関西大学A-Bリーグ入替戦の見どころ

A-Bリーグ入替戦の見どころ

12月10日(日) @京都・宝が池
12:00KO 摂南大学 vs 大阪体育
14:00KO 近畿大学 vs 龍谷大学

★摂南大学 vs. 大阪体育★

ムロオ 関西大学ラグビーAリーグ8位の摂南大学は、完封負けした天理大学戦を除くと6試合の平均得点は21点と攻撃力は高く、フォワード、バックスどこからでも攻めることができる。フルバック岡田翔のプレースキックも正確で僅差の試合になると頼りになる。
大阪体育大学は、昨年度の入替戦で関西大学と引き分け、昇格することができずに悔しい1年を過ごしてきたものと推察できる。一つ一つのプレーの重みを全員がわかっていれば、大きな力になる。
この試合は、摂南大学の15人ラグビーと大阪体育大学のフィジカルの戦いになる。摂南大学は、リーグ戦の後半で綻びが目立ったディフェンスを修正して臨みたい。大阪体育大学は、鍛え上げてきた伝統のフィジカルを活かすゲームプランがプランどおりに進行するかどうか。
「勝つことがすべて」と言われる入替戦で、最後は動かなくなる身体を動かしてでも勝利を求めるチームに凱歌が上がる。後半の最後の10分は壮絶な試合になるだろう。

★近畿大学 vs. 龍谷大学★

近畿大学は、リーグ戦後半に白星がつかず7位となったが実力は上位校と伯仲していて、最終節の京都産業大学戦も後半の途中まで二桁のリードを保っていた。試合の終盤でも運動量の落ちない京都産業大学に最後は押し切られてしまったが、しつこいプレーのフォワードと関西の学生屈指のSO喜連、決定力のあるバックスがかみ合った時の得点力は高く、連続してゲインラインを超えると自陣から一気にトライまでもっていく力がある。
龍谷大学は、花園大学を大差で退け、大阪体育大学とBリーグ優勝をかけて戦ったが及ばず2位となった。敗因は後半のフィジカル負けであり、前半何度も敵陣に入りながらスコアにつながらなかったことが悔やまれる。チーム自体はまとまりがあり、昨年度、敗退した入替戦で「今年こそ」の意欲も強い。
この試合で龍谷大学は、自分たちの闘志あふれるプレーを近畿大学に寸断されずに最後まで継続できるか。近畿大学は、SO喜連のボールタッチの回数が多ければゲームマネジメントで優位に立てるだけに、フォワードが安定してボールを獲得できるか。
両校とも関西の大学ラグビー界で長い歴史をもつだけに、伝統とプライドが激突する好試合を期待したい。

関西大学ラグビーリーグ委員長 高見澤 篤