Honda VS. 神戸製鋼
2016年10月22日(土) 14:00キックオフ グラウンド:三重交通Gスポーツの杜鈴鹿 | ||||
Honda | 神戸製鋼 | |||
24 | FULL TIME | 37 | ||
10 | 前半 | 20 | ||
14 | 後半 | 17 | ||
勝点 0 |
詳細 (TL公式) |
勝点 5 |
マッチレポート
日本ラグビー史上屈指のスター選手として活躍し、日本代表監督も務めた平尾誠二氏が20日に死去したことを受け、試合前に両チームの選手や観客による黙祷がささげられた。平尾氏への弔い戦となる神戸製鋼にとっては決して負けられない戦いであったにちがいない。
一方、ホーム鈴鹿での試合となるHondaHEATとしては、なんとか今季一勝目を掴み取りたい一戦である。
Hondaのキックオフで試合がスタート。前半は神戸がペースを握る。神戸は前半11分、14分と連続してトライを決め、一気にリードを広げていった。
対するHondaは神戸のテンポの速い攻撃によりペナルティを重ねてしまい、ゲームを思うように進められない時間が続く。
20-3と神戸ペースでゲームが進む中、前半終了間際、Hondaの右LOフィナウ・トゥパが相手のSOのパスをインターセプト。そのまま独走しゴール中央にトライを決めた。10-20とHondaが点差を縮めたところで、前半が終了した。
後半は、開始早々トライをとった神戸がリードし、思い切った攻撃を展開する。オフロードパスやキックパスなどを使った攻撃が良い結果に結び付き、後半3分と14分にトライを奪った。
一方、Hondaは果敢に相手ゴールに攻め込む場面を多くつくるものの、ハンドリングエラーなどのミスでなかなか取りきれない歯がゆい展開となった。
しかし、後半も中盤に差し掛かったところで、徐々にHondaが試合のペースをつかみ始める。
後半22分にラックサイドの連続攻撃からトライ。35分にはNo.8ミロ・デイビッドがトライを決めた。
Hondaはゲーム終盤にも猛攻をみせ、必死に神戸に迫っていったが、前半のリードが響き点差を詰めることはできなかった。神戸は始終気迫あふれるDFを展開し続け、Hondaのアタックを防ぎ切った。特にゲーム終盤での粘りは、見ている者の誰もが故平尾氏への思いが感じられた、迫力あるDFであった。
試合は24-37と神戸が制した。
なお、この試合のマンオブザマッチは神戸製鋼SHアンドリュー・エリスが獲得した。
(文責:水谷真也・伊藤栄紀)
記者会見ダイジェスト
HondaHEAT
藤本監督
日本ラグビーのレジェンドである平尾誠二さんへのお悔やみを申し上げます。今日のゲームは相手が激しく来るのは分かっていた。それに負けないようにしっかり挑んでいこうとゲームに臨んだ。しかしミスが多く、マイボールの時間が短かった。後半自分たちの時間もあったが、力が及ばなかった。次節近鉄戦に向けて、勝つために良い準備をしたい。
小林亮太主将
最後のホームでのゲームで鈴鹿の皆さんと頑張る気持ちで臨んだ。前節と同様、序盤の失点が修正できなかったのが大きかった。後半、ボールを動かすラグビーができスコアもできた。その時間を増やせるように修正していきたい。
− 喪章はHondaが自主的につけたのか。
藤本監督
選手全員と監督とGMが自主的につけた。
神戸製鋼
ジム・マッケイ監督
勝利が目的の試合でボーナスポイントが取れてとてもうれしい。前半6トライ、後半3トライの計9トライはみている観客の皆さんにも楽しんでもらえたと思う。23人全員がチームのために戦ってくれたのは誇りに思う。
橋本大輝主将
勝ち点5が取れてよかった。平尾さんにみてもらえればよかった。
− 今の気持ちは?
橋本主将
今週は本当にタフな一週間だった。それを乗り越えた安心感と平尾さんが亡くなった悲しみが大きい。チームでそのことを言葉にすることはなかったが、チームは一つだった。
− キックオフ時のキャプテンとしての気持ちはどうだったか。またゲームの総括は?
橋本主将
ゲームが始まればいつも通りだが、ゲームは重かった。ゲーム前の黙祷中も何としても勝たなければという思いが強かった。ゲーム中は感情のコントロールが難しく、うまくリーダーシップが発揮できない時があった。ラグビーに集中しなければいけなかったが、それどころではないという感情もあった。
− 平尾さんの存在は?
マッケイ監督
日本だけでなく、世界中でリスペクトされている。ラグビーは子どもから男女全ての人をつなぐスポーツである。平尾さんが残してくれた神戸のアタッキングラグビーをもっと発展させていきたい。
− 試合終盤のDFについて
マッケイ監督
ラストのDFは素晴らしかった。今シーズンでもベストなDFのひとつだった。
− トライシーンについて
橋本主将
継続してアタックし続けることができた。個人のトライではなく、チームのトライであった。
− 今後の意気込みは?
橋本主将
目標は優勝。チーム一丸となって頑張っていきたい。