マッチレポート
時よりの冷たい雨がグランドに落ちる中、日本文理大学のキックオフでゲームスタート。日本文理大学は、自陣フェアーキャッチからのクイックスタートで相手陣まで一気に攻め込みチャンスを作る。
広島大学は攻め込まれるものの、⑨平良の抜群の判断により、スクラムでのボールアウトをマイボールへと取り返し、ピンチを脱した。
次にチャンスを迎えたのは広島大学。
⑩島津の50:22のキックが成功し流れを引き寄せる。
しかし、日本文理大学のDFの圧力が強く、自らのハンドリングエラーで得点を奪うことができなかった。
スクラムで有利に進める日本文理大学に対し、ブレイクダウンの見極めが良く、隙があれば人数をかけてマイボールの獲得につなげる広島大学。
スコアレスが続く中、先にスコアをしたのは日本文理大学。
前半20分、ゴール前ペナルティーから、優位に立つスクラムを選択し相手FWを揺さぶる。
日本文理大学の圧力に耐え切れず、反則を犯した広島大学に対し、素早く攻撃を仕掛け、最後は④石松がトライ、ゴールキックも決まり7−0とリードした。
勢いを増す日本文理大学は、キックオフ再開からも思い切りの良い展開で相手陣内へと攻め込み、前半24分、⑨里京のPGにて3点を追加し10−0と点差を広げる。
一方の広島大学は、前半27分、相手陣10mの位置から⑩島津のPGにより3点を返した。試合の流れを掴むためにも、次の得点が欲しい両校であった。
前半35分、広島大学がハーフウェイ付近でPGを狙うもののボールはポスト手前で失速。その後も広島大学がチャンスを作り続け、前半38分 、相手陣でのスクラムから、⑧新藤が持ち出し、相手のタックルを振り解きながらも力強くボールをタッチダウン(トライ)、キックは決まらなかったものの、8−10と点差を縮めた。
しかし、トライを取られても取り返す力があるのが日本文理大学。
スクラムから得たペナルティーキックで相手陣22mまで前進し、ラインアウトモールを選択。
FWが一体となったモールで相手チームに強力な圧力をかけ、そのまま押し切り、前半42分、②渡部がトライ、15−8で前半を折り返した。
後半、先にスコアしたのは日本文理大学。
⑫城谷が相手ボールをインターセプトしてチャンスメイク。
マイボールを保持し、連続攻撃を仕掛けて、後半7分、最後は⑪溝口がトライ、20−8と試合が動いた。
追いつきたい広島大学は、アタックシェイプを中心にスピード感に満ちたアタックでトライに迫る。
しかし、肝心な場面でハンドリングエラーが起きると、その後のスクラムで劣勢になる。突き放したい日本文理大学も、キックエラーから相手ボールとなり、両チーム膠着した試合展開となる。
そんな中、次にスコアしたのは日本文理大学。
またもやスクラムでペナルティーを獲得し、アドバンテージがある中でのBK展開。数的優位をそのまま残し、後半22分、⑭秋山が左サイドにトライ。25−8と広島大学を突き放した。
その後も攻撃の手を緩めない日本文理大学は、⑳宮崎の50:22で陣地を獲得したり、④石松が相手ボールを個人技で獲得したりするなどし、後半28分、⑩安藤のトライにつなげ、ゴールキックも決まり、32−8とする。
空も薄暗くなり、瑞穂ラグビー場に照明が灯される中、一矢報いたい広島大学。
低く刺さるDFは健在であったが、勢いのあるアタックを前に、中々相手の前進を止めることができない。
日本文理大学は、後半33分にも②渡部がトライ(ゴールキック成功)を追加し39−8となった。
ロスタイムとなり、最後のアタックを仕掛ける広島大学。
自陣ゴール付近から⑩島津が相手裏のスペースに絶妙なショートパントキックを蹴り、そのままボール獲得成功。
相手陣地に攻め込み、相手ペナルティーを誘い込んだ。
広島大学の選択は、ラインアウト。
用意してきたサインプレーを見事に成功させ、③加藤がトライ。⑩島津のゴールキックも成功し、意地を見せた。
最終スコアは39−15で日本大学文理が勝利を収めた。
(文責 佐藤利治)