奈良工業高専 VS 仙台高専・名取
2020年1月9日(木) 12:00キックオフ グラウンド:神戸総合運動公園ユニバー記念競技場 |
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奈良工業高専 | 仙台高専・名取 | |||
33 | FULL TIME | 0 | ||
19 | 前半 | 0 | ||
14 | 後半 | 0 |
マッチレポート
前日の嵐もおさまり、若干強めに吹く風の中、風下に位置する仙台の先蹴で試合開始。緊張からか、動きの鈍い奈良に対し、仙台は積極的にボールを動かし、攻撃する。
ディフェンスから徐々にリズムを掴んだ奈良は、キックでのエリアマネジメントで敵陣に入ると、前半13分仙台陣10m付近で奪取したボールを左展開。最後はCTB13市原がトライ。SO柳村のゴールも決まり7-0と先制する。
尚も攻める奈良は前半20分、仙台陣22m付近のラックからバックスへ展開、パスの出処が無くなると、SO10柳村が巧みなグラウンダーパスを出し、インゴールでFB15植村が押さえトライ。ゴールも決まり14-0と突き放す。
拮抗していた両校の力の差が明確になったのは、FW。前半38分仙台陣22m付近のLOからモールを押し込み、そのままNO.8村本のトライに、後半5分も同様なシーンからSH9板垣のトライに繋がった。スクラムも圧倒的な差では無かったものの、奈良が主導権を常に握り、仙台の自由にさせなかった。
後半、攻めのリズムが出てきた仙台は、奈良ゴール前に何度も迫ったが、奈良DFの粘りの前にゴールを割れず、逆に後半29分、奈良陣ゴール前スクラムから展開したボールを奈良CTB12島津がインターセプト、そのままトライに繋げられ万事休す。
FWの総合力とディフェンス力で上回った奈良が、全3試合を完封で完全優勝した50回記念大会となった。
大会総括として、中四国代表の躍進が目立った。津山のシード校撃破・ベスト4進出を始め、松江、宇部の緒戦突破、中国四国予選では、学校カリキュラムの都合で、高学年プレーヤーの多くが欠場した弓削商船が、松江と僅差のゲームであったことも加味すれば、特筆すべきであり、プレーヤー、関係各位の努力に敬意を表す結果と言える。
このことからも、ラグビーを純粋に愛好する人々によって成り立ち、支えられている高専ラグビーの真髄を垣間見た大会であった。
(文責 廣島 治)
監督コメント
仙台高専・名取 柴田尚都監督
今大会は奈良さんの力が一つ抜けていました。タックルから勝機を見出したかったのですが、相手の圧力が強く、なかなかトライを取り切れませんでした。
また一から出直します。
奈良工業高専 森弘暢監督
今日のようなキックゲームを想定していなかったが、相手に合わせてしまいました。
うちのゲームプランは真ん中のラックサイドの近場を手堅く攻めてから両サイドのスペースで勝負するのだが、この1年キックを制限していたので、その反動が出たのかも。
今年のチームは5年生が5人いますが、それぞれにいろんな思いをもって戦ってくれました。4年間一度もメンバーに選ばれなかった子、直前で怪我に悩まされた子など、この子たちが後輩たちチーム全員にこの気持ちを語って、まとめてくれました。本当によくやってくれました。
フォトギャラリー
■撮影者:KRPU 梶間智