2016年9月2日(金) 19:30キックオフ グラウンド:神戸総合運動公園ユニバー記念競技場 | ||||
神戸製鋼 | パナソニック | |||
6 | FULL TIME | 30 | ||
3 | 前半 | 10 | ||
3 | 後半 | 20 | ||
詳細(TL公式) |
マッチレポート
神戸では久々、平日開催のナイトゲーム。グラウンドレべルはほぼ無風で、涼しさが届くには今一歩の気温である。前節の勝利で幸先のよいスタートを切った神戸製鋼に対し、開幕戦でまさかの敗戦を喫し、今日の試合で今シーズン初勝利を目指す昨シーズンのチャンピオンチーム・パナソニック。どちらも落とせない重要な試合である。
キックオフはパナソニックの先蹴り。序盤はお互い、出方を探るも、3分神戸製鋼13番今村がビッグタックルをパナソニック15番笹倉に浴びせるなど、さっそく激しい攻防を見せる。
8分、パナソニックはマイボールラインアウトからBKへ展開し、12番バーンズのグラウンダーを上手く14番藤田がキャッチ。インゴールへ持ち込んだかと思われたが、TMOの結果、オフサイドの判定となり、先制機を逃す。
11分、神戸製鋼が前節不安定だったラインアウトから得意技の縦長モールを形成。パナソニックはたまらずオフサイドの反則をおかし、神戸製鋼10番レイのPGを許す。
再開後、神戸製鋼15番田邊のライン裏へのキックをパナソニック11番山田がキャッチ、鋭いカウンターアタックから、10番山沢→6番布巻へ繋ぎ、今度こそトライかと思われたがノックオンの反則を犯し、チャンスをまたしても逃す。
前半中盤まではミスが両チームともに目立ち、スコアにつながらない。 神戸製鋼は決定力のあるパナソニックの両翼を警戒しているためか、中央からの突破を許すことが多い。
26分、パナソニックがラインアウトからフェイズを繰り返し、ラックから3番ヴァルが抜け出しトライ。 12番バーンズのGも成功、3-7と逆転する。40分には、敵陣22メートル付近からパナソニック12番バーンズのPG成功、3-10で折り返す。
後半開始後、神戸製鋼がパナソニック陣22メートル付近まで攻め込むも、トライを取りきれない。42分、神戸製鋼10番レイが中央やや左側、敵陣22メートル付近からPG成功、6-10と食い下がるが、47分、敵陣ゴール前に攻め込むパナソニック10番山沢に、神戸製鋼がたまらずハイタックルの反則。 パナソニックはPGを選択し、12番バーンズが成功、 6-13と突き放す。
ここまで互いに決め手を欠く両チーム、PGを選択、加点していたが、パナソニックがSHを9内田から21番田中に入れ替え、リズムが変わる。59分、神戸製鋼陣内ゴール前でのスクラムにて、8→9のサインプレーからパナソニック21番田中が抜け出してトライ。 12番バーンズのGも成功して6-20とする。
神戸製鋼は入替出場の選手を中心に敵陣22メートル内側までは入るが、反則を繰り返し、チャンスを潰す。ここまでの攻防でかなり消耗している様子が垣間見える。
68分、攻め込むパナソニック11番山田に対し、神戸製鋼がハイタックルの反則。12番バーンズがPGを確実に決め6-23。流れは完全にパナソニックへ。
72分、敵陣22メートル内側でのスクラムから出たボールを21番田中、12番バーンズとつなぎ中央へトライ。そのまま12番バーンズのGも成功して6-30。ほぼ雌雄は決し程なくタイムアップ。
パナソニックにとっては前節の敗戦ショックを大きく振り払う会心の勝利である。特にスクラムでの修正が目立った。一方、神戸製鋼はパナソニックディフェンスの前に、トライチャンスも少なく、力負けしてしまった。
MOMは、攻守に光ったCTB12バーンズが獲得した。
(文責:南 博、編集:廣島 治)
監督&キャプテンコメント
神戸製鋼
ジム・マッケイ ヘッドコーチ
勝てなかったが、言い訳はしない。選手たちが努力していることは認識している。良いプレーもいくつかあったが、望んだ結果でなかった。まだ、長いシーズンの第2節、顔を上げて次に向かって行きたい。
橋本大輝キャプテン
はじめの20分は対策通りに出来たが、80分通しては相手のペースだった。
-相手のどの部分が対策を上回ったのか?
マッケイHC
ラインアウトやスクラムのセットプレー、ブレイクダウンで徹しきれなかった。 相手にプレッシャーをかけても、スコア上でのプレッシャーとはならなかった。
橋本C
ブレイクダウンの精度が充分でなかった。相手の罠にうまくはまってしまった感がある。パナソニックはゲームマネジメントに長けており、今後どう戦うのか模索していく。
パナソニック ワイルドナイツ
ロビー・ディーンズ監督
今季の初勝利は素直に嬉しい。今日の試合から学んだことは多い。スクラムも改善出来、 選手、コーチが一緒に練習で考え、実践出来た。
堀江翔太キャプテン
反省点は出てきたが毎回修正し、次に活かしていくことが大事である。
-後半SH田中選手が入替出場してから、試合が動き出したが・・・
ディーンズ監督
彼のこれまでの経験が活きた。
堀江C
リザーブからの出場で、何をすべきか判っていたことが点差に現れた。
-前半、流れの悪いところをどう変えたのか?
堀江C
我慢できるところは我慢して、自分達の試合をしようとずっと声をかけていた。
-新人の藤田選手の評価は?
ディーンズ監督
彼はエネルギッシュで、常に動いてくれる。しかし、(ノートライとなった)オフサイドの場面では我慢が足りなかった。 トライの嗅覚、組織ディフェンスが出来ている点が素晴らしい。パナソニックの新人選手らは、経験を積み、落ち着けば、大きな戦力となる。自分のプレーをすることは勿論、チームを考えてどれだけプレーできるかが鍵である。
-今日の試合を、改めて評価して・・・
ディーンズ監督:ノートライに抑えたことが評価できる。 ディフェンスは自己犠牲である。 自分を捨てて、それだけチームのために役立つのか考えなければならない。
(南 博)