11月30日(日) 近畿大学 vs 関西学院大学

レフリー:米倉 陽平(日本協会)
アシスタントレフリー:橋元 教明(日本協会) / 福元 志郎(関西協会) / 山下 大輔(関西協会)
| 近畿大学 | 関西学院大学 | |||
| 31 | FULL TIME | 40 | ||
| 10 | 前半 | 14 | ||
| 21 | 後半 | 26 | ||
| 勝点 0-4 詳細(PDF) |
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▶関西学院大学 15 的場天飛
メンバー表(48時間前)
マッチレポート
関西大学ラグビーAリーグもいよいよ最終節。ここまで2勝4敗(勝点10)の近畿大学(以下近大)と4勝2敗(勝点20)の関西学院大学(以下関学大)の一戦。近大は勝利を収め入替戦を回避したい。また、関学大は最終節を勝利し、大学選手権に向けて弾みをつけたいところ。
秋晴れの空の下、美しく彩られた生駒山の紅葉を背景に、近大SO⑩南野将生のキックで試合が始まった。
先制は近大。前半5分、テンポの良い継続攻撃で関学大陣へ入り込むと、関学大がノットロールアウェイの反則。PGをCTB⑫西柊太郎が決め3-0とする。
前半15分、近大が関学大ゴール前5mまで攻め込むが、近大がオーバーザトップの反則。このペナルティキックで得たLOから関学大がバックスラインによるオープン攻撃。SH⑨川原大のキックをWTB⑪中俊一郎がインゴールに蹴り込み、FB⑮的場天飛が押さえてトライ。ゴールも成功し3-7と逆転に成功する。
前半18分、リスタートのキックオフからキック合戦となり、関学大SO⑩新井竜之介のキックが50−22のナイスタッチ。近大陣22m付近で関学大がLOモールを20m近く押し切り、最後はHO②田中健太が押さえトライ。SO⑩新井のゴールも決まり3−14とリードを広げる。
しかし、近大もすぐさま追い上げる。前半20分、関学大陣内LOから、縦突破でゴール前まで攻め込みラックを形成。ラックから出たボールをSO⑩南野からCTB⑬井上晴嵐へと繋ぎトライ。CTB⑫西のゴールも決まり、10−14と喰らいつく。
この後、両チームともに複数回のペナルティを犯し、チャンスを逃す場面が続く。前半終了間際37分には、関学大陣で関学大PR③大塚壮二郎が危険なプレーで反則を犯しイエローカードを受ける。数的優位を得た近大は、タッチキックからLOモールを押し込むが、ゴールラインを割ることができずに10−14のまま前半終了となった。
後半は関学大SO⑩新井のキックオフで試合開始。
早々に近大がスクラムコラプシングの反則を犯し、関学大SO⑩新井がPGを狙うが失敗。その後、関学大は近大陣内で連続攻撃。近大の堅いDFに攻めあぐねたかに見えたが、47分、SH⑨川原がゴール前にあげたハイパントをFB⑮的場が拾いインゴールに持ち込みトライ。ゴールも成功し10−21と点差を広げる。
しかし、近大も喰らいつく。50分、SO⑩南野の素晴らしいキックにより、関学大ゴール前5mで近大ボールLOを獲得。見事なサインプレーで、CTB⑫西がトライ。ゴールキックも決まり17−21とする。
激しい攻防の中、54分に関学大がボールを奪取し右サイドに大きく展開。FB⑮的場が相手DFをハンドオフでうまくかわしてトライ。ゴールも決まって17−28と再びリードを広げる。
63分、続けて関学大がスクラムから出たボールをCTB⑫下元大誠が受け取り、見事なラインブレイク。FL⑦林万一心、FL⑥野津啓生と縦に繋ぎ、最後はLO⑤簗瀬将斗がトライ。ゴールも決まり17−35とさらにリードを広げる。
しかし、負けられない近大は、まだまだ諦めない。66分、ペナルティキックから得たLOでボールを獲得。モールからHO②井上晴貴が持ち出し、LO④中田悠生に繋ぎトライ。ゴールも成功し24−35。
続けて71分、近大陣内で関学大のラックからこぼれたボールをHO②井上が拾いボールを繋ぐ。さらにHO②井上がラックサイドから抜け出し、SH⑨渡辺晴斗に繋ぎトライ。ゴールも成功し31−35と追い上げる。
しかし、後半残り時間わずかの状況から関学大が近大陣内で13フェーズの連続攻撃。最後は途中から出場したPR⑯河内晟歩がトライ。31−40と再び突き放す。
ノーサイド間際、関学大ゴール正面20m付近で近大がペナルティーキックのチャンス。1点でも勝ち点が欲しい近大はPGを狙うが、これが右側ゴールポストを直撃。こぼれ球を関学大がタッチダウンし、31-40のままノーサイドとなった。
POMには、関学大FB⑮的場天飛が選ばれた。
会見レポート
近畿大学
神本健司 監督
本日はありがとうございました。
今年Aリーグの初戦から振り返ると、自分たちの思ったような展開ができない試合ばかりだったと思います。フォワードセットプレーの部分を強みとして非常に良い部分も見せられたんですけど、結局勝てないというゲームが続きました。 今日の試合も、そこの優位性は出しつつまた強いアタックマインドを持って臨もうとしましたが、関西学院さんの素晴らしいアタック・ディフェンスに阻まれて、勝利することは叶いませんでした。
この後の他試合結果いかんで入替戦という可能性もあり、シーズンが終わるのか分かりません。4年生と少しでも長くやりたい気持ちはありましたが、こんな形でなるっていうのは予想してませんでした。未来にこの先につながっていく近大ラグビー部のために1日でも大事に過ごして、試合があればしっかり臨んで来季Aリーグの地で良いチームで戦いたい。
中田悠生 キャプテン
今日の試合は自分自身もまだ整理できないんですけど、近大としては強みのフォワードを活かそうとしたが、関学さんのフィジカルが良いアタック・ディフェンスで苦しい場面も多く、勝ちにこだわって皆でハードワークして体を張って頑張ったが勝ち切れなかった。
Q.後半ラストワンプレーでPGを狙った場面、ショットかトライを取りに行くか迷ったように見えたが、最後どうしてショットを選択したか?
中田キャプテン
勝点1でも取れるという思いでショットを選択しました。
Q.現在、入替戦の可能性も残っているが、関西大学リーグの現状、レベルの高まりなど含めどのように感じるか?
神本監督
今日の優勝決定戦2校のフィジカル・コンディショニングが安定的に高い位置にいる。そこに食らいついていく構図は変わってない。うちが昨年度下位だったチームとの試合を落としてこういった状況になっている。皆さん良い強化をされてきて本当に確実に勝利することが難しく、リーグ全体のレベルアップを感じているが上位2校との力の差はまだまだあると思います。
関西学院大学
小樋山樹 監督
関係者の皆様、本日もありがとうございました。
9月から始まった関西リーグが無事に終えられたことを本当に感謝してます。
今日の近畿大学さんとの試合は、日付も11月30日でちょうど1年前に同じ場所で同じ相手で悔しい思いをしたというのもあり、去年の4年生の分まで勝ち切ろうと挑みました。結果的にはキャプテン、副キャプテン、リーダー陣が3人いない中、4年生たち中心にまとめてくれてよく頑張ってくれた。まだまだ改善すべき点はたくさんあるんですけど、しっかり勝ち切って選手権に臨めるということは、チームとして大きいかなと思ってます。選手権に向けて、次戦の福岡工業大学さんは2回戦を見ててもかなり強いひたむきなチームなので、しっかりと準備して勝ちきれるように、1点差でも勝ち切れるように、良い準備をしていきたいなと思います。
下元大成 ゲームキャプテン
本日は大会の開催にあたり尽力してくださった皆様ありがとうございました。
今日の試合は、去年の11月30日に負けてから、去年の4年生たちが残してくれたものを、自分たちがどうやって今年につなげて結果を出すかということを大事にしてやってきました。その中で、リーダー陣の怪我であったり、すごくチーム状況は苦しいものではありましたが、下級生であったり4年生の意地を出して今日は勝ち切ることができました。また、次戦に向けて自分たちの強みであるディフェンスやアタックの部分で、相手よりもひたむきに泥臭く戦って絶対に勝ち切りたいと思います。
Q.かなりリーダー陣がケガをされている中、どんなことを考えながら試合に臨まれたか?
下元ゲームキャプテン
相手よりもひた向きに泥臭くラグビーをするというのが関学の持ち味であって良さだと思うので、そこは絶対に相手より上回ろうとずっと声をかけながらやってきました。その結果が今日の結果につながったと思います。
Q.日々の練習の時もケガでリーダー陣不在のなか、どのような変化がありましたか?
下元ゲームキャプテン
グラウンドの練習もリーダー陣がいない中、今週の初めに選手から4年生はじめ全員が主体性を持って全員がリーダーになろうと話があって、1週間それぞれが主体的にできたと思います。
Q.主力がいない中でも勝ち切れる、どういうところに自信がついてきたなと思いますか?
小樋山監督
チームだけじゃなくて、4年生がキャプテン・リーダー関係なく本当によく頑張ってくれてるっていうのがまず一番かなと思います。フォワード陣でいうと3年生の成長が今年本当に大きく、4年生たちもチームもすごく助けられています。1、2年生も若い力をしっかり存分に発揮してくれているので、ケガ人が出て苦しい状況ですけど代わりに出てくれた子たちがよく頑張ってくれているなという印象です。
Q.中選手、的場選手のケガの状況はどんな感じでしょうか?
小樋山監督
次に間に合うと信じたいですね。
Q.選手権に向け、ケガ人が多い中どの辺りを強化して臨んでいきますか?
小樋山監督
選手権はノックアウト制の負けたら終わりっていう戦いの中で、本当に1点でも多く、最後試合が終わった時に1点でも多く取って勝つっていうところにこだわってやりたい。そのためには、やっぱり1年間やってきたこと、1年間だけじゃなくてこの4年生たちは4年間やってきましたけど、その積み重ねが最後出ると思ってますので、最後、もうここから大きく変えるというのはなかなか難しいので細部にこだわりきって、ベスト4を今年の4年生たちと一緒に達成したい。













