9月5日(土) プレシーズンリーグ 第1節 神戸製鋼 22-9 クボタ

DSC_2747-001 9月5日(土) プレシーズンリーグ 第1節 神戸製鋼 VS. クボタ

2015年9月5日(土) 19:00キックオフ グラウンド:ヤンマースタジアム長居 
レフリー:橋元教明 (日本協会A1)
アシスタントレフリー:原田隆司 / 真継丈友紀 / 関谷惇大
神戸製鋼
コベルコスティーラーズ
クボタ
スピアーズ
22 FULL TIME 9
5 前半 6
17 後半 3
勝点
4
詳細
(TL公式)
勝点
0

◎マッチレポート

ワールドカップイヤーで変則日程となったジャパンラグビートップリーグ2015-2016がいよいよ開幕。プレシーズンリーグとはいえ昨年度の下位チームや若手プレイヤーにとっては、レギュラーシーズンに向けたまたとない「力試し」の機会。関西地区での皮切りは、昨年度2ndステージ1位、プレーオフトーナメントセミファイナルでヤマハ発動機に惜しくも敗れた神戸製鋼とレギュラーシーズン最終順位13位と不本意な成績に終わったクボタとの一戦。この両者はしばらく対戦がなく、2013年のクボタのトップリーグ復帰後初の顔合わせとなる。

秋雨の合間の爽やかなナイトゲームは、ヤンマースタジアム長居にシーズンを待ち望んだ5000人を超すファンを迎えて、クボタのキックオフで幕を開けた。

先制したのはクボタ。前半10分、29分に神戸製鋼のゴール前での反則からSO高橋銀太郎が着実にPGを決め、0-6とリードした。クボタは接点では積極的にボールに絡んで着実にボールを保持するが、神戸製鋼の強固なラインディフェンスに阻まれてほとんどゲインできない。
逆に神戸製鋼が前半終了間際にFWラッシュでクボタゴールに迫り、最後はゴール直前の左中間ラックから右にBKに展開してアウトサイドCTBジャック・フーリーが左中間に飛び込み、5-6として前半を終えた。

 

サイドの代わった後半も先手を取ったのはクボタ。6分に22ml右中間付近からSO高橋のPGで5-9と着実に加点する。しかしその直後の7分、神戸製鋼は個のパワーでクボタのDF網を粉砕、22mライン付近左中間ラックから右に展開してインサイドCTB南橋直哉がポスト下に抑えて10-9と逆転した。

さらに神戸製鋼は11分にも22mライン左ラインアウトのこぼれ球を右に展開。再びCTB南橋が中央にトライ、SO田邊秀樹のゴールも決まり19-9とクボタを引き離した。
その後も神戸製鋼はFW・BK一体となって積極的にクボタゴールに迫るが、この日のクボタはセットプレイも安定し、ポイントでのディフェンスも機能して容易に神戸製鋼にゲインを許さない。逆に神戸製鋼のミスにつけ込み、大きくラインブレイクする場面も見られた。その後、神戸製鋼が田邊のPGで加点し、最終的には22-9でノーサイドとした。

クボタは着実なセットプレイは評価できるが、やはり上位チーム相手には得点力不足は否めない。神戸製鋼は12ものPKで少しペースを乱したが、強固なDFでクボタをノートライに抑え、着実に加点する試合巧者ぶりを見せた。マン・オブ・ザ・マッチは連続トライを挙げた神戸製鋼CTB南橋直哉に与えられた。

会見ダイジェスト

クボタスピアーズ 石倉俊二監督
「神戸製鋼に対してチャレンジとしてベスト・メンバーで臨んだが、トライが取れず残念だった。セットプレイは安定していたが、一対一のDFで抜かれてしまうという粘り強さがトップ4チームとの違い。プレシーズンリーグに関わらずTLが開幕としたことで次戦のNTTコミュニケーション戦に全力で挑みたいと思う」

――プレシーズンリーグをどうとらえているか?
「全力で臨んでいく。勝ちにこだわって手堅くテリトリーを確保していく」

――次戦に向けての課題は?
「春から変わらずセットプレイの安定ときちんとした固いDFを大切にしたい」

後藤満久キャプテン
「前半はチャレンジできていましたが、後半はミスが出てそこを神戸製鋼に突かれた。来週のゲームはそこのミスを無くして頑張りたいと思う」

――神戸製鋼の印象は?
「思った通りブレイクダウンなどの強さや巧みさは実感できた」

神戸製鋼コベルコスティーラーズ アリスター・クッツェー ヘッドコーチ
「日本で初めての記者会見。どちらのチームもクオリティの高いラグビーを行っており、試合の雰囲気もとても良かった。まずは勝利を挙げられたことに喜んでいる。前半は少しナーバスになってミスが多かったが、ハーフタイムにきちんと修正することができた。プレシーズンリーグにも関わらず、終了間際のクボタのラインブレイクでもトライを許さなかったDFでも神戸製鋼らしさが出ていた。プレイヤーとして気負いも見られたが、これも次戦に向けてきちんと修正していく」

――初めての日本で南アフリカとの違いは?
「正直、何も変わらない。試合前の緊張感、試合中の選手に対する心配・不安も同じ。ただ印象的だったのはプレシーズンリーグであるにも関わらず、ゲームのペース、激しさには驚かされた。ゲーム内容については特に大きく変わらない」

橋本大輝キャプテン
「勝ってスタートできたことはとても良かった。前半は我慢してプレイできたので、後半の逆転に繋げることができた」

(記事:山林右二、石川悟、丸井康充 写真:山口勝一、野口美保 広報担当:丸井康充)