10月5日(日) 近畿大学 vs 関西大学

レフリー:吉野 滉平(九州協会)
アシスタントレフリー:山谷 亮介(関西協会) / 飯田 真治(関西協会) / 有田 信一(関西協会)
近畿大学 | 関西大学 | |||
27 | FULL TIME | 30 | ||
15 | 前半 | 17 | ||
12 | 後半 | 13 | ||
勝点 1-4 詳細(PDF) |
▶関西大学 10 﨑田 士人
メンバー表(48時間前)
マッチレポート
無風の曇天下、多少の蒸し暑さがある中、関西大学(以下、関西大)の先蹴で試合開始。
自陣から積極的にアタックする近畿大(以下、近畿大)に対し、攻撃的タックルで対抗する関西大。
5分、関西大は近畿大のトライライン(TL)前で、モールでの連続アタックからFL⑥奥平一磨呂がポスト下へ先制トライ。ゴール成功で0-7。
勢いに乗る関西大に対し、近畿大はバックス展開で出方をうかがうも流れに乗れなかったが、16分に関西大陣22mライン付近からのPGをCTB⑫中村優太が決め、3-7とする。
18分、関西大がWTB⑪一瀬爽のトライで突き放す(G不成功 3-12)も、接点と展開を交互に繰り返す近畿大は22分、関西大陣22mライン付近でのラインアウトをPR①弓部智希の巧みなプレーで奪取すると、つないだFL⑦加藤礼暉が右隅にトライ。G不成功ながら8-12と追撃する。
スクラムでの劣勢が顕著になり始めた関西大は28分にPR⑱川相喜由を早めに投入。綻びを縫い流れを取り戻しかけたが、33分に近畿大CTB⑬井上晴嵐が硬軟織り交ぜたビッグゲインで関西大TL前に迫ると、最後はSH⑨渡邊晴斗がポスト下にトライ。G成功で15-12と逆転する。
前半終了間際の44分、関西大はスクラムからチャンスをつかみ、近畿大TL前のラインアウトからモールを押し込み左隅にHO②清水開輝がトライ。G不成功も15-17とリードして折り返す。

ハーフタイムに激しい雨となり、スリッピーな状況となったことが試合展開にどう影響するか注目の後半。1stスクラムで近畿大がコラプシングの反則を犯し、流れが関西大に傾く。
46分、近畿大陣に攻め込んだ関西大はTL前のライン攻撃から近畿大のハイタックルを誘い、SO⑩﨑田士人がPGを決め15-20と突き放す。
スクラムで劣勢の近畿大は、クイックでボールアウトするもパスの呼吸が合わず、嫌な空気が漂うもWTB⑭太田啓嵩が自陣22mライン付近からビッグゲインを見せ、敵陣22mラインへ一気に迫る。
52分に関西大は不行跡のイエローカードからBKが1人欠けると、55分に近畿大が敵陣TL前のブレイクダウンから左展開、最後はWTB⑪六川統和が左隅にトライ。G不成功も20-20の同点に。
ゲームの流れが近畿大に傾いた61分、関西大TL前でのブレイクダウンの連続から最後は右中間にFL⑦加藤礼暉がこの日2本目のトライ。G成功で27-20と再逆転する。
71分、敵陣TL前で執拗なモール攻撃を仕掛ける関西大を粘りのDFではね返す近畿大。見応えのある攻防が繰り広げられるも、関西大No.8⑧谷口永輝が左中間に飛び込みトライ。G成功で27-27となる。
ラスト10分を切った攻防は近畿大陣22mライン付近で展開。関西大の執拗なパント攻撃を耐える近畿大。膠着状態で時間が流れていく中、近畿大22mライン外付近の中央スクラムで近畿大が痛恨のコラプシング。SO⑩﨑田が難なくPGを決め、27-30で決着。

POMは攻守に光った関西大SO10﨑田が獲得。関西大は今季初勝利を飾り、一方の近畿大はリーグ制覇に赤に限りなく近い黄色信号が灯った。(文責:廣島 治)

会見レポート
近畿大学
神本健司監督
本日もここ2戦の考え方と一緒で、基本的にはFWを前面に出した(セットプレーを中心とした)プランで行いました。あと、相手の強みを消すゲームプランで臨んだのですが、前半そこが上手くいかず、逆に相手にスコアされて勢いに乗らせてしまったのかなという分析をしております。ゲームの中では、レフリング含めてうまく合わず(そこは自分たちで合わせていかないといけないのですが)、その部分でフラストレーションが溜まってスコアできなかった。そこに対して、相手がタフにシンプルに体を当ててきて良かったのがこの最終的な敗戦になったのかなと感じてます。この(1勝2敗という)結果、チームの目標(関西優勝、全国ベスト4)には黄色信号(限りなく赤に近い)という結果をどう受け止めて、今後どうしていくか(現状では)整理できていないというのが正直なところです。
中田悠生キャプテン
前半、相手の強みを潰すエリアの取り方を考えていたのですが、それが上手くいかなかった(対応できなかった)。あと、スクラムで自分たちがやりたかったことをできず、ズルズルいってしまって負けてしまったのかなと思っています。

Q. スクラム、モールなどの所感は?
中田キャプテン
(スクラムについては)自分たちはヒットで前に出て止まっていると(レフリーさんに)示していたのですが、うまくコミュニケーションできませんでした。
(モール等に関しては)相手は泥臭く来ることはわかっていたのですが、(うまく対応することができず)相手が上回っていたのかなと思います。
関西大学
佐藤貴志監督
第1節、第2節と大敗していた中で、本当に崖っぷちの一戦でした。どちらが勝ってもおかしくない展開でしたが、春から強化していたスクラムで最後にペナルティを奪って勝てたことは、学生たちも自信になったのかなと思っています。次節も今日以上にしっかりと戦う準備をしていきたいと思っています。
奥平一磨呂キャプテン
まず、今日は勝ててうれしく思う気持ちがすごく大きいです。その中で、いろいろな改善点であったり、反省するポイントがありますので、(そこを)しっかり改善して、(5勝に向けてここからスタートなので)必ず5勝できるよう頑張っていきたいと思っています。

Q. 前節の敗戦からの1週間、どのように過ごしましたか?
奥平キャプテン
1週間という短い期間の中で、修正するポイントをかなり明確に絞ってそれだけ(FWのユニットの部分では練習)をしてきました。この試合で修正できたところも、改善しなければならないところもあったのですが、(やはり)チームが同じ絵をみてプレーできたことが勝利に繋がったと思っています。