【開会の挨拶】
坂田会長
ラグビーワールドカップが開幕し、お忙しい中、ご来場いただき誠にありがとうございます。開幕戦のイングランド対フィージーのゲームを観ていたが、開幕ということでイングランドは非常に硬い試合運びだった。今日は南アフリカ戦がある、ジャパンは100%の準備をして臨むが、南アが硬くなればチャンスはあると思う。
これまでラグビー界はワールドカップの4年のスパンで普及発展してきた、従ってワールドカップのシーズンは大学リーグにとっても大事なシーズンになる、魅力あるいいゲームをするという使命をもって戦って欲しい。今年は関西ラグビーまつりで、NZU(ニュージーランド学生代表)と交流を図った、協会として今後もNZUと交流し、大学、高校生にも刺激を与えていきたい。ところで昨シーズンの有料入場者数は25000人、関東では早明戦1試合でそれくらい入る、何とか今シーズンは4万~5万人くらいの集客が出来ればと思う、そのためには是非とも大学選手権でベスト4に残ってほしい。
最後に、協会とメディアの皆さまが一つになり、関西ラグビーを盛り上げていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
【今シーズンの概要説明】
高見澤大学委員長
4月の関西ラグビーまつりのNZU戦ではたくさんの取材と多くの紙面を割いていただきありがとうございました。一時期、高校生が関東の大学に流れる傾向にあったが、それに歯止めがかかり、「関西で頑張りたい」という高校生が増えてきた。関西の大学が努力、工夫を重ねてきた賜物だ、4年前の天理大学の選手権準優勝もその一因だと思う。
関西学院大は昨年のメンバーが大量に抜けた穴をどう埋めるか、戦力的に充実している同志社大は立命館大との練習試合で、前半に47点と圧倒的な攻撃力を誇る、立命館大も後半は盛り返し修正力を証明した。外人選手が育っている天理大学は日本人選手の安定している頑張りが貢献している。昨年度は春と秋シーズンのギャップに目を見張るものがあった京都産業大は強力FWと飛び道具のBKがかみ合えば今期も上位を狙え、摂南大はNZU戦で外国人選手の能力の高さを証明し、近畿大は補強が進んで確実に力をつけている。関西大、練習試合で三菱重工業長崎に勝ち好調を維持している。
関西大学Aリーグは修羅場のような戦いになって初めて関東に対抗できる、メディアの皆様にはたくさん取材していただくとともに、応援をよろしくお願いいたします。
【各チームより シーズンに向けての抱負】
関西学院大学
野中孝介監督
昨年は全勝優勝をさせていただいたが、大学選手権では関東のチームに1勝もできずにファイナルスステージに立てなかったことが大いなる反省です。昨年は4年生に主力メンバーが多く、彼らがごっそり抜けての今シーズンだが、一方でここにきて4年生がしっかりと力を付けてくれ、下の学年も上級生を脅かす存在となってきており、チームは春先に比べると大きく成長してくれている。今シーズンのリーグ戦、どの大学も強い相手、一戦一戦を全力で戦っていきたいと思っています。
徳田健太主将
今年は新しいメンバーでスタートしたので、春先はなかなか思うような結果が出せず苦しい期間が続いたが、夏合宿を経てチームが一つに結束し、開幕に向けて良い準備ができました。昨年以上にアタッキングラグビーを展開して、速いテンポでかつグラウンドを大きく使ってボールを動かし80分間走り勝つというスタイルで全勝優勝を目指していきたいと思います。
京都産業大学
元木由記雄ヘッドコーチ
一昨年、昨年と3位、2位ときて、今年は優勝と断言したいところだが、われわれはひたむきに一戦一戦を戦っていくだけです。今年のチームの特徴は、FWのセットプレーで相手を崩して(ここは例年どおりだが)、スピードあるバックスリーにボールを集めて取り切りたい。80分間ひたむきに走り続けること、どのチームより愚直に戦うことがわれわれの強みです。
西山直孝主将
今年のチームは昨シーズンを経験している選手が多く、チームワークに自信を持っています。チーム一丸となって、積み上げてきたものをすべて出し切って、一戦必勝で優勝を目指したいと思っています。
同志社大学
山神孝志監督
今年は、年明けに4年生全員で「覚悟」というスローガンを決めてくれたので、(延べ30日という夏合宿も含め)覚悟ある練習をしてきました。春先からブレークダウンで早くボールを出すということにこだわって練習をしてきたが、関西、関東のチームとの試合でもこのあたりの成果は出ていると思う。また、BKでもFWでも点を獲れるチームを目指してやってきたので、それがしっかりと出せるように頑張っていきたい。関西で一戦一戦を勝ち抜いていくことで、関東のチームに挑戦する権利が得られるのかなと思っています。
才田智主将
今年のチームは、「見て楽しい、やって楽しい、そして勝つ」という同志社のラグビーに近づいてきたのかなと思っています。現段階では、春のシーズンのことは一切考えていません。昨年は開幕戦にかけ過ぎたこともあったので、今年は目の前の一戦一戦を戦って関西を制覇して、関東に挑戦したいと思っています。
天理大学
小松節夫監督
4年前に大学選手権準優勝、3年前には関西3連覇という結果であったが、この2年間は関西リーグの厳しさを味わいました。この2年間は開幕戦に敗れ、自分たちで崩れていったというようなシーズンでした。この反省をもとにリーダーを中心に崩れない(自分たちの力をしっかりと出せるような)チームづくりをやってきた。体の小さなチームだが、夏合宿では明治、東海、流通経済の体の大きなチームと戦って大きさに慣れ、シーズンに向けていい準備ができてきている。一戦一戦をしっかりと戦ってまずは関西優勝、そして大学選手権優勝を目指して頑張りたいと思います。
東口剛士主将
キャプテンになって常日頃から、「関西制覇をして日本一になろう」と言ってきました。この2年間は開幕戦を落としてきているので、今年はまずは開幕戦、そして一戦一戦を全力で戦っていきたいと思っています。相手が嫌がるディフェンスの天理らしいラグビーをしていきます。
立命館大学
中林正一監督
一昨年は優勝、昨年は2連覇しようと意気込んで臨んだが、やはり大学生のチームづくりの難しさを感じつつ思うような成果をあげることができませんでした。この反省をもとにチームをスタートさせたが、春は思うような結果が得られず、夏にも今年の就職活動の関係で4年生の半分以上が合宿に参加できないという事態もあったが、逆に下級生のメンバーがそのチャンスを生かしレギュラーに定着したことなどもあり、夏以降伸びたかなという印象はある。シーズン一戦一戦を戦っていく中で成長して、終わってみれば優勝していたという形になればと思っています。
小原稜生主将
春は思うような結果が出ず悔しい想いをしましたが、まずはディフェンスだということでやってきました。その中でもマイクロスキルを重視して、一人一人が体を張ってやっていけば、目標である関西制覇が見えてくるのかなと思っています。
摂南大学
内部昭彦ヘッドコーチ
われわれは、他チームと違い高校時代能力の高い選手が集まるわけでもありません。チームのスローガンでもある「雑草のごとくひたむきに」をもとにチームを作ってきました。安田主将とFL森山がこれを象徴する働きを見せると結果が出せるのではないかと思います。われわれはAリーグの経験が浅く勝利に飢えており、開幕戦に全力をぶつけて一戦一戦を戦っていきます。
安田大地主将
今年度は、ボールを繋いでフェーズを重ねて継続してトライを獲りに行くチームです。ひたむきさを前面に出して、一戦一戦を全力で戦い関西Aリーグ初優勝を狙いたいと思います。
近畿大学
中島茂監督
近大は、波に乗れば力を発揮できるが、乗れなければもろくも崩れるという特徴があります。戦い方は、タックルポイントをアタック時もディフェンス時も越えられるかどうかがポイントだが、集中できた時のゲームとできないゲームにまだまだむらがあります。
稲垣大海主将
チャレンジ精神をもって、一戦一戦目の前の敵に自分たちのラグビーをぶつけるだけだと思っています。目標は関西制覇、その中ではディフェンス力が必要不可欠、シーズンを通してディフェンス力をしっかり強化していき、目標を達成していきたいと思います。
関西大学
桑原久佳監督
2年前に32年ぶりにAリーグに復帰したが、その時はAリーグに戻っただけで右も左も分からずその年に転落してしまいました。ただ、Bリーグに転落はしたが、Aリーグの経験で選手もスタッフも成長し、1年半かけてAリーグで戦える(とりわけ、ディフェンスにこだわりを持って)チームを作ることができた。まずは、47年ぶりの大学選手権出場を目標にしています。
倉谷望主将
私の代は、Aリーグに上がりまたB転落ということを経験しています。その経験をいかして、フレッシュマンらしくどのチームにたいしてもチームスローガンである「EXPLOSION」(爆発)していきたいと思います。
【閉会の挨拶】
高岡理事長
本日は皆さまにお礼とお願いということで、ここに上がらせていただきました。 まずは、本日このように沢山の方々がお集まりいただきありがとうございます。 また、本年度も12の企業・団体からオフィシャルスポンサーとしてご支援をいただき重ねてお礼を申し上げます。 今年も男子だけでなく女子のリーグも「フィオーレリーグ」として頑張っておりますので、こちらへのご支援と取材のほうも併せてよろしくお願いいたします。 本日、各大学から抱負をいただきましたが、ぜひ関西のチームが大学選手権で優勝して欲しい、関西から盛り上げて欲しいと思っております。関西協会としても全面的にサポートをしてまいります。何卒よろしくお願い申し上げます。
(記事:北畑幸二、髙橋茂治 写真:KRPU・山口勝一)
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