9月14日(日) 摂南大学 vs 京都産業大学

レフリー:米倉 陽平(関西協会)
アシスタントレフリー:飯田 真治(関西協会) / 新谷 雄生(関西協会) / 嵯峨 慶二(関西協会)
摂南大学 | 京都産業大学 | |||
0 | FULL TIME | 60 | ||
0 | 前半 | 31 | ||
0 | 後半 | 29 | ||
勝点
0-5 詳細(PDF) |
▶京都産業大学 10 吉本大悟
メンバー表(48時間前)
マッチレポート
2025ムロオ関西大学ラグビーAリーグは、東大阪市花園ラグビー場に全8チームが集結して開幕した。第1グラウンドの第1試合は、残暑厳しい曇天・弱風の中、摂南大学(以下、摂南大)と京都産業大学(以下、京産大)が対戦。摂南大は「挑む」をテーマに、FW・BKともにボールを動かすラグビーを展開する。京産大は「the ONE」を掲げ、泥臭くチャレンジ精神で勝利を目指す。

風上から攻める摂南大、SO⑩村上剛琉(主将)のキックで試合開始。緊張感のある展開となるが、最初にチャンスをつかんだのは京産大。5分、敵陣ゴール前5m左ラインアウト。スロワーHO②福留斗生のスローをLO⑤シオネ・マヘがキャッチしてモールを形成し、右へ展開。SH⑨高木城治からSO⑩吉本大悟、WTB⑪馬田琳平のキックパスを受けたWTB⑭小林修市が右隅に先制トライ。G不成功、0-5。
8分、京産大がパスをつなぎ、最後はFB⑮宮里快一が右隅に滑り込みトライ。Gは難しい角度からSH⑩高木が成功、0-12。
11分、京産大が敵陣まで攻め込み、SH⑨高木からSO⑩吉本、FL⑦伊藤森心(主将)へ。攻撃を継続し、最後はLO⑤マヘが左中間にトライ。G不成功、0-17。
摂南大もチャンスをつくるが、京産大の厚いディフェンスを突破できず苦戦。
23分、京産大はCTB⑫奈須貴大がゴールポスト下にトライ。GはSH⑨高木が成功、0-24。
33分、敵陣15m右ラインアウトからNo.8⑧シオネ・ポルテレが中央を突破し、CTB⑫奈須のオフロードを受けたFL⑥平野龍がゴールポスト左へトライ。GはSH⑨高木が成功、0-31。
京産大が31-0とリードして前半が終了。

SO⑩吉本のキックで後半開始。後半も最初にチャンスをつかんだのは京産大。7分、摂南大がラインアウトから攻めたがパスミス。こぼれ球を拾った京産大CTB⑫奈須がそのままゴールポスト下にトライ。GはSH⑨高木が成功、0-38。
19分、京産大はWTB⑭小林が右中間にトライ。GはSH⑨高木が成功、0-45。
31分、京産大が敵陣ゴール前8mのラインアウトからモールを形成し、最後はFL⑥平野が左中間にトライ。G不成功、0-50。
35分、再び京産大。途中出場のPR⑱佐名木風雅が左中間にトライ。G不成功、0-55。
40分、京産大FB⑮宮里が左中間にトライ。G不成功、0-60。
最後まで諦めない摂南大だったが、パスをつなぐことができずノーサイド。

京産大が60-0で勝利。王座奪還を目指す最高のスタートとなった。
POMには、正確なキックで敵陣まで攻め込み、攻撃でも起点となるパスをつなぎ、勝利に大きく貢献した京都産業大学副キャプテン、SO⑩吉本大悟が選ばれた。

会見レポート
摂南大学
摂南大学 瀬川智広監督
本日は多くの記者のみなさまにお越しいただき、嬉しく思います。また、花園の第1グラウンドで試合ができたことに感謝しています。学生スポーツは毎年4回生が卒業して新しいチームになりますが、今日は京都産業大学さんに勝つ準備を春からしてきました。結果的には、やってきたことをほとんど出せずに終わってしまい、残念です。もちろん京都産業大学さんのプレッシャーはありましたが、摂南大学として前へ出る姿勢が出せなかった点は、チームとして立て直さなければなりません。一言で言えば「ビビっていた」。これでは関西大学Aリーグで戦っていくには厳しいと思います。まだ1試合終わったところなので、学生と話し合って修正していきます。本日はありがとうございました。
摂南大学 村上剛琉キャプテン
春のトーナメントは2トライ差でした。その結果を踏まえ、自分たちの反則で相手の強みであるFW戦に持ち込ませないよう、しっかり準備してきましたが、想定以上にプレッシャーが強く、準備してきたことを出し切れませんでした。

Q. 春の京産大と秋に対峙してみての感想は?
村上キャプテン
春からもっと進化していなければならないのに、逆に退化してしまったような感覚です。もっと早くセットして前へ出てボールをもらわなければならないのに、京都産業大学さんのプレッシャーが強く、それができませんでした。22mに何度か入りながらもスコアできなかった要因だと思います。
Q. 最も悔しいシーンは?
村上キャプテン
想像していた以上のプレッシャーで、悔しいという感情も起こらなかったです。
Q. マインドセットと今後の取り組み
瀬川監督
まず1つ目の質問ですが、京都産業大学さんは多くの選手の足がつっていました。これは一つ一つのプレーに100%の力を出し切っているからだと思います。また大学選手権のベスト4の壁を乗り越えようとしています。摂南もそれを承知で関西リーグ優勝という目標を立てていますが、まだ甘いと感じています。キャプテンからも「もっと早くセットしなければ」とありましたが、その意思があまり見られません。
2つ目の質問、どう修正していくかについて。基本的なことを100%できるようにすることです。今日はハンドリングエラーが多くありました。早い選手は小学生からラグビーを始めていると思いますが、キャッチやパスなど基本的なことができていない。そこを普段の練習から全員が高い意識で取り組まなければいけません。関西の大学のレベルが年々高くなる中で、摂南大が取り残されるのではないかという危機感を持っています。大学スポーツの肝は4回生です。今日の試合を受けて、4回生がどうまとめてくれるかに尽きます。
京都産業大学
京都産業大学 廣瀬佳司監督
開幕戦というプレッシャーがかかる、タフなコンディションの中で選手たちはよくやってくれたと思います。ディフェンスもアタックも、練習してきたことをパフォーマンスとしてしっかり出してくれて、非常に満足しています。まだ始まったばかりですので、強化するところ、修正するところ、課題はたくさんあります。次節に向けて修正していきます。
京都産業大学 伊藤森心キャプテン
結果として60-0で零封できたことはチームにとってもプラスだと思います。ディフェンスの部分はこだわってきたところですし、相手陣に入ったところでスコアし切る力が少しは付いてきたのかなと思います。ただ廣瀬さんがおっしゃったように、まだ始まったばかり。僕たちはひたむきに、泥臭く、京産大らしくラグビーを続けなければなりません。次の関西大学戦もメンタルのブレがないように臨みたいと思っています。

Q. 課題・修正点は?
廣瀬監督
セットピースは常に強化しています。今日は立ち上がりは良かったのですが、前半の中盤あたりで立て続けにミスが出て相手に流れが移りました。まだまだ強いスクラム、モールが組めると思いますので、戦いながら成長できると感じています。引き続き取り組んでいきます。
伊藤キャプテン
前半の中盤にミスが続いてしまいました。外へ展開するシーンが多かったのですが、そこでのパスミスが目立ちました。強豪校相手であれば勝敗に直結します。イージーなミスをなくしていくことが、関西リーグ優勝のために必要です。
Q. 12番の奈須選手のパフォーマンスについて
廣瀬監督
今日のパフォーマンスは素晴らしかったと思います。彼はスキルも高いですが、今日は縦への突破やフィジカルなプレーを見せてくれました。ディフェンス面でもボールに絡むプレーが多く、素晴らしかったです。
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