、丸井康充)

フォトギャラリー

2015年11月14日(土) 近鉄対Honda ■撮影:山口勝一