1月18日(日) トップチャレンジ1第2節 Honda 33-16 三菱重工相模原

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トップチャレンジ1 第2節 Honda VS 三菱重工相模原

2015年1月18日(日) 14:00キックオフ グラウンド:近鉄花園ラグビー場 入場者数:4272人 天候:晴れ
レフリー:塩崎公寿 (日本協会A1)
アシスタントレフリー:大槻卓 / 真継丈友紀 / 河井光輝
Honda
HEAT
三菱重工相模原
ダイナボアーズ
33 FULL TIME 16
11 前半 6
22 後半 10
 勝点
5
 勝点
0

◎レポート
前節で釜石シーウェーブスを零封し、この試合に臨むHonda、対するのは九州電力を後半に突き放した三菱重工相模原、互いに前節で勝点5を挙げトップリーグ自動昇格のかかる大事な一戦。Hondaでは2T7Gを挙げた右WTBレメキ・ロマノに、三菱重工相模原では2Tを挙げた右CTBロコツイ・シュウベリ、SOスティーブン・ドナルドのキックに注目が集まる。

風下Hondaのキックオフで前半が開始。Hondaは三菱重工相模原陣内に攻め入るが、三菱重工相模原はキックで押し戻す序盤の展開。4分にHondaはゴール前10mでWTBレメキがPGを決め3-0と先制。接点では互角の両チーム、Hondaがミスで徐々に自陣に追い込まれると、三菱重工相模原SH西舘健太が13分、40m中央からロングPGを決め同点、さらに23分にもPGを決め3-6とする。しかし、Hondaは攻め続け10m左中間ラックから右展開、26分ゴール直前ラックから、キャプテンHO天野豪紀が右隅に飛び込みトライし8-6と逆転。32分にはレメキがPGを決め11-6として前半を折り返す。

後半、三菱重工相模原はキックオフの勢いを駆ってHonda陣内で試合を進め、3分ゴール前5m右中間ラックから左展開、ライン参加した左PR佐々木駿がタックルを振り切り左中間にトライ、ゴールも西舘が決め11-13と再逆転。チームカラーの緑色に染まる三菱重工相模原応援席からは大きな歓声が上がる。この後、三菱重工相模原はタッチキックを有効に活用しHonda陣内で試合を進める。Hondaはラインアウトミスなどで攻撃のリズムが掴めないなか、14分三菱重工相模原は西舘がPGを決め11-16と点差を拡げる。Hondaはトップウエストでは経験のない接戦に戸惑いが隠せない様子。

しかしHondaは焦ることなく徐々に接点を制しFWが前に出はじめると、22分ゴール前15m右中間ラックからSH山路健太が意表を突いて右ショートサイドに抜け、左FL中田晃司がトライ、ゴールも決まり18-16と試合をひっくり返す。これで勢いづいたHondaはリザーブプレヤーを投入。ラインアウトも安定しはじめ、25分10mL左ラインアウトから№8トマシ・ソンゲタがダミーで抜け21番梁永勲に繋ぎ左中間にトライし23-16。さらに31分、Hondaはハーフウェー中央ラックから右展開、レメキがハンドオフでタックルを振り切り、セブンズを思わせるようなダイビングトライを決め28-16。

三菱重工相模原は、終盤の逆転に賭け、シェーン・ウィリアムズを含め3名のリザーブを投入、アタックを仕掛けるが、ウィリアムズの前にはHondaディフェンスが3人も取り囲み、前進を阻む。Hondaは34分、三菱重工相模原の攻撃をキャプテン②天野がパスインターセプト、レメキに繋げるとレメキ、ゴールまで走り切り、とどめとなるトライを右中間に決め、33-16のダブルスコアで勝利を収めた。

Hondaは勝点5を加え総勝点10とし、トップリーグ自動昇格を賭け、第3節で九州電力と対戦する。一方の三菱重工相模原は、外人枠の関係でリザーブプレヤーの投入が遅れたことが悔やまれる一戦。総勝点は5のままで、第3節で釜石シーウェーブスと対戦する。

(会見ダイジェスト)
三菱重工相模原ダイナボアーズ 高岩映善 監督
「大変悔しいです。選手はかなり頑張ったと思います。ただ、それが60分しかできなかった、本当の差が出る残り20分のところで、ちょっとした差でほつれがどんどん拡がってこういう結果になってしまったと思います。毎年こういった結果になっているので、何とか今年は修正しようと思っていたが、同じような結果になって残念です。ただ、これで終わりではなく、何とかトップリーグに行きたいので、来週の釜石戦、続く入替戦に向けて、力を出し切りたいです。」

――本日の評価は?
「やはり、ディフェンスです。試合前から、『緑のカベ』をもう一度作ろうと意識しましたが、壁は補修されたかなと思います。だが、それは60分しかできなかった…」

杉本剛章 ゲームキャプテン
「60分間は、準備してきたことが出せていたが、ラスト20分のところで規律も乱れ、ホンダのペースに持っていかれました。」

――終盤に崩れた理由は?
「ホンダはパワーランナーが多くて、そこをしっかり1人目と2人目で対応していたが、徐々にくい込まれ出して、下がりながらのディフェンスになってしまってしまい、ブレークダウンで規律が守れなくなってしまいました。」

Honda HEAT 藤本知明 ヘッドコーチ
「多くのファンの方々の前で勝つことができて、まずはホッとしています。セットプレーが乱れてなかなか自分たちの思うようなラグビーができなかったが、1年間このトップチャレンジ1を目指してやってきた気持ちが最後に出たのかなと思います。まだ、来週を勝たなければ昇格は決まっていないので、今日は喜んで、明日からは気持を切り替えてしっかりやっていきたいと思います。」

天野豪紀 キャプテン
「今日の試合は相手の強みを消して、自分たちのやってきたラグビーを全員で出し切ろうということで、チーム一つになっていい準備をしてきました。トップリーグに上がりたい気持ちが上回っただけだと思います。」

――トップウエストとトップチャレンジ1との違いは?
「トップウエストでは点差が開く試合が多かったのですが、今日は競った試合になりました。しかし、練習でメンバー外がすごい圧力を掛けてくれていい練習ができていたので、それ以上のプレッシャーは感じなかったです。」

(記事:山林右二、蜷川善夫、高橋茂治 写真:山口勝一 広報担当:村島博)