12月2日(土) 天理大学 vs 京都産業大学

メンバー表 マッチレポート フォトギャラリー

入場者数:6500人 天候:晴れ/微風
レフリー:大内 想太(関西協会)
アシスタントレフリー:須川 貴也(関西協会) / 八木 聖也(日本協会) / 嵯峨 慶二(関西協会)
天理大学 京都産業大学
22 FULL TIME 23
12 前半 3
10 後半 20
勝点
1-4
詳細(PDF)
プレイヤー・オブ・ザ・マッチ
▶京都産業大学 18 川口新太

メンバー表

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天理大学
監督小松 節夫
No.Pos.氏名学年身長体重出身中学・スクール→高校
1PR富田 凌仁4170105小浜第二中→若狭東
2HO寺西 翔生317095東生野中→常翔学園
3PR松野 楓舞3167100北条南→松山聖陵
4LO鄭 兆毅4186107正徳中→竹圍
5LO渡邉 完徒3182100前橋RS→明和県央
6FL川越 功喜117887東生野中→天理
7FL太安 善明117692茨田北中→天理
8NO.8パトリック・ヴァカタ3189115トンガカレッジアテレ→日本航空石川
SH北條 拓郎417275南信州JrRS→天理
10SO筒口 允之317082長崎RS→長崎南山
11WTB藤原 竜之丞316872ノーサイドRS→日本航空石川
12CTBマナセ・ハビリ417595トゥポウカレッジ→高知中央
13CTB上野 颯汰318090関RS→関商工
14WTBナイバルワガ トマシ317887将軍野中→秋田工業
15FB上ノ坊駿介218388三田RCJ→石見智翠館
16Re.稲嶺 翔太2170100大正北→石見智翠館
17Re.宮田 悠暉4175103広島大附属東雲中→広島工業
18Re.井上 魁1174107広島ラガーJRS→松山聖陵
19Re.藤岡 洸雅218096山陽中→姫路工業
20Re.岡崎 慶喜2180100市立第四中→石見智翠館
21Re.高岸 尚正416873城東中→常翔学園
22Re.中村 仁117080明石JRS→松山聖陵
23Re.谷田 親春217490住道中→天理
京都産業大学
監督廣瀬 佳司
No.Pos.氏名学年身長体重出身中学・スクール→高校
1PR曽根 隆慎3174104石切中→大産大附属
2HO李 淳弘3172100大池中→大阪朝鮮
3PR西崎 海人3178104明石JRC→報徳学園
4LO石橋 チューカ119096兵庫RS→報徳学園
5LOソロモネ・フナキ3186114トンガカレッジ→目黒学院
6FL日吉 健3180100寝屋川第三中→大産大附属
FL三木 皓正417395西陵中→京都成章
8NO.8シオネ・ポルテレ2184112トンガカレッジ→目黒学院
9SH土永 旭317073西陵中→光泉カトリック
10SO吉本 大悟218290七条中→東海大大阪仰星
11WTB西 浩斗317080熊本ラグビースクール→熊本西
12CTB小野 麟兵317086西陵中→京都工学院
13CTB高井 良成417682瑞光中→関大北陽
14WTB松岡 大河417077茨田北中→東福岡
15FB辻野 隼大317885長吉西中→京都成章
16Re.平野 叶苑317598四日市Jr.RFC→西陵
17Re.乳井 大士3167107名古屋RS→中部大春日丘
18Re.川口 新太3186123宝塚RS→東海大大阪仰星
19Re.松永 壮太朗318795勧修中→京都工学院
20Re.テビタ・ポレオ4179112トンガカレッジ→日本航空石川
21Re.高木 城治116470かしいヤングラガーズ→東福岡
22Re.藤本 凌聖317285鈴鹿ラグビースクール→朝明
23Re.森 祐也417283帆柱YR→東海大付属福岡

マッチレポート

3連覇を目指す京都産業大学と、3年ぶりの優勝を目指す天理大学。
共に6勝0敗でむかえた最終節(第7節)の全勝対決は、観る人を魅了する、記憶の残る素晴らしい試合となった。

晴れ空に雲がかかる、微風の第1グラウンド、電光掲示板を背にした天理大学に向けて、京都産業大学のキックオフで試合が始まった。

キックオフのボールを天理大がノックオン、京産大がマイボールとし、さらに、相手ペナルティからキックで前進、相手陣ゴール前5m左のラインアウトとするが、京産大はそのラインアウトでスローイングされたボールにタイミングを合わせず天理大ボールとなり、キックでハーフウェイライン付近へ押し戻される。
天理大も直後、自陣からハイパント、⑮上ノ坊がボールをキープ、さらにパスが渡った⑧パトリック・ヴァカタが相手ゴール前まで持ち込むが、ブレイクダウンで京産大にターンオーバーされチャンスを生かせない。

前半は、2023年6月導入されたタックルの高さを胸骨より下へ下げることに対応し、低く前へ、素早い、両校の完成度の高いディフェンスで、締まった試合となり、観客を魅了する。

天理大は、ゴール前へ攻められ、相手ペナルティからキックでタッチラインを狙うが、タッチキックとならず、相手ボールとなると、京産大のフェーズを重ねたアタックに対して、低く厳しいタックルを継続、ノットリリースザボールの反則を誘う。
京産大も、直後の攻防で、天理大のアタックを低く厳しいタックルで、自陣10m付近から後退させ、さらに、ノットリリースザボールの反則を誘う。

試合が動いたのは、前半18分。
天理大は、ハーフエイライン相手側右ラインアウトから左への展開で、⑫マナセ・ハビリが相手を引きつけ、⑮上ノ坊へショートパスが渡ると、ディフェンスにギャップが生まれ、そこを突きディフェンスの裏へ抜け、インゴールで左中間から中央へまわり込みトライ、⑩筒口がコンバージョンを決め、7-0先制する。
続く攻防のなかで、前半23分、京産大は、相手陣22m外側ラインアウトからモール形成から右へ展開のなかで、22m中央で相手ペナルティを得ると、⑮辻野がペナルティゴールを決め、3-7とする。
この後の攻防では、両校、低く素早く前へ出る厳しいタックルは、相手選手のノックオンを生み出し、相手の攻撃の芽を摘む。

前半35分すぎ、天理大は、相手ペナルティからキックで前進、相手陣ゴール前5m左ラインアウトの機会を、自らのオブストラクションで活かせない。
前半のロスタイムとなり、前半43分、天理大は、相手ペナルティからキックで前進、相手陣ゴール前5m右ラインアウト、今度はモールを形成し、しっかりと押し込み、③松野が右隅へトライ、12-3とする。
前節まで、得失点差225点の天理大が、得失点差114点の京産大をリードし、前半を折り返す。

後半は、ゲインラインを超えるアタックが多くみられるようになり、前半と変わり、両校の攻防に、スタンドの観客は魅了される。

天理大のキックオフ再開から後半が始まる。
後半3分、京産大は、相手陣10m右スクラムのアタックで相手ゴール前5mへ迫ると、相手オフサイドのペナルティ、⑤ソロモネ・フナキがタップキックで前へ出てラックを形成すると、⑧シオネ・ポルテレがサポートを得て、ラックサイドを攻め押し込み、右中間へトライ、8-12とする。
さらに、京産大は、天理大10m付近で、天理大の低く厳しいディフェンスでゲインラインをなかなか超えられないなか、相手ゴール前を目がけ深くけり込んだキックから、相手ゴールラインドロップアウトとなる。
そのドロップアウトキック処理で、⑧シオネ・ポルテレが相手ディフェンスをはねのけ、相手ゴール前まで迫り、フェーズを重ね、中央右のラックから左への展開で⑮辻野が左ゴールポストめがけたキックに、2バウンド目に⑪西が必死にバランスを崩しながらボールを捉えると、体は浮いているがボールはしっかり両手でゴールポスト内側へトライ、後半9分に、13-12と逆転に成功する。

見応えのある試合に、スタンドの応援の声も、どよめきも大きくなっていく。

天理大は、後半26分、ハーフウェイライン相手側右スクラムで、相手コラプシングのペナルティからキックで前進、相手陣ゴール前5m右ラインアウト、モールを形成からラックとなり、ラックサイドを攻め、⑫マナセ・ハビリがトライ、⑩筒口がコンバージョンを決め、19-13と再逆転する。
天理大は、京産大を突き放しにかかる。
天理大は、相手ノットリリースザボールの反則を誘い、相手陣で試合を進め、後半32分に、相手陣22m内側左中間でペナルティゴールを狙うが決まらない。それでも、直後の22mドロップアウトからのキック処理からの攻撃で、相手ハイタックルのペナルティ。
先ほどと距離はあるが正面の相手陣10m中央から、㉒中村がペナルティゴールを決め、後半36分、3シーズンぶりの優勝を目指す天理大は、22-13と突き放す。
3連覇を目指す京産大は、諦めない。

直後の後半38分、京産大のキックオフ再開のキックは、ノット10m。
天理大に試合の流れがあるのかと思えた、その相手スクラムで、京産大は、相手コラプシングのペナルティを得るとペナルティゴールを選択、⑮辻野が蹴ったボールは、ボールポスト中央を通過、京産大は、16-22とする。

フルタイムに向け、試合はめまぐるしく動き、試合の女神はどちらに微笑むのか。
スタンドのどよめきは最高潮に達する。

天理大のキックオフ再開のキックは、京産大がキープし自陣から攻めるも、自陣22mでノットリリースザボールの反則、天理大はそのペナルティからキックで前進、京産大陣での22m内側左ラインアウトから攻めるなかでノックオン。

京産大は、その自陣のスクラムで、相手コラプシングのペナルティからキックで前進、ハーフウェイライン相手側右ラインアウトからの攻撃では、相手ハイタックルのペナルティからキックで前進、相手ゴール前まで10mまで迫る。
そのラインアウトでは、BKも入り、インゴールまで押し込むも天理大に必死のディフェンスでダンボールできない。

天理大はゴールラインドロップのキックで、天理大陣10m押し戻す。
ここから京産大はフェーズを重ね、相手陣22m中央付近のラックから数的有利な左へ展開、⑮辻野がパスダミーで相手を引きつけながら、アングル良く走り込んできた㉓森へパスが渡ると、ディフェンス裏へ抜けゴール前へ、天理大の懸命の背後のタックルで、ゴール前でラックとなる。
そこから、京産大は素早く⑨土永が右へ持ち出し、走り込んできた⑱川口へパスが渡ると、ディフェンス2人をはねのけトライ、後半45分、21-22とし、全ての人が固唾をのんで見守るなか、⑮辻野がコンバージョンを決め、フルタイム。
京都産業大学が3連覇を達成した。
プレイヤーズオブザマッチは、京都産業大学⑱川口新太選手となった。

2023年12月2日2023ムロオ関西大学ラグビーAリーグ全勝対決は、両校の日々の研鑽により、キックオフからフルタイムまで80分を超え、素晴らしい試合が創り上げられ、スタンドに詰めかけた6500人の観客の皆様、テレビ・動画配信で試合を見守る視聴者方々の応援により、試合に立ち会った全ての人達にとって、「ラグビーの素晴らしさ」を共有できた日となったのではと思う、記憶に残る京都産業大学と天理大学の全勝対決だったことをレポートいたします。

会見の様子

天理大学
小松節夫 監督
関西リーグの最終戦で前年度の1位と2位が全勝で対決するということは、あまりないと思うのですが、こうした(雰囲気の)中で試合をできたことは、凄く嬉しく思います。今日は2連覇中の京都産業大学さんに対して、チャレンジしようということで臨みました。後半入りのところから20分くらいペースが取れなくて苦労しましたが、それからもう一度逆転して最後逃げ切れるかと思いましたが、最後バタバタして反則を重ねたりと、最後は残念ながらトライを獲られて負けてしまいました。悔しいですが、こういうゲームを通じて得るものもあります。今日の悔しさだったり、課題などをしっかりと修正して大学選手権に向けてもう一度やっていきたいと思います。

北條拓郎 キャプテン
ゲームを通して、自分たちでペナルティを重ねてしまって、そこから点を獲られることが多かったので、そこが反省点かなと思います。前半は、テンポよく自分たちのアタックができず得点に繋がらなかった。そこは、京都産業大学さんのブレークダウンでのプレッシャーが凄く、自分たちのアタックができず得点にできなかった。ただ、大学選手権はこうしたプレッシャーの中でやっていかなければならず、今日のゲームは反省もありますが、いいプレッシャーの中で次に繋がるいいゲームができたかなと思っています。

・大学選手権に向けて反省を得られたこととは?
北條 キャプテン
ペナルティを重ねてしまったことが一番の反省点かと思っています。デフェンスで勢いのあるアタックを止めきれず反則を重ねて失点してしまった。そこは、ペナルティをせずに守り切ることが大事だと思っています。

・大学選手権に向けて
小松 監督
今日はこうしたタイトなゲームを経験して、(残念ながら負けましたが)関西から日本一を目指すという京都産業大学さんがおられるわけで、そういうチームとゲームをできたということは、我々としても自信になりました。我々も何とか正月を越えられるよう、選手権に向けてしっかりと準備したいと思います。


京都産業大学
廣瀬佳司 監督
最後に勝つことができて本当に嬉しいです。天理大学さんは素晴らしいラグビーを展開され、2023年度の関西リーグ最終戦に相応しい好ゲームをできたのではと思っています。最後は、我々が勝つことができましたが、本当に両チームの選手を称えたいとまず思います。我々は、天理大学に挑戦者という立場で向かっていき、途中苦しかった時間帯もありましたが、三木キャプテンを中心に最後まで必死に戦ってくれたことを誇りに思います。大学選手権では、関西チャンピオンとしてしっかりと戦っていきたいと思っています。

三木皓正 キャプテン
厳しい戦いになるということは、試合前から覚悟していました。天理大学さんの激しいアタックとデフェンスに後手を踏むシーンはありましたが、最後までグランドに立っている15人には自分たちを信じ続けろと言い続けて、こうしたいい勝利ができたと思っています。

・3連覇の感想は?
廣瀬 監督
昨年の中心選手が結構抜けましたので、今年は「チャレンジやな」と思っていたのですが、今年は、(楽な試合は一戦も無かったのですが)一戦一戦しっかりと戦って優勝まで導いてくれました。本当に学生には感謝したいと思います。

・大学選手権に向けて
廣瀬 監督
これ(関西優勝)に満足することなく、(大学選手権には)関西の代表として出るわけですから、しっかり戦い抜きたいと思います。

三木 キャプテン
もちろん優勝は狙うのですが、(12月23日の)準々決勝に向けて、いや、次の練習から(本日)勝ったことは忘れて、直向きに練習していきたいと思います。


フォトギャラリー

■KRPU 新屋敷こずえ

■KRPU 渡辺隆夫
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