10月20日(土) Honda 45-26 東芝

ジャパンラグビートップリーグ2018-2019 第7節C01I8701Honda VS 東芝

2018年10月20日(土) 13:00キックオフ
グラウンド:三重交通Gスポーツの杜鈴鹿
Honda 東芝
45 26
21 前半 14
24 後半 12
詳細
(TL公式)


マッチレポート

鈴鹿山脈から吹き降ろす風が肌寒い曇り空の下、三重交通Gスポーツの杜鈴鹿にて1勝4敗1分ホワイトカンファレンス7位のHondaHEATと2勝4敗で5位の東芝とのトップリーグ最終節が開催された。HondaHEATはこの試合に勝って順位を上げ、順位決定トーナメントを優位に進めるためにも何としても2勝目を挙げたい。東芝は逆に順位を下げたくない。意地と意地がぶつかった最終節となった。

バージョン 2

東芝のキックオフで試合開始。開始早々相手のペナルティーから敵陣深くでチャンスを得たHondaHEATだがラインアウトからミスを犯しチャンスを逃してしまう。風上に立つ東芝はキックを巧妙に使い陣地を回復していく。試合が動いたのは前半9分。HondaHEATの敵陣アタックからボールをターンオーバーした東芝が自陣ゴール前のパスミスでもたつく間にHondaHEATがボールを奪い返し、6番ミロがゴール中央に飛び込み先制トライを挙げる。10番カーがきっちりゴールを決める。両チームとも熱のこもった立ち上がりからブレイクダウンでターンオーバーの連続、キックの応酬で試合は均衡する。均衡を破ったのはHondaHEAT。ボールを大きく左右に展開して縦横無尽に攻撃を仕掛ける。敵陣中盤から右サイドに展開したボールを15番-11番-14番とつなぎ14番のクリンドラニがライン際でのタックルをうまくかわしそのままゴール右隅にトライを奪う。10番カーがゴールを決め14-0と引き離す。反撃のトライを挙げたい東芝。ペナルティーキックから敵陣奥深くに攻め込み、ラインアウトモールを押し込み右に強気に展開する。サイドにパワー攻撃を仕掛け最後は右中間に東芝14番ナイカブラが飛び込みトライ。9番小川がゴールを決め反撃の狼煙を上げた。その後も風上で優位に立つ東芝がキックで陣地を奪う。

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敵陣22m内のラックから10番中尾が相手DFが上がってきたところをロングパスで大外の15番バンワイクにつなぎ、最後は14番ナイカブラが右サイドから連続トライを奪う。9番小川がきっちりゴールキックを決め14-14の同点に追いつく。キックで攻める東芝に対して風下でキックがうまく決まらず陣地が回復できず苦戦するHondaHEAT。試合は動かずそのまま前半終了間際。HondaHEATはパスをうまくつなぎライン攻撃でじわりじわりと敵陣深くへと攻め込む。右サイド付近のラックから左に展開。13番森川から左ライン付近の11番尾又へつなぎ尾又の華麗なステップワークから相手DF を置き去りそのままゴール中央にトライを決めた。10番カーのゴールも決まり前半を21-14とHondaHEATがリードして折り返した。

バージョン 2

 後半スタートは前半同様試合は動かない。前半と逆に風上に立ち試合を優位に進めたいHondaHEATだがミスで攻め切れない。東芝は攻め込むHondaHEATの選手を鋭いタックルで止め堅固なDFを発揮する。そのまま凌いでいた東芝だったが、HondaHEATの攻撃が上回り始める。後半13分に自陣でボールを奪ったHondaHEATが右に展開して14番のクリンドラニがギャップを突き、ラインブレーク。サポートしていた15番トウアに渡り後半最初のトライを奪う。キックも成功して引き離しにかかる。しかしまだまだ意地見せる東芝。後半19分に連続攻撃からゴールライン5mまで攻め込みサイド攻撃。負傷していた3番知念が体を張ったダイビングトライを奪う。9番小川のキックも成功し食い下がる。が、しかしHondaHEATは敵陣ゴール前のスクラムから途中交代の21番山路が持ち出したところを8番トマシにつなぎ、6番ミロがこの日2本目のトライを挙げる。キック成功で14点差に引き離した。

C01I9210

このまま終わりたくない東芝は後半26分に敵陣ゴール前5mのスクラムの時点で3枚の交代のカードを切り勝負を仕掛ける。スクラムからセンターの22番ファアウリが突っ込むがトライまで届かない。パワープレーから最後は10番中尾が右サイドに残っていた14番ナイカブラにパスをつなぎ3本目のトライ。しかし交代したキッカー15番バンワイクがゴールキックを外し9点差となる。取って取られての緊迫した試合が続く。時間だけが過ぎていく中、試合を決めたのはHondaHEAT。後半37分敵陣ゴール前のモールを押し込み、DFが中央に寄ったところを10番カーが14番クリンドラニに大きく展開したボールをリターンパス。15番のトウアが右隅に試合を決定づけるトライを挙げる。40-26と引き離したHondaHEATは終了のホーンが鳴っても攻撃の手を緩めない。ペナルティーキックのラインアウトからゴール前で右展開。15番トウアの華麗なバックフリップパスから22番忽那へつなぎトライ。結局45-26で最後まで攻め続けたHondaHEATの意地がぶつかり合った試合を勝利で締めくくった。攻撃面でチームを最後まで支えた15番トウアがMOMに選ばれた。

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会見レポート

東芝ブレイブルーパス
瀬川智弘 監督

先週の時点で上位トーナメントへいくことができなくて、東芝としてはチームのプライドをもって選手は試合に臨んでくれた。1週間、しっかりと大切に準備し、ゲームに臨んだが、自分たちの思い通りの結果にはならなかったのは残念。しかし、これから続くシーズンの中で、もう一度自分たちの存在する意味をしっかりとチームで共有して、グラウンドに帰ってきたい。

橋本大吾バイスキャプテン
監督のコメントにもあったが、このゲームでは上位トーナメントにいけないと決まっていたが、1週間良い準備して、フォワードもモール、スクラムをとりきるイメージを全員で作り上げ、本気で勝ちにこだわった試合だった。ゲームの中で広いアタックをしてくるホンダに対してうまくディフェンスを修正することができなかった。大事な試合だったがこのような結果になり、チームとしては次のカップ戦に切り替え、決勝トーナメントにいって優勝できるようにやっていきたい。

C01I9314

Q.ゴール前までいけば確実に得点できていましたが、うまく勝ちきれなかった原因は?
敵陣22mの中に入ることがチャンスの機会と思っていましたが、中盤での小さなミスだったりペナルティだったり、また敵陣に入る前のセットプレーからアタックを継続できなかったことが理由に挙げられる。


Honda HEAT
ダニー・リー ヘッドコーチ

今日の結果は本当に満足のいくものだ。しっかりとした目的をもってハードワークしてくれた。現在のホワイトカンファレンスのランキングをみて、5位で必ず終わるという目標をもって臨み、そのために必要なボーナスポイントを含めた勝利をつかむことをテーマとして挙げていた。
今日のゲームは自分たちをコントロールするということが一つの課題だった。チームの課題として、これまで得点を取った後に簡単にトライを許すことがあった。トップリーグで競っていくには、その点の改善が重要であると認識していたが、今日のプレーは誇らしいものだった。一年で培ってきたHondaスタイルをしっかり今日のプレーで見られたと思う。チームのサポーターとホームゲームで一丸となり戦えたと思う。
この7ゲームの中でプレー時間が長い選手もいますので、しっかり判断し、これから次に向けて万全の準備をしていければと思う。12/2から大事な3戦があるが、今日のゲームは自信をもって望めるポイントとなるものだったと思う。

小林亮太キャプテン
ほとんどはHCからのコメントにあったが、得点した後に自分たちの良い流れのまま出来ないことが課題であった。この1週間、Hondaスタイルというものを意識してやってきて、自分たちが望むような勝ち点を取れたし良かったと思う。次の順位決定戦までもう一度チーム一丸となり、やっていきたい。本日はどうもありがとうございました。

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(マッチレポート:石川、諏訪 会見:山中、田中 写真:萩原)

フォトギャラリー

撮影者:萩原康夫