明治大学 VS. 京都産業大学
2017年12月23日(土) 12:05キックオフ グラウンド:金鳥スタジアム 入場者数:-人 天候:-/- | ||||
明治大学 | 京都産業大学 | |||
27 | FULL TIME | 21 | ||
6 | 前半 | 0 | ||
21 | 後半 | 21 | ||
詳細 (PDF) |
マッチレポート
関東大学対抗戦グループを2位で選手権出場を果たし今大会初戦となった明治大学と、3回戦は劇的な逆転勝ちを収めた京都産業大学の対戦。両校は前回大会の3回戦で顔を合わせ、このときは京産大が明治に4点差の勝利をものにした。京産大は昨年の再来を、明治はリベンジを誓っての興味深い対戦となった対戦は6600人以上の観客が見守る中、京産大のKOで幕が開いた。
先手を取ったのは風上の明治。12分、ラックでの京産大のハンドで得たPGを10番SO堀米航平がきっちり決めた。10番堀米は38分にもPGを決め、前半は6-0と明治リードで終了した。明治は大切な場面でのハンドリングミスや反則でチャンスをつぶしたが、これは京産大のすばらしいディフェンスの威力。風下で自陣での戦いを余儀なくされた京産大だったが、2回のビッグチャンスをものにできなかったことが悔やまれる。
後半に入って風上に立つ京産大は11分、相手反則で得たPKでタッチを選択。ラインアウトから得意のモールで攻め立てる。押される明治はたまらずコラプシングの反則を犯し、認定トライが与えられた。明治は京産大のミスにも乗じ21分にPG、25分、30分にトライを奪い27-14。京産大は苦しい立場に立たされた。しかし、日頃のハードワークでスタミナには自信のある京産大は32分、明治のキックをキャッチしたところから展開。最後は13番CTB坂本英人が押さえてGも成り、27-21。試合の趨勢は予断を許さない展開になったが、反撃はここまで。実力校同士、拮抗した対戦であるほどミスが勝敗を分けることを示した試合だった。
明治は準決勝で関東リーグ戦の覇者、大東文化大との対戦が待っている。興味深い対戦が続き興味が尽きない。
会見ダイジェスト
京都産業大学 大西健監督
試合に勝って泣くことはあるが負けて泣くのは初めてのことで、今日はどうしても勝ちたかった。(怪我の治療中の)キャプテン中川が昨日、激励のビデオメッセージをくれ、皆でどうしても今日は勝とうと言ってグラウンドに出て、逆境ではあったがフォワードは対等以上に頑張ってくれた。本当によくやってくれたという気持である。中川もきっと喜んでくれていると選手たちに話し、勝利以上のゲームを見せられたと思っている。そういう意味では明治に対しても感謝している。選手たちは良いゲームをしてくれて、感謝の気持ちでいっぱいである。
京都産業大学 酒井健汰ゲームキャプテン
京都産業大学としては三つの強みを出して戦って行こうと話していた。コンタクトエリアとセットプレイ、そしてひたむきさである。その三つはできたと思っているが、明治大学の個々の強さとアタック、気迫にのまれて敗れてしまった。しかし京産大は全てを出し切って戦えたので良かったと思う。
―フォワード戦、特にスクラムで良かった点は?
酒井健汰ゲームキャプテン
2番に中川がいるつもりになって、8人で押し切ろうと最後まで続けられたのでフォワード戦では終始優位に戦うことができた
―春からチームはどのくらい向上できたのか?
大西健監督
春は核となる選手が怪我で抜けていて非常に厳しく、何とか入替戦を逃れられるよう頑張ろうと話をしていたくらいだったが、中川キャプテンが攻守にわたってリーダーシップを発揮し精神的な支柱となってくれて、上手くフォワードを引っ張ってくれた。フォワードとしては飛躍的に伸びた年だと思う
―平均で10㎏ほど重い明治のフォワードとスクラムやモールで対峙した感想は?
酒井健汰ゲームキャプテン
スクラムに関しては相手の方が体重があるのでヒットのところでは受けてしまったが、下がってもまとまって押すという我々のスクラムが対応できた。モールに関してはアタックの機会にまとまって押すなどきちんと対応でき、練習の成果が出せた
明治大学 丹羽政彦監督
3週間、間が空いたこともあるが、特に前半の戦いでは相手の強みを出させないというディフェンス部分では良かったがアタックの精度が低かった。ゲインラインをもっと意識してアタックしていれば何回かスコアできたと思うが、ゴール前で無理にアタックを繰り返し、それをターンオーバーされるという悪循環も見られた。後半も相手に先行されたが、だんだんとゲーム勘も戻り、ゲインラインを意識したアタックで3トライ取れた点は良かった。フォワードはスクラムでは若干ストレスはあったがしっかり対応できており、モールを含めて相手にボールを与えることはなかった。京産大はフォワード中心によくまとまったチームだったのできっちりとリスペクトして対応した結果、最後は逃げ切れることができた。次の相手は大東文化大になったようなので、もう一度注力してしっかりと勝ち切りたい。
明治大学 古川満キャプテン
今日は京産大がフォワードのチームと言うことで、セットプレイで優位に立ってゲームを進めていこうと話していた。ラインアウトでは前半何度もスティールして相手の強みを消せたが、スクラムに関してはゲームを通して修正しきれなかった。大東大はスクラムの強いチームなので、細かくチェックして問題を見つけてしっかり準備していきたい。
―前半の中盤でFKからスクラムを選択していた意図は?
古川キャプテン
マイボールであればボールは確保できるという自信があったため、そこからしっかりアタックしようと考えた
―後半に相手にリードされた後、心がけた点は?焦りはなかったのか?
古川キャプテン
京産大の強みの部分で自分たちが犯したミスでスコアされていた。強みを出させないようにしようということ、自分たちはアタックのチームなのでしっかりとボールをキープしてブレイクダウンにこだわり、もっとフリーにゲインラインに向けてアタックしようとした。焦っていた部分もあったが、自分や梶村がリーダーシップをとって、初めて選手権に出るような下級生に対してもう一度自分たちがやるべきこと、修正するポイントを明確に伝えた
―大東大戦に向けて考えていることは?
古川キャプテン
大東大は強力なスクラムが武器のチームなので、そこに向けてもう一度スクラムのシステムややるべきことを再認識して、良いスクラムを組むための準備をする。また留学生に対するタックルの精度を上げて行って、ディフェンスで我慢する部分に特にこだわって行きたい
(文責:大阪府協会 石川悟、丸井康充)