トップリーグ 第12節
近鉄 VS. 東芝
2016年12月18日(日) 13:00キックオフ グラウンド:ヤンマースタジアム長居 | ||||
近鉄 | 東芝 | |||
12 | FULL TIME | 59 | ||
0 | 前半 | 24 | ||
12 | 後半 | 35 | ||
詳細 (TL公式) |
マッチレポート
ここまで、2勝9敗総勝ち点14で13位と大きく負け越している近鉄。その敗戦の内容は7点差以内の試合が7試合、勝利のパターンが作れていない今シーズン。勝ち星を挙げ入替戦だけは免れたい一戦。一方、東芝はここまで4勝7敗総勝ち点23で9位と昨シーズンまでのような勢いが見られない成績。勝ち星を増やし一つでも順位を上げたい。いずれも勝利がほしい戦いとなった。
東芝のキックオフで前半が開始される。序盤は互いに譲らず、7分近鉄のオフサイドの反則に東芝SH小川高廣がPGを決め0-3とするが、その後は互いに接点でがっぷり四つの状況が続く。膠着状態を破ったのは東芝。双方の長い攻防が続く26分、ゴール前5m右ラックから展開し、最後は14番左WTB石井魁がトライ、小川のGも決まり0-10と得点が開く。
この後、近鉄は疲労が蓄積したのか足が止まり始めると、東芝は30分にラックの振り戻しから、左PR三上正貴が、35分にもゴール直前までキャプテン左FLリアム・メッサムが持込みラックからSOコンラッド・バンワイクがトライ。いずれもSH小川のGが決まり、前半を0-24と東芝が大きくリードして折り返す。
後半も勢いに乗る東芝は、6分キャプテンメッサムが抜けた後フォローした右PR浅原拓真のトライで4トライ目。さらに10分右FL山本紘史、22分PR浅原拓真が2本目のトライを挙げ、ここまでで0-45の大量リードで試合を決め終盤を迎える。近鉄は、31分に先発に復帰したFB高忠伸がタックルを受けながらも体をひねりトライ、その直後の33分左LOマイケル・ストーバークが巨漢を活かしトライを挙げるが反撃もここまで。
東芝は38分にWTB石井魁がトライ。ロスタイムに入っても近鉄の最後の反撃を食い止め、この試合チーム8本目のトライをSOバンワイクが奪い、12-59の大差で勝ち星を手に入れた。東芝は連敗から脱出し、選手・スタッフから安堵とも見られる微笑が見られた。
勝利を納めた東芝はこれで5勝7敗、総勝点を28と伸ばし順位を7位に上げ、残り3試合も勝利を納め次シーズンにつなげたい一戦となった。一方、世代交代が課題の近鉄は2勝10敗、総勝点は14、順位を一つ落とし14位となった。
マン・オブ・ザ・マッチには、2本のトライを決めた東芝PR浅原拓真選手が選ばれた。
記者会見ダイジェスト
近鉄
坪井章監督
いい準備で一週間過ごせた。フィジカルバトルで対東芝戦ということで準備を進めてきたが、スコアを見ても東芝の強みを消せなかった。また、自分たちのケアレスミスも多かった。これだけケアレスミスをすると試合に勝てないのかなと思う。来週は神戸と試合をするわけだが、残り試合を含めライナーズの試合をやっていきたい。
豊田大樹キャプテン
東芝とはフィジカルバトルになることを予想して練習を積んできたが、そのフィジカルバトルで負けたことが敗因と考えている。
――フィジカルバトルで負けたということだが、具体的にどのような感じで負けたのか?
豊田キャプテン
接点、ブレイクダウンのところです。
――フィジカルの強さは?一人ひとりが強かったのか?
豊田キャプテン
自分たちよりも強かった。シンプルにゲインされていた。一人一人が強かった。そこで戦おうとしていたが、負けてしまった」
――パスの精度が良くなかったと感じたが、実際はどうだったか?
豊田キャプテン
前半のバトルのところで、疲れてしまい、後半にその疲れが出て前に出られない中でミスが出てしまった。
東芝
富岡鉄平監督
連敗が続いていたが、良い準備ができ、良い試合ができた。次週はトヨタ戦に良い試合ができるように、しっかり準備していきたい。
リアム・メッサムキャプテン
今日はいい試合ができた。11月からしっかりと練習を積み重ねてきた。それがだんだんとパーフォーマンスに現れてきた。
――本日の試合の勝因は一言で言うと?
富岡監督
一人ひとりの選手達の応援頂いているお客様への姿勢。それが、今日は東芝の方が上回ったと思う。優勝戦線には残っていないが、選手15人がいい姿勢を見せてくれた。
――近鉄からはフィジカルで負けたという言葉が出たが、東芝からはどう考えているのか?
富岡監督
ブレイクダウンはうちが勝ったと思う。敗戦が続くと不安に思うし、それを払拭して80分間戦うことが大事だと思った。
――相手のコンタクトは強かったか弱かったか?フィジカルで勝ったと思うが?
メッサムキャプテン
近鉄はフィジカル的に強く、また試合前にもその強さは耳に入っていたので、それを頭に試合に挑んだ。FWが良い基盤を作り、BKが得点を挙げた。今日はディフェンスが良かった。
(記事:山林右二、丸井康充)