11月16日(日) 天理大学 vs 近畿大学

レフリー:大内 想太(日本協会)
アシスタントレフリー:下田 紘朗(関西協会) / 田中 康資(関西協会) / 阪本 浩助(関西協会)
| 天理大学 | 近畿大学 | |||
| 54 | FULL TIME | 5 | ||
| 12 | 前半 | 0 | ||
| 42 | 後半 | 5 | ||
| 勝点 5-0 詳細(PDF) |
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▶天理大学 14 平松麟太郎
メンバー表(48時間前)
マッチレポート
第6節2試合目、ここまで5連勝(勝点25)の天理大学と2勝3敗(勝点10)の近畿大学の一戦。
天理大学(天理大)は前節関西学院大学(関学大)に完封勝利し、大学選手権に向けて調子を上げてきている。他方、近畿大学(近大)は選手権出場のためにはもう負けられない。昨年この会場では逆転での勝利をおさめているのだが。
快晴、きれいに手入れされた天然芝のピッチで、近大のキックオフで始まった。
ノット10M、センタースクラムだが、近大にフリーキックが与えられる。すぐにリスタートで展開するも、パスミスから天理大がターンオーバーする。
3分、天理大はこのターンオーバーボールを左へ大きく展開し、相手のタックルを受けながらも敵陣22Mの内側までボールを運ぶ。ハイタックルのアドバンテージをもらう中、NO8⑧木下颯がゲイン、SH⑨朝倉達弥がテンポよくさばき、SO⑩上ノ坊駿介からCTB⑫和田雄翔そしてWTB⑭平松麟太郎とパス、WTB⑭平松はタックルを受けながらも体をひねり右隅へ器用に片手でボールを置きトライ。難しい位置からのGKはSO⑩上ノ坊が見事な弾道で決めて先制する。(7-0)
18分も天理大。FL⑦太安善明のスチールからPR①森仁之輔のゲインなど、またまたミスなくボールをつなげ続ける。こちらもアドバンテージの中、SO⑩上ノ坊から左大外で構えるWTB⑪フコフカ・ルカスに絶妙のキックパス、走り込み左隅に抑えてリードを広げる。(12-0)
この後、近大が何度かゴールに迫るも天理大のデフェンスの壁に阻まれるという展開も多くあったが、そのまま得点は動かず前半が終わる。
後半は、天理大のリスタートキックで始まる。
2分、後半先制したのは近大だった。自陣22M付近のラインアウトでターンオーバー、FL⑦加藤礼暉がいっきに敵陣までブレイク、WTB⑪岸未来が数人かわし、最後は決定力のあるFB⑮太田啓嵩が左隅にトライで追る。(12-5)
6分、だが、次は天理大。敵陣22Mラインアウトから右へ展開、一旦FWのLO④大西一平が体を当てて前に出る。FWでラック周辺を攻めながら、ここでもアドバンテージをもらった後、SO⑩上ノ坊からCTB⑬山田晟大からWTB⑪ルカスへ一対一を難なく交わし右隅へトライ(GK成功)で引き離す。(19-5)
追いすがりたい近大だったが、天理大の守りは固い。
19分、こちらも天理大。敵陣22Mの安定したスクラム、SH⑨朝倉からSO⑩上ノ坊にパス、SO⑩上ノ坊の非凡な個人技でスルスルと抜け出し、右中間へトライ(GK成功)で引き離しにかかる。(26-5)
このキャプテンSO⑩上ノ坊のトライから天理大のギアが上がる。
24分にFL⑥アリスター・サウララ、34分にSO⑩上ノ坊、41分と44分にはCTB⑬山田がトライ(GKもすべて成功)、最後は大きく引き離してゲーム終了となった。(54-5)
後半の開始早々に一本とられたが、前節の関学大戦の完封からデフェンス力に凄みを増した感。次節の京都産業大学との優勝決定戦に向けて万全の仕上がりのように見えた。
他方、近大は大学選手権への道は閉ざされたが、最終節は次年度に繋がる悔いのない戦いをみせてくれるであろう。
POMは、先制トライや強烈なタックルを魅せたWTB⑭平松麟太郎に贈られた。
会見レポート
近畿大学
神本健司 監督
強みであるセットプレー、特にスクラムで相手にプレッシャーをかけて自分たちの流れに持っていくということを考えてゲームを組み立てました。
相手はデフェンスのいいチームで,タックルを続けてターンオーバーしてスコアするチームなので、こちらはそうならない段階でコンテストキックでプレッシャーをかけてチャンスをつかもうとしていたのですが、マイボールでのセットプレーで早々にボールを失うことが多く見受けられました、スクラムはいいところもありましたので、何とか前半1本でも返して終わりたかったのですが、天理大学さんのデフェンスの強さが際立っていたと思います、完敗という言葉がまさに当てはまると思います。
近畿大学としては、残り2試合5ポイントをとれば3位という目もあったのですが、最終戦を前にその目を絶たれました。
次の試合はキャプテンや4年生も含め次につながる試合にしたいと思っています。
中田悠生 キャプテン
自分たちの強みを出すというゲームプランでのぞみ、それを出せた部分もあったのですが、トライを取り切れないところがあり、自分たちの精度の悪さが出たかなと思います。
Q.天理大のデフェンスについて
中田キャプテン
どれだけ穴を作ってアタックしても、立っているしコネクトが途切れないチームだなと思いました。
Q.選手権の目はなくなったが、次の試合に向けて、プレーやマインド面でどのように向きあっていくか
中田キャプテン
選手権という目標はなくなりましたけど、ラグビーは勝たなければ面白くないです、目標は無くなりましたがそんなことは関係なく、次の試合も勝ちにこだわて戦い抜こうと思います。
神本監督
どのような姿勢でのぞむのか。間違いなく大事な一戦になると思っています、自分たちがやってきたところを後輩たちが引き継いでくれたらなと思います。
天理大学
小松節夫 監督
近畿大学さんはアタックが多彩で、どんどんフラットに攻めてくるので、うちとしてはそのアタックに対してどういうデフェンスができるか、今年のテーマであるデフェンスからどのようにゲームを作るか、ということでのぞみました。
前半の20分くらいは近大さんのペースで、何度かピンチもありましたけど粘り強く守ってくれて、後半につながったのかなと思います、向こうのミスもあり点差は開きましたけど、今日の成果は前半の粘り強いデフェンスだったと思います。
上ノ坊駿介 キャプテン
近畿大学さんの多彩なアタックに対して受けずに、プレッシャーのあるデフェンスをするだけだと話して試合にのぞみました。
後半の最初に簡単にトライを取られたのは、まだ甘いところかなと思います、しかしその後は勢いのあるアタックができたのでこの結果につながったと思います。
Q.こまかくボールを動かしてくる相手のアタックに対してどのように対応したのか
小松監督
内も外もいろんなことをされるので、とにかくプレッシャーをかけようと、そのプレッシャーが甘くなったら差し込まれて、何回かブレイクされましたので、やはりアタックは上手だなと思ってみていましたが、最後の一線のところで、皆で帰って粘り強くデフェンスしてくれたのがよかったと思いますが、完ぺきには止められなかったですね。
上ノ坊キャプテン
セットピースからのアタックで相手のポジショニングの方が早くで、受けてしまう部分もありました、もっと前へ出てプレッシャーをかけていくことが課題だと思いました。
Q.後半に1本とられて12-5とされたところでチームにどのように声をかけたか
上ノ坊キャプテン
とてもシンプルに相手の速いランナーに外へ振られて取られたので、素早く帰って粘り強いデフェンスをしよう、気にせずにデフェンスもアタックも天理のエナジーを出していこうと話しました。
Q.ご自身の今日のプレーについいて
上ノ坊キャプテン
前半のアタックのところで、ゲイン出来ていないところで、ボールを回すだけになっていたので、もう少し頭を使って相手のデフェンスを崩す工夫をすればよかったです、またキックのところであまりエリアをとれなかったのでキックも修正しなければと思います。
コンバージョンキックは今まであまり当たっていなかったので、今日の8本中7本の成功は練習した成果が出たと思います。
Q.全勝同士で京産大と対戦することについて
小松監督
京都産業大学さんは強いと思います、今までの対相手の対戦データを考えたらうちの方が有利と思われる方もいると思いますが、互角だと思います、しっかりとチャレンジします、選手権が決まっていますので、それにつながる試合をしたいです。
上ノ坊キャプテン
ラスト全勝同士の対決で、今までやってきたことを出せるように2週間しっかり準備していきます。
















